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はなやぎ館の箱庭  作者: 日三十 皐月
第2章 「箱庭の夢語」

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第19話(4)







ー潮が動画を送信しましたー



『お前の見えている世界が全てではない…人間、魂の行く末をその両目でしかと見届けよ』



「あ゛ばばばばあ゛ぁぁーー!!!あ゛つううぅぅぅぅぅ」


「おい、うるさいうるさいマジで」


「かのあちゃん、落ちる落ちる!真ん中に足置いて!」


「銀の龍の背に乗ってるぅぅぅ!!あつぅぅぅぅぅ」



『魂は篩にかけられ、幾つもの旅路で犯した過ちを知るだろう…何度も、何度でも』



「お゛ぁぁぁぁぁさむぅぅぅぅ!!今度はめっちゃさむ゛ぅぅぅぅぅ」


「いたっ!おい!!誰だこいつ連れてきたやつ!!降りろこの!降りろ!」


「や゛ぁぁめぇぇぇてぇぇぇぇぇよ゛ぉぉぉぉ」


「こらこら、潮ちゃん!喧嘩しない!俺がこっち行ってあげるから、喧嘩しない!かのあちゃんも大きな声出さない!」


「ちょっと、龍神様の声全然聞こえないんだが」



『落ちたのなら上がるべきだ…それは落ちることが悪なのではない…忘れているのなら思い出せばいい、我々が望むのはただそれだけだ』


『いずれまた忘れて初めから始めていく日を迎えても、お前の魂は忘れないだろう』


『この極地を、歯痒さを、切望を』


「う゛わ゛ぁぁぁぁぁ!!回る゛ぅぅぅぅ!!!」


「いでっ!!チッこのバカ(ピーーーーーーーーーッ)突き落として(ピーーーーーーーッ)」


「潮ちゃん!潮ちゃんやめなさい!こら!喧嘩やめて!」


「あのー…一応言っとくけど、思い出用に動画回ってるよ潮」


「あァ?!そんなの知ったことか!こいつこのアホ(ピーーーーーーーーーーーーッ)絶対に(ピーーーーーーーッ)」





セリー

〔旅行の動画来たーと思ってうきうきで開いたら〕

〔大絶叫BGM究極暴言カオス動画で草〕


蛍

〔なるほど これは酷い〕

〔投稿の自動規制引っ掛かりすぎて終盤ピー音まみれで森〕


潮

〔いや 実際ガチで動画の10倍は酷かったよ〕

〔アトラクションを楽しませる気ゼロだったもん 別のアトラクションになってたもん〕

〔このアトラクションを楽しみたいなら、お前が降りるかこいつが降りるか今すぐ決めてね!って二択迫られてたもん〕

〔そんなの一択だったからやってやろうと思ってたんだけど〕


おその

〔虎哲さんいなかったら到着後にはかのあはいなかったかもね〕


セリー

〔旅行に虎哲さん誘わなかった場合の世界線怖すぎでしょそれ〕



あまねん

〔わぁすごーい!アトラクションの内の一つ?龍の背中に乗って巡るんだ!〕

〔楽しそう…なはずなんだけど、かのあの叫び声と潮の怒ってる声しか聞こえないね…〕


潮

〔終わった後耳痛すぎて吐き気したからね〕

〔世界観説明してくれてる龍神様の声も聞こえないから、ただかのあの絶叫を聞いてがくがく揺らされてひたすら怒鳴り散らかすだけのアトラクションと化してたよいい加減にしろ〕

