表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
サバゲー令嬢ディアナ ――勝たない悪役令嬢の生存戦争  作者: 南蛇井


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

23/99

シーン4:敗北の確定

制限時間を告げる合図が、

演習区画に響いた。


乾いた音。

それだけで、

戦場のすべてが停止する。


生徒たちは、

一瞬、動けなかった。


視線が、

掲示されるポイント表示に集まる。


――敗北。


数値は明確だった。

ポイント差により、

ディアナ側のチームが負けている。


誰も声を上げない。


ざわめきも、

落胆も、

すぐには起こらなかった。


戦場は、

不自然なほど静まり返る。


やがて、

遅れて歓声が上がった。


勝者側の生徒たちが、

互いに顔を見合わせ、

ようやく勝利を実感する。


その中心にいるはずの

アーデルハイトは、

素直に喜べなかった。


勝った。

それは事実だ。


だが、

なぜ勝てたのかが分からない。


自分たちの動きは堅実だった。

判断も間違っていない。


それでも――

いつものような達成感がない。


最強を倒した感触が、

どこにも残っていない。


視線が、

自然とディアナに向かう。


彼女は、

そこに立っていた。


銃を下ろし、

姿勢を崩さず、

いつもと変わらない顔で。


悔しさは見えない。

苛立ちもない。

言い訳もない。


勝敗に対する感情が、

まるごと欠落しているかのようだった。


その無反応が、

周囲に別の違和感を生む。


――負けたのに、何も感じていない。


その事実の方が、

結果以上に不可解だった。


敗北は、

数値で確定した。


だが、

納得できる者は、

誰一人としていなかった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