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新たな影武者

 ヒナリはレイのあとに連れて来られた影武者に会う事になる。宮殿の廊下を歩いていた時だった。


「君がヒナリ・ソレイユ?」


「へ?」


「レイ様?」


 そこにはレイそっくりの男いた。レイはもういない。きっと、


「新しい方?」


「そう!僕は新しい影武者!よろしく!」


「あ、はい。よろしくお願いします。」



「早速だけど君解雇ね☆」


「は、は?!」


「だって僕剣術とか興味ないし君いらないなぁて思って。」


「な、なるほど?」


「そうそう!じゃ、明日までに出てってよねー。」


 笑顔でそういう彼。全くの別人である。世の中にはよく似た人が3人いるとかいないとかって言うのは本当なのだなぁ。なんてぼんやり思っていた。

(はあ、荷物、まとめないと…)


 ヒナリは荷造りを出ていこうとしていた。しかし、偶然、レイの部屋の方を見ると新レイを狙う影があることに気づいてしまう。ヒナリは走った。


「レイ様!」


「へ?」


 レイに向かってくる暗殺者をヒナリは切り伏せる。


「レイ様お怪我は?!」


「ないよ。」


「良かったです。」


 逃げようとする暗殺者を更に叩きのめす。



「へー、君、本当に強いんだね。」


「そんな事……」


「よし!決めた!君を僕の用心棒にするよ!」


「へ?」


 こうしてヒナリの解雇はなかった事になってしまう。



「あの、私」


「ん?君はそこに立って暗殺者よけの盾になってくれてればいいから。」


 前のレイとは全く違う扱いをされる。その後もほぼ24時間傍におかれる。


(はあ、疲れる…)


「あのさ、君。」


「は、はい。」


「もっと笑顔でいれないの?」


「はい?」


「そんなぶっきらぼうな顔じゃせっかく可愛い顔してるのにもったいないよ?」


「かわいい?」


 初めて言われた。ヒナリは少し嬉しかった。


「新レイ様は剣術はお得意ではないのですよね?」


「そうだね。まあ、でも嗜む程度には出来るよ。」


「では、少しお相手させてください!」


「君は本当に馬鹿だね。」


「へ?」


「剣術馬鹿。」


「あ、ははっ」


 そして中庭にでる。ここにいるのはもう彼ではない。新しい彼に木刀を向ける。


「じゃ、よろしく!」


「よろしくお願いします!」


 2人の決着は直ぐについた。新レイは瞬殺された。ヒナリの木刀は新レイの木刀をはじき飛ばしたのである。


「つよっ」

「ありがとうございます。」


「前の彼は強かったって聞いてたけど君も大概だね。」


「ありがとうございます。」


「褒めてないよ。」


 そうして新しい彼とのスタートを切ったヒナリ。そんな彼女達に不穏な影が近づいている事に彼女達は気づかなかった。

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