〔かのあ、お前は二度と人と一緒に絶叫系に乗るな〕



かのあるふぁ

〔うぇぇぇーん!ほんとにごめーーーーーん!!〕

〔熱い寒いの繰り返しとガチで背中に乗って飛んでるみたいなぐわんぐわんが超絶えぐかったんだよーーーーーぉ!!〕

〔ちなみに潮の怒鳴り声なんてパニくっててほぼ聞こえてなかったよーーーーん〕


蛍

〔うわぁ…怒鳴ってた事実すら無効化されてて草…〕


潮

〔うざすぎる…せめて効けや…〕


おその

〔対象年齢15歳からだったから、5ちゃいのかのあちゃんにはちょっと早かったかもねー〕

〔私はこういう系大好きだし、世界観とか服装とか相まってめっちゃ楽しかったけど〕


潮

〔想像より激しくて戸惑ってたところだったから、かのあの大声でとどめ刺されたわ〕


蛍

〔いやぁ〕

〔我々のほのぼのゆめかわVlogと雲泥の差ですなぁ〕




ー蛍が動画を送信しましたー



「萌ちゃーん、こっち向いてー」


「えへへ」


「はーーーーーーポップコーン食べてるだけでかわいいってマ?」


「萌、あっちでくらげさんに乗れるけど行く?」


「行くー!おばあちゃんも乗ろー!」


「ちょっと待って。私、こんな格好でくらげさんに乗っちゃっていいのかしら…」


「あ、通りすがりのエルフですー!踊り子さんにはアトラクションに乗る際、特別な防具が支給されますのでご安心くださいね!係りのエルフにお声がけください!」


「あ、もしかしてあっちの踊り子さんが着てる腰巻のことじゃないですか?かわいい」


「本当だ。あれなら乗れそうね」



「萌ちゃーん、鈴菜さーん!こっち向いてー!」


「蛍ちゃーん!やっほー!」




おその

〔これは紛うことなきゆめかわVlogですね〕

〔はい優勝〕


セリー

〔あー〕

〔何か、お母さんのこの格好見させられてるの私結構…結構あれなんだけど…〕


潮

〔ゑ?〕

〔間違いなくあの空間で一番美しい踊り子だったよ〕


セリー

〔いや そういう問題じゃないんだよね…〕


蛍

〔大丈夫〕

〔萌ちゃんも大きくなったら、ハロウィンですけすけ魔女コス着てるセリーを見てにっこりするはずだよ〕


セリー

〔うわ 自分で伏線作っちゃった〕

〔大きくなった萌から「お母さんのこの格好見るの、結構あれなんだけど…」って言われるのえぐいなぁ…〕


おその

〔伏線回収はよ〕



潮

〔まぁまぁ 全てが良き思い出ですよ〕

〔というわけでね 休憩も終わりましたんで〕

〔引き続き今というこの時間を楽しんでいきましょう、皆さん〕


あまねん

〔おつかれさまー!また動画共有してね~!〕


セリー

〔萌が楽しそうなの見れて本当に嬉しい〕

〔キッズゾーン行ってくれたりで大変だと思うけど…無理せず皆もちゃんと楽しんでね〕


潮

〔普通にキッズゾーンも楽しいんだよなぁ〕


セリー

〔萌はもうお昼寝卒業してるんだけど、いっぱい楽しく過ごして眠たくなっちゃうかもなんで〕

〔お昼寝室があるって聞いてるから、その時はうちのお母さんにお昼寝任せて皆で楽しんで〕


潮

〔芹さんね〕

〔君は何も気にしなくていいから〕

〔こういう日もいいなぁって思いながら、ゆったり過ごしてくださいよ〕


蛍

〔多分5歳児のかのあちゃんも眠たくなって寝ちゃうかもだしさ〕

〔いいんだよ いつものタスクをちょっと横に置いておいて〕

〔それを自分以外の誰かが上手くやる日があったっていいじゃない セリーさん〕



かのあるふぁ

〔そうだよ!みんなが萌ちゃんのママだっていいじゃない!〕

〔逆にかのあが萌ちゃんにバブってみたっていいじゃない!〕



潮

〔発言が終わってるわ…〕


蛍

〔やばこいつ…〕


セリー

〔急に任せるの不安になってきたけど大丈夫そう?〕


潮

〔まぁ…まぁ任せてよ…私たちにさ…〕


おその

〔声ちっちゃ〕



