地獄
こんにちは、桜騎です!今回のこの二話で発表させていただきます!男装女子、しゃべるダンボールさんと共同…?とにかく、一緒に書くことになりました!ということで、バトンタッチです。しゃべるダンボールさん、よろしくお願いします!
自分は、何でこんな目に遭うのだろうと、考えたことがある。わが子に男装させる母親、少しでも気にくわない事をすれば、殴ってくる母親。これは多分、幸せで、まともな家族には見られない事。でもそれは多分で、本当に正しいのはどちらなのかわからない。でも、私は、今のままで幸せと言えないと、ときどき思うことがある。そんなことは、正しいことを知らない私が言ってはおかしいのだろうけど。
きっともう、お母さんは誰にも止められない。
「紫苑、ちょっとこれ手伝って?」
「はい」
私は学校から帰ってきて宿題をやらせてもらえる暇もなく、お母さんの手伝いをする。お母さんは怒りっぽく短気だから、気を付けなければ地雷を踏み、殴られる事だろう。そんなところで育つ僕のルールは、『文句禁止逆らい厳禁』だ。それを細かく分けたのが、
1.お母さんの前では必ず女子っぽいことをしない事
2.お母さんの事は母さんと呼ぶこと
3.お母さんのいう事は絶対
4.お母さんに文句は禁止
5.絶対に男子になりきること
の5つだ。こんなの、普通の母親を持つ子供には「はあ?何言ってんの、この人」となるかも知れない。だが、私はこの決まりを守らなくては命を捨てたも同然。父親はいないため、凶暴な母親のもとで安全に育つためにはきちんとやるしかないのだ。
いつか、この地獄のような生活を抜け出す事。それが、私の夢だった。
私は、この地獄を抜け出すことができるのだろうか…?