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魔王と歴史

偽名で名乗ったライナスという名前で呼ばれると少し歯がゆい。俺は急いで寮へと戻ることにした。


「悪いね。待たせてしまったね。」


「ほんとだよ!どうしてもっていうから魔王について教えて上げるって言ったのに!」


カオはふて腐れたような表情を見せて文句を言っている。まあ二時間も待たせたらそうだろう。


「まあ、いいわ。じゃあ、ちょっと部屋に入るね」


そういうとカオはどしどしと部屋に入っていき、いきなり布団の上に腰かけた。そしておもむろに調べてきたのであろう資料を広げていった。


「そうね、先代の魔王は良くも悪くも注目されていたわ。任期もかなり長かったみたいで五百年くらいみたい。」


「ご、五百年も?」


「そうね。普通は勇者との戦闘で破れて代替わりすることが多いみたいだけど、十回以上防衛に成功したみたい。」


チャンピオン。まさに全魔王はチャンピオン!


「いったいそんな史上最強のチャンピオンに誰が勝ったんだ!」


おれば勢いのあまり変なことを口走ってしまっていた。


「チャンピオンというのがわからないけれど、そうね。倒したのは百年前の勇者アャシよ。勇者の特性というより、対魔族の特性を持った人を勇者と呼ぶみたいなんだけれど、アルはその特性がさらに高かったみたい。通常の三倍もあったみたいなの。」


「さ、三倍だと!」


「そう。十連敗した勇者の達の対魔族特性は1.2倍キルトと揶揄されていたから、その力は凄まじかったみたい。」


「ただでさえ強い勇者装備に三倍の威力か。それは強いな」


「えぇ、そうね。」


「ありがとう。他には魔王の目的とかはわかる?」


んー、という表情をカオはしながら


「あくまで伝承なのだけれど。魔王には二面性があったとされているわ。いえ、違うかも。二面性というよりも途中下車で人格が変わった、というべきかも」


「人格がかわる…?」


そんなことかあるもんか、と言いたいところだか、俺自体が魔王に転生出来たところを考えるともしかして…?

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