セリー

〔それはまぁ、冗談として〕

〔私たちも楽しく過ごさせてもらってるので〕

〔皆も楽しい一日を過ごせますように〕

〔と、改めて思ってます〕


おその

〔こちらこそなんですわー〕



かのあるふぁ

〔あ!そうだ!!かのあ、撮ってすぐ簡単に動画編集できるやつダウンロードしたんだよね!めちゃくちゃ動画送るわ!〕

〔楽しみにしててねー!〕


セリー

〔えー ありがとう〕

〔めちゃくちゃ楽しみにしとく〕


かのあるふぁ

〔意識高い系のシャレエモな感じで送ってみる!!〕


潮

〔うわー…意識低そう…〕


かのあるふぁ

〔任せて!任せてみてかのあに!〕


セリー

〔まぁ一旦任せてみようか…〕


おその

〔じゃぁ、皆さんそれぞれ楽しみましょー〕


蛍

〔ほーい〕









「おそのおその!潮たちキタキタ!あのドピンクの完全防御バルーン!!」


「ちょっと待ってカメラ起動する待って待って」


「うしおちゃーん!」



ーー根の国、ウォータースライダーゾーンにて。

潮たちのエモい動画を撮ってみようと、萌を連れて待ち構えていたかのあとおその。


予めどんな乗り物に乗って滑ってくるのか確認しておいた2人は、現れたショッキングピンクのバルーンに慌てふためいてスマホを取り出す。

萌が大きく両手を振っていると、気が付いた潮たちがバルーンの中から笑みを浮かべる様子が見て取れた。



「スライムの形してんのめっちゃ可愛いなぁ」 


「真ん中が見えるようになってるし、何かマカロンに見えてきたよ!おなかすいたー!」


「あっちのグループはスライム下半分だけでカッパ着てるね」



おそのが萌を肩車して、ピンクスライムに一番近い位置でかのあがスマホを構える。

龍の尾がバッと振るわれる映像がプロジェクションマッピングで映し出された後、起こされた大きな風によってスライムが坂の上を進んで行った。



「来るぞ来るぞ!」



大きな風に煽られたスライムが、水に乗って勢いよくスライドしていく。

水しぶきをあげて坂を猛スピードで駆けていったスライム。


叫び声をあげながらかのあのスマホに向かってリアクションをした面々は、続いて坂の下で待ち構えていた渦に巻き込まれぐるぐると翻弄された。

三つの渦を乗り越えて、速度をゆっくりと落としていく。


そのままエルフの魔法を受けたという体(てい)で緑色の光のエフェクトを受け、スライムはゴールを迎えた。



「わー!すごかったねー!」


「結構速度あったよあのスライム」


「かのあちゃん、動画撮れた?」


「めっちゃ良く撮れたよ!待っててね、早速編集してみるから!」



そう言うなり、たたたた、と物凄い勢いでスマホを操作し始めたかのあ。

待ってようねーと肩車しながら萌と一緒に渦の中でぐるぐると回るスライムを眺めるおその。


程なくして、潮たちが戻ってくる頃には、かのあの「どうができたー!」という掛け声と共に動画が完成していた。



「はや」


「こんなことで有能さ発揮するのやめてね」


「見せて見せて」


「力作だわ!」



かのあが再生した動画には、アカペラの美しい歌声と共に、スローで坂を駆け抜けていく潮達の姿があった。

一人一人の顔がアップになった後、大サビで渦に巻かれて叫ぶ映像が流れる。

そして曲の終わりがけにスライムから出てきた潮が、かのあのスマホに向かって満面の笑みを浮かべたところで動画が終わった。



「何これエモ」


「全然分からんけど曲に感動した」


「歌が良かった」


「大サビの高音が特に気に入った」


「不覚にも最後の潮の笑顔にちょっとぐっときた」


「それはちょっと分かる」


「だしょーーー?!!このアプリまじですごいよね!この短時間でこのクオリティ!」


「確か、空飛ぶブランコがあったよね?そこでもこれやろうよ。誰乗せる?」


「ここは虎哲さんでしょ」


