四つ葉仕掛けの短編集
四つ葉仕掛けの短編です
~自殺タイムリープ~
私は何もない人生に飽き飽きとしていた、本来なら6時には家を出て会社に行く予定であった 私は行こうとしなかった
私は7月7日7時7分7秒に首の頸動脈に包丁を突き刺した
体の中に入ってくる刃の感覚
包丁の鉄と血の鉄分匂いが混じり、鼻を刺激するように包み込んだ香り
そして、痛み
それらを感じながら、遠のく感覚もないまま意識を失った
まばたきの後のように目を空けると、私は呼吸している
そして私の右手にはまだ血に染まってない包丁があった
私は目の前にしているこの世の矛盾にただ呆然とするべきであった、私は特に理由などなく空いている左手でスマホを覗いた
7月7日7時7分7秒
私はというと、走馬灯の一種だと思い 躊躇うことなどなく 再び包丁を刺していた
7月7日7時7分7秒であった
勘違いなどではない わざわざ7を連呼する特殊な時に刺したので見間違えでもない
私は死ねない それに気づくのに時間など有しなかった
私はその後も数時間後に刺したり、首ではなく腹を刺したり繰り返した どれもが無意味であった
もう二桁を越えた頃だろうか、私は自らの痛みと恐怖心がないことに気づいた
何かの物事に夢中になるのは子供の頃ぶりである。
私は死というもののために、生に捕らわれていたのだ
滑稽な矛盾であった。
もう何回試したか忘れていた頃だった
アラームが聞こえたのだ私はベッドの中にいた
俗に言う夢落ちだ
私はベッドから起き、夢で感じたあの夢中を再び噛み締めたくなった
そのためにも外に出よう、今日も仕事に行き、何でも言い飽き飽きしていることでも良い、屁理屈垂れるのではなく楽しく考えて生きよう
私は家を出た
そして 車に轢かれた
目を空けても私はまだ呼吸をしていた、そして車に轢かれた
目を空けても私はまだ呼吸をしていた、そして車に轢かれた
目を空けても私はまだ呼吸をしていた、そして車に轢かれた
目を空けても私はまだ呼吸をしていた、そして車に轢かれた
目を空けても私はまだ呼吸をしていた、そして車に轢かれた
目を空けても私はまだ呼吸をしていた、そして車に轢かれた
目を空けても私はまだ呼吸をしていた、そして車に轢かれた
目を空けても私はまだ呼吸をしていた、そして車に轢かれた
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以下省略