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このチート召喚士めッ!  作者: 黒川 雄輔
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プロローグ

新しく書き始めました。


プロローグですけど転生は次回からです

期待していた方には申し訳ありませんm(__)m

今日も、目覚まし時計は決まった時間に音が鳴る。


「ふぁ~……朝か…」


目を覚ました午前8時。僕、天海(あまみ) 勇夜(ゆうや)は今日から高校生。両親は他界し、姉と二人暮らし。


中学の頃はそれなりに平凡に、ただただのんびり暮らしていた。勉強も運動も平均、性格もルックスも人並み、何の特徴もないただの15歳。


ベッドから起き上がり、いつも通り歯を磨き、朝食を作り、姉を起こす。いつからかそれが朝の日課になっていた。


玄関から見てすぐ左が姉、その一つ奥が僕の部屋だ。

今その姉の部屋の戸を開けて姉をお越しに行く所だ。


「姉さん、朝だよ。起きて…ったく……」


相変わらず、なんて無防備な格好で寝ているんだ。

もう慣れたけど、ノーブラで素肌からパジャマを着てそれでいてパジャマの上がはだけていては溜まったものではない。

以前友人が、「姉の裸を見れるのは弟の特権だ」とか言っていた気がするが、正直どうでも良い。


「なんて霰もない姿だ…。姉さん、おーきーてっ!」


と言いながら、姉の敷布団を引っ張る。

姉の体が反対方向に回転してベッドの端に落ちて


「ぷぎゃっ!……ぅう?ゆう?あれ?もう朝?」


「そうだよ、姉さんの愛してやまない勇夜だよ。

朝だから起きて、テーブルの上に朝ごはん置いてあるから冷めないうちに食べてね……じゃあ僕行くから」


「あー、うん。行ってらっしゃい……行ってきますのチューは?」


この朝から、それも寝起きから意味不明発言をしている女性は僕の姉。天海(あまみ) 優生(ゆき)。17 歳。

こんなでも成績優秀、運動神経抜群の学校のマドンナだ。言ってしまえば十全十美…だと周りの人は思っている。

実際は、僕の前ではTHE・ダメ人間という感じだ。

そんな姉が弟にキスを迫るとはどういう事だ?と他人が見れば驚くだろう。悪いが、これもいつからか日課に成り果ててしまっているのだ。


「ねぇ~早くぅ…」と口を尖らせて待っている。

…仕方がない。早くしないと僕も遅刻してしまうからな。


「……んっ…」と、軽い口付けをして、家を出た。


これが我が天海家の朝だ。


――――――――――――――――――――――――


「ふぁ~あ…まだ眠いな……」


やはり朝は苦手だ。否、嫌いだ。あんな刺激的な朝を迎えて平常心を保てる方が凄いと思う。

はぁ…全く、朝からつかr「ゆぅ~うぅ~やぁ~~!」


「本当に、朝は嫌いだ。…愛花(まなか)!飛び付き禁止!」


「ひゃい!」


今俺に飛び付こうとした少女は上城愛花(かみしろまなか)。俺と同い年で、幼稚園からの幼馴染みだ。

才色兼備の超絶美少女。


「ん~…なんでばれるのかな……?」


「そもそも、ばれないように飛び付きたいなら僕の名前を叫びながら迫ってくるなよ。……制服…」


「はぇ?」


「せ、制服、…似合ってる」


「…! うん!勇夜も、格好いいよ!同じクラスだったら、よろしくねっ!」


「ん。よろしく……痛っ!」


突然、頭に鈍痛が響く。それと同時に脳内にスライドショーの如く、場面が流れ込んでくる。

赤信号、トラック、愛花の…泣き顔?

なんだこれ…?


「━━━ぅや!━━うや!勇夜!」


「……まな、か?」


「どうしたの?急に止まって。具合悪いの?頭、痛がってたみたいだけど…」


「…いや、大丈夫。行こう」


なんだったんだ…?あのハイライトみたいのは。

いや、忘れよう。思い出そうとすると嫌な気分になる。

―――――――――――――――――――


「ここの交差点、なんか見たことあるんだよな…」


「ん?何言ってんの。高校と中学は反対方向にあるんだから、ここを朝通るなんてあり得ないんだよ?

大丈夫?頭打った?」


「打ってないし、至って正常だよ!…ってか、赤信号長いな…」


と、愛花と話していると隣で信号待ちしていた子供の手からボールが落ちて車道に転がっていってしまった。

幸い車は来ていなかったが、かなり奥まで転がってしまった。


「あー、ボールが…」


「いいよ。僕が取ってくるから、君は待ってて」


「うん!ありがとうお兄ちゃん!」


僕は無事ボールを取って、再び歩道へと"戻ろうとした"。




突如━━━俺の横に、"トラックが現れた"



「は?━━━━━



ぐしゃり、といった具合でトラックの車体に身体が当たった。薄れ行く意識のなかで、僕の目には愛花の泣き顔と車の赤信号が写っていた。


これですべての合点がついた。



━━━━俺の頭に流れ込んだあの映像は、僕が死ぬまでの瞬間なんだ、と━━━━━━



目を閉じて、俺は永遠に目覚めない眠りについた。

読了ありがとうございました。


今後ともよろしくお願いいたします。

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