「うん。兄やん乗せよう」


「何で俺なの…?!そこで俺行くの…?!」



動画を芹たちに送ると、〔エモ〕〔保存した~!何この動画!潮の笑顔永久保存版すぎるよ~!!〕と素直な反応が返ってきて、かのあが満足げに何度も頷く。



「よし!!量産しようこれは!!二倍速にしてコミカルっぽい感じでも作れるから色々やってみよう!」


「頼んだぞかのあ」


「めっちゃいいなこれ」


「ただひたすらカワイイだけの萌と鈴菜さんの動画も作って」


「いいね。どこで撮ろう」


「トランポリン跳んでるところはどう?」


「めっちゃ良いじゃんそれ!!任せて!もう画が浮かんでます!!」


「監督爆誕してんだけど」



楽しく話しながら、お昼ご飯を食べる為にフードコートを目指してリフトを上がる面々。


中津国に辿り着くと、フードコートコーナーから賑わう声と良い匂いが出迎えた。

中世ファンタジーの雰囲気を模したテーブルや椅子などを中央に、囲うようにして多くの店が立ち並ぶ。


世界観を守った多彩なフードメニューが大きな画面に映し出されていく中、潮たちはうきうきとメニューを眺めた。



「何にしようかなー。あのロコモコっぽいやつ美味しそう」


「ルナアップルのふんわりカスタードパイが私を呼んでいる」


「氷海マグロのファイアボムステーキが一番人気らしいよ」


「全部おいしそー」



各々選んで、エルフに案内されたテーブル席につく。

可愛らしいウェルカムカードとペーパーナフキンにきゃっきゃしていると、潮が思い出したようにスマホを取り出して言った。



「あ、かのあ。そういえば、迷路ゾーンで動画撮ってたんだよね。これも良い感じに編集してくんない?」


「いいよーん!どんな感じにする?」


「蛍が飛んできたこうもりにビビってめちゃくちゃカワイイ声出してる動画あるから、これをめっちゃ可愛い音楽にのせてメルヘンな感じにしてほしい。編集さんに送り付けて、編集社公式SNSでアップしてもらう」


「オッケー!!任せて!!」


「鬼か貴様。絶対やめて?」


「まぁまぁ。それはそれとして、ドワーフの鍛冶屋でもらったアイテムえぐいかっこよさじゃなかった?」


「虎哲さんのもらってたパワーアックス本物みたいでしたよね。クッソ似合ってたし」


「すごかったよ。ミッションの間ずっと持ってたけど、しっくりきすぎて俺ってもしかして前世本当に狩人だったのかな…?って思ったもんね」


「細かいとこまで良く出来てますわ本当に」



話している間に、可愛らしい妖精の姿をした配膳機体が次々と運ばれてくる。

全ての料理をテーブルに並べると、きらきらとしたエフェクトが見えてくるようだった。



「すごーい!美味しそう!」


「本当にファンタジーの世界に来ちゃったみたいだね」


「じゃぁ皆さん、早速…手を合わせましょうか」


「はーい!」


「いただきまーす」


「いただきまーす!!」



賑やかなフードコートで、ファンタジーな食事を楽しむ面々。

大きな根の側に新たな旅人たちを見つけて、潮は自分たちの状況を改めておかしく思った。



「何か、私たちもつい数時間前まであそこにいたんだなって思えたら笑えてきたよ。結構馴染んでない?」


「いやぁ、新作ゲーム初プレイでチュートリアル終えて2、3時間経ってるプレイヤーとそうじゃないプレイヤーだったら気持ち100時間くらい違うでしょ」


「違いすぎでしょそれは」


「いやいや、気持ちの問題で。あー、まだ始めたばっか?まだチュートリアル終わってない感じね?わくわくするよね?にやにやみたいな」


「まだ2時間くらいしか経ってないのにクリア後みたいな顔してるやん」


「でも分かる!!かのあなんてもう最強魔導士になりきっちゃってるから、あそこにいるチュートリアル待ちの初心者さんたちのこと見習い魔導士さんきゃわわー!くらいに思っちゃってるもん!」


