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面接しました

 アンケートの最初の方は極普通のものだった。

 長所と短所、趣味や好きなものから始まり、働くにあたって住み込みになるが良いか等仕事に関するものだった。

 しかし後ろの方に行くにつれ、質問が変わってきた。

 剣や魔法に興味はありますか?やドラゴンや獣人は好きですか?といった変化球の質問が続いた。

「……なにこの質問、オモチャ屋だからか?」

 竜は変わった質問に戸惑いながらも、久々に書類が通ったことと、オモチャ屋だから変わった質問をするんだと自分に言い聞かせた。

「まぁ、余りにも怪しい会社だったら辞退すりゃいいか……」

 竜は全ての質問に答え送信すると、久々に心地よく眠った。


 アンケートを送った数日後、パソコンにメールが来ていた。

「実際にお会いしたいのですが宜しいでしょうか?かぁ……。なんか怖い質問ばっかだったんだよなぁ。まぁ会うだけならタダだけど」

 竜は質問が質問だけに、少しビビりながらも会う約束をした。


 数日後に指定されたのは以外にも喫茶店だった。

「面接が喫茶店って……とうとうヤバイところに当たったか?」

 喫茶店に入り店内を見渡すと、隅っこの席で金髪の人が手招きをしていた。

「月見里竜さんですよね。今日はお時間を頂きありがとうございます!私ヴェルト・エイレスと言います」

「月見里竜です。宜しくお願いします」

「よろしくお願いします。すいません今日は喫茶店で、ほんとは店にしたかったんですけどちょっと出来ませんでして」

「いえいえ、それは別に大丈夫ですよ」

「そうですか。それはよかったです。では早速ですがお話を始めましょうか!」

「はい、宜しくお願いします」

 こうして面接が始まった。

 

 面接は履歴書と前に送ったアンケートを元に進んでいった。


「月見里さんは魔法なんかに興味はありますか?」

『きたっ、変化球の質問』と思いながらも、アンケートで目立った質問の為に悩んだ答を言った。

「はい、興味はあります。そういった物が出てくる本などもよく読んでいます」

「そうですか、では実際にドラゴンやエルフに会った場合月見里さんはどう思いますか?」

「……そうですね、やはり私もそういった本をよく読んでいるので、嬉しくなると思います」

「そうですか。では最後の質問です。月見里竜さん貴方は異世界に興味はございますか?」

 ヴェルトが最後の質問をした瞬間、周りの空気が変わった、面接の核心の様な、この質問をするためだけにいままでがあったように感じた。

「はっはい、興味は大変ございます」

 空気に呑まれて日本語が変になってしまった。


 その後雰囲気の変わったヴェルトにビクビクしながらも無事面接を終えることが出来た。

「本日はありがとうございました。これで終了とさせていただきます。結果は明日には分かりますのでよろしくお願いします」

「はい、本日はありがとうございました」

 面接を終えると、早々に家に帰り布団に入るのだった。

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