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融合で生まれ変わる③

 琥珀はしっとりとし汗を拭いながら地面から起き上がり出口付近の狩場へと行った。

 帰ってくると先程のやつらに絡まれ罵声を浴びせられる。


 あの3人組は何かと琥珀に突っかかってくる。

 理由は単純。

 琥珀の方が格下だからだ。


 3人組は冒険者登録をして、僅か1ヶ月だがもうすぐ初心者枠を抜けようとしている。


 結果から見れば明らかに琥珀は格下。

 ストレス発散の獲物にされるには十分すぎるほど条件が良かった。


 だが、琥珀にはそんなことはもう、どうでも良くなっていた。


「【レベルオープン】」


 南條琥珀 24歳

 レベル3

 スキル【融合】

 スキルポイント10[+]


 先程、確認すると、新たにスキルポイントと言う欄が追加されていた。

[+]と記されている部分をタップしてみる。


 すると、レベルボードと同じ、半透明のウィンドウがもう1つ出現した。


 現在習得可能なスキル 必要ポイント数

 片手剣10ポイント

 隠蔽10ポイント

 鑑定10ポイント

 錬金10ポイント

 成長速度倍加1000ポイント


 琥珀は気分が高揚していた。

 夢にまでみた無双ファンタジーがここにあるかもしれないからだ。


 とりあえず、普段使っている武器は武器屋で買ったダガーナイフのため片手剣を習得してみる。

 成長速度倍加は非常に興味があるが、今のスキルポイントのままじゃあ買えないから仕方がない。


 南條琥珀 24歳

 レベル3

 スキル【融合】

  【片手剣+1】

 スキルポイント0[+]


「おぉ、確かに追加されてるな、しかしこの+1と言うのはもしや・・・・・・」


 スキルポイント同様、片手剣をタップする。


 片手剣+1

 MAX10


 キタ━━━━━!!!!!


 つい、心の中で思い切りさけんでしまった。

 今はまだダンジョン内のため、流石に大声を出せば誰かに気づかれて怪しまれてしまう。


 それが、人の多い初心者枠の階層ならなおのこと。


 琥珀の予想通りなら+の部分を上げることにより片手剣の効果が高まるはずだ。


 このスキルを試したいがために少し人気のないところまで足を運んだ。

 眼前にゴブリンを発見。

琥珀は舌で下唇をペロッと舐める。


 そのまま、いつもと同じようにゴブリンにダガーナイフを突き刺す。

 そして引く。


 確かに変わった。

 物凄く変わったのだ。


 それは威力だった。

 流石に漫画と同じように使い方も上手くなるなんてことはなかったが威力は段違いだった。

武器を伝ってくるその感触に琥珀は感銘を受けた。


 琥珀がさっき立てた予想は恐らく当たっていたのだろう。


 これなら、ゴブリンも楽に狩れそうだなと倒したゴブリンを見ながら考えていた。

琥珀は今の自分なら、何千とゴブリンがいようと勝てるのではないかと本気で思った。


「ハハハハハハハハハ」


 琥珀はもう笑わずにはいられなかった。

 こんな状況下で平常にいられるだろうか。


 幸いにも周りには誰も居なかったため、気づかれることは無かった。

どうやら、琥珀は自身のスキルの使い方を2年間も勘違いしていたようだ。





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