「舐めすぎだろこいつ」


「何がきゃわわーだよ」


「そんなこと言ってたら蛍の動画できたよ!!」



ごはん中にスマホ触らないの、と鈴菜に注意されながら動画を完成させたというかのあ。

どれどれ、と潮が確認すると、ポップな曲調に合わせて何度もかわいく驚く蛍と、元々持っていた蛍のかわいらしい瞬間をおさめた写真が交互に表示された動画が流れた。


潮が「ええやん」と言った瞬間、蛍がスマホを奪い、その動画を光の速さで消去する。



「ばああああああ!!!何すんの蛍ぅ!!!かのあの10分がぁーーーー!!!」


「こんな動画作ってないで一生懸命ごはん食べなさいよ」


「もう怒った!これの500倍カワイイやつ作ってやる!!」


「やめろや!」


「あーあー、こらこら。2人とも喧嘩しない。ささっと食べて、次のアトラクション行こうよ」



つかみ合いの喧嘩を始めた2人を虎哲が諫め、食べ終わった食器を呼んでいた配膳機体に乗せていく。

全員が食事を終えて、テーブルを綺麗に片した後、それぞれが伸びをしながら立ちあがった。



「よーし!じゃぁ続きを楽しもう」


「次が海の上のジェットコースターで…その次が雲のトランポリンか」


「じゃぁジェットコースターの時はおそのとかのあが萌ちゃんと一緒にキッズコーナーで遊んで、終わったら皆でトランポリンまで行きますか」


「そうしよう。中津国までの長距離滑り台あるっぽいし、トランポリンの後お土産コーナー行って買い物して、お宿にチェックインする?」


「良いね!!お宿たのしみー!!アメニティめっちゃかわいいらしいの!」


「萌もね、ふかふかのお布団たのしみなの」


「かっ…かわいいーーー!!!」


「一言一句かわいいのやめてね?心臓もたないからね?」


「なの、の〝の〟が下がり目なのすごい好みなの」


「すごい…蛍が言っても全然可愛くない…!」



おそのが肩にグーパンを喰らった後、二手に分かれて目的の場所へと移動する。

おそのとかのあは萌を連れてそのままキッズゾーンへ、潮と鈴菜と虎哲と蛍の4人は上の階へと上がっていった。



「かのあちゃん、萌、ミニジェットコースター乗りたい!」


「いいね!かのあもあのかわいいジェットコースターなら乗れそう!!」


「写真撮ってあげるから一番前に乗ってよねー」


「「はーい!」」







*   *   *   *   *   epilogue







(ふっかふかのベッドふぅぅぅぅぅぅー!!)


(やばい、空飛ぶブランコの余韻が未だに…)


(私は観覧車の高さにまだ足ががくがくしてるわ)


(ぜーんぶ楽しかったね!かのあちゃんの撮ってくれた動画見ようよ!)



(ふっふっふ、皆がのんびりお風呂に入ってる間に、先に上がってぜーんぶ編集しちゃいましたよ!見よ!かのあ渾身の激エモ今日という日の思い出たち!!)



(まずはジェットコースターか…私が撮って送ったやつかな?)


(あ!見て!遠くにおっきい人が歩いてるよ!)


(そうそう、海の向こう側で巨人が歩いてる感じだったね)


(ひょえーーー海綺麗すぎるけど動画越しでも高さにひゅっとするわ)


(プロジェクションマッピングなんだけど本当にその高さにいるんじゃないかって錯覚するよね。実際風とか吹いてたり潮風の匂いがしたり細かくて、マジで臨場感えぐかったよ)


(かのあの選んだBGMいいなぁ、世界観に合ってる)


(だしょー?!)



(次は?お、トランポリンだね)


(萌だー!ぴょんぴょんしてる!)


(お前もしかして編集神?激かわ動画作ってるやん)


(このお歌とってもかわいい!萌がぴょんぴょんしてるときにふわふわしてるハートもかわいい)


(効果音も完璧。これはさすがに500万点あげます)


(ちなみに鈴菜さんとのツーショットverもありまーす!!)


(うおおおおおおおおおお)


(かわいいいいいいいいいい!!!)


(かのあちゃん本当に上手。えー、お友達にも送っちゃおうかなー。かわいい)


(ぜひぜひ!!)


