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転生は地獄への道だった  作者: はぎの
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異世界にようこそ!!

青い月が上り、冷たい空気が漂う夜。


俺は脂汗をたらして化け物と対峙していた。


時間は少しさかのぼる

俺の名は赤瀬連。どこにでもいる普通の高校生だ。

そんな俺は朝の通学途中、奇妙な女に遭遇してしまった。

女はとても美しかったが、恰好が常識離れであった。女の髪は赤でピンクのラバーシーツを着ていたのだ。俺の思考回路は女をやばいやつだと思い、無視して通りすがろうとした。

その時、

「あなたは選ばれた」

女に肩をつかまれて、話しかけられた。俺は驚きながら振り返ると、眼前に女は迫っていた。女の美しく妖艶な微笑みが視界に広がる。あまり彼女は美しかったが、恰好が格好だ。おもわず丁寧な口調で話しかけてしまう。

「いったいなんですか」

そんな言葉に女は目をキラキラさせて、俺にこう告げた。

「きみは選ばれた」

その言葉とともに視界は真っ暗になり気絶してしまった。


・・・・

体が痛い。地面の冷たさが体にしみる。何が起きたんだ。そう思って起き上がりあたりを見渡した。

……俺は目の前の光景に目を疑った。目の前に広がるのは現代のコンクリートで舗装された道でなく、煉瓦でしかれた道であり、並び立つ建築物も中世ヨーロッパの街並みだった。そのうえ青い月が上る夜だったのである。朝が急に夜になるわけがない。明らかな異常事態だった。

「なんだこれ…… 夢なのか」


 驚きながら、いったい何がどうなっているのか夢か確認するためほっぺをつねった。

鈍い痛みが走った。夢ではないようだ。いったいどうしてこんなことになったんだ。そう思考したとき、朝にあった女のことを思い出した。


「そうだ、あの人に会えば何かわかるかも」

 そうわざと口に出し、目的を決めた。そうでなければ現在の異常事態に心が押しつぶされそうになってしまう。

恐怖心を抑えながら煉瓦造りの街並みをあてもなくあることにした。

 

あたりを見渡す限り、ここが日本でないことがわかってしまった。食事処でないところには、アラビア語に似た見たこともない言語が書かれていた。

「ここは外国なのか、でもこんな場所って日本にもないしな」

そうつぶやきながら歩いていると、


「うああああああ」

 路地裏から男の悲鳴が聞こえた。

「なにごとか!?」


 驚き声がしたほうに駆け寄る。もしかや俺と同じ境遇の人がいるのかもしれない。

 そう思って路地裏を覗き込んだ。

 俺はこの場所に来て、二度自分の目を疑った。爬虫類の顔を持つ化け物が、身なりが貧相な男の頭をかみ砕こうとしていたのだ。。男の顔はかみ砕かれるそうなった瞬間 男の絶望に満ちた顔が俺の目と目があった。

「うおおおおおお!?」


 その瞬間を俺はどうにかしなくてはと思い、無我夢中で相手の口に殴りかかった。右手の拳は見事命中。、相手の口を粉砕した。殴られた勢いのまま怪物は壁に叩き付けられて、動かなくなった。

「え……」


 何なんだこの力、自分自身がやったと思えないほどの拳の威力。俺は自分の手をまじまじと見ていると、喰われかけた男が事らに近寄り話しかけてきた。


「助けてくださいましてありがとうございます 」

「あ、はい……」


 俺は自分の力をのみこむの必死で、変な返事をしてしまった。相手の感謝の言葉を聞いていると背後から愛音が聞こえた。その足音に俺たちは気が付き、そちらのほうに目をやった。

茶色いトレンチコートをきた、金髪の美しい女がこちらに向かっていた。腰には鋭い剣を携えていた。女はこちらに駆け寄り、話しかけてきた。

「あなたたち大丈夫!?」


「はいこの男性が助けてくれたのです」


 男が自分のことを指さして、先ほどのやり取りを話してくれた。話を聞いていた女は、そんな馬鹿なという顔初めは聞いていたが、怪物の死体を見たことで本当ことだと、わかってくれた。そして女はこちらに振り向き話しかけた。

「あなた何者? 『ギガイ』を一撃で倒すなんて」


「ギガイ何のことだまるで意味が分からない」


「ギガイを知らないですって……」


「そもそもおれは……」


 俺は自分自身の来歴をすべて話した。すると相手はうつむき考え込んだそして俺の手を取り、

「あなたは来訪者ね」


「来訪者?」


「そう。うちに来て、詳しいことは私の家で話すわ」


「おれがこの世界に来た理由がわかるのか」


「まあね」

そういって女と俺は、助けた男をもとの家に帰して、彼女の家についていくことになった。

これが俺にとって数奇な運命の始まりだった。

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