(おばあちゃんカワイイ!)


(かのあちゃんすごいなぁ)



(次は…あ!虎哲さんのブランコキターーーー!)


(BGMかっこよすぎる)


(やめてよかのあちゃん!こんなかっこいいBGMで高さにビビってる俺めっちゃださいじゃん!)


(マックスの高さでスローにされてて草)


(狩人がブランコに振り回されてる様子をスロー再生でROCK調のBGM聞きながら眺める動画がこちら)


(ちなみに春さんには既に送信済みでーーーす!!)


(何してるの?!ほんとに何してくれちゃってるの?!)


(いいね100回押したいわー)



(お、長距離滑り台キタ)


(天使が最後まで見守っててくれる演出めっちゃ良かったよなぁこれ)


(お土産選んでるシーンまで撮ってたんだ?)


(あ!鈴菜さんこのコーヒー買ったんですね。美味しそうで迷ってたんだよなぁこれ)


(そうそう、おそのちゃんコーヒー好きなのにこれ買わなかったんだーと思って、追加で2パック買ったの。良かったらはなやぎで皆で飲んで?)


(いいんすか…?!)


(良い女すぎるだろ…)



(次は天空の観覧車だね)


(BGM荘厳でいいねぇ)


(はーーーー萌ちゃんの笑顔たまらん…これカメラマンだれ?栄誉賞でしょ)


(私、日下部潮が務めさせて頂きました)


(マジで神)


(うわー鈴菜さんの横顔…美しすぎる…BGMと合いすぎ…えっ?女神?)


(虎哲さんのカメラ向けた時のファンサみたいな笑顔いいよなぁ)


(俺も友達と親に送ろっと!かのあちゃん、ありがとうね)


(こちらこそー!!皆素敵な動画提供ありがとう!!素材豊富なおかげでめっちゃ楽しく動画作れたーー!)


(かのあ、その動画アプリ教えてくんない?友達の演奏動画それで編集してあげたい)


(いいよーん!送っとくね!)



(これは食事処の動画かな?)


(この金色の建物並びガチで震えるくらい異世界だったよね!!)


(最後の最後でBGM何ですかこれ)


(ふざけたBGMで締める感じがはなやぎっぽくて良いでしょう!!)


(まぁ、有り)


(ごはんも美味しかったなぁ)


(潮がごはん食べてるの見るの好きなんだけど誰か分かる人いない?)


(分かる!!これ動画撮った人だれ?マジで有能だった!この動画の潮だけ編集しながら永遠リピしてたもん!)


(あ、これ俺だね)


(有能!!ガチ有能!!動画撮るって発想なかったから目から鱗だった!かのあも次から潮がごはん食べてる時の動画撮ろ!!)


(いや、これを最初で最後にしてくんない?意識しちゃって次からまともに食べられる気しないわ)



(これ元動画と一緒にまとめて保存しちゃおうよ。いつか年取った時に見返そう)


(うわーそれエモー。やろう)


(えーと、最後はキッズゾーンの萌ちゃんのかわいいをまとめたやつ数本…)



(皆、しー。萌ちゃん寝ちゃった…)


(ひょえーかわいー…。めちゃかわいいー…)


(潮の腕の中で安心しきってるのかわいすぎる…)


(かんわいー…!キッズゾーンの動画は、明日起きたら見てもらおうっと!)



(さぁ、明日はもう一回やりたいところ巡ったら、ゆったり帰宅だ)


(あーーーほんとにめっちゃ楽しかったなぁ…)


(潮、企画してくれてありがとね)


(俺まで楽しい思いさせてもらってありがとう。良い思い出をありがとう!)


(潮ちゃん、誘ってくれてありがとう。芹のこともいつも気にかけてくれて、母親として本当に感謝してる)


(こちらこそですよ皆さん。皆があって私がありますから)


(はなやぎ最高!)



(じゃぁ、皆また明日。お疲れ様でした)


(お疲れ様でした!おやすみー)


(また明日。おやすみー)










第十九話(四) 了








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