アイアムハムスター
もうずっと安らかな眠りは訪れない。訪れるのは痛みだけ。
眠りたい。でも眠りたくない。
もう何も見たくない。幸せな夢を、思い出を。
何もかもが無味無臭になってしまえばいい。
時間が囁いている。
墜ちていくような眠気が頭を回す。
アイアムハムスター。
現実の中でグルグル廻る。堂々巡りのこの思考と嗜好。
輪廻からは逃れられない、クソッタレ。
理想と現実は双曲線。リミットしたらどっちもゼロだ。
何にもない。何にもない。
天にましますクソッタレの主よ、メシアなんて必要ない。
脳みそが作る虚像なんて見たくもない。
矛盾しかないこの相反をどう抑えれば社会は喜ぶんだ。
欲しいものはどこにある。
どこにもない。どこにもない。
願わくはもう何にも見せないでくれ。
巡り巡った僅かな理性は赦してくれない。
ああ動かない。心が、それとも身体が。
どちらにしろ全部泥ん中だ。
訳のわからない業も十字架も、見えるものも見えないものも全部泥水に突っ込め。
さあ一緒くたに飲み下そう。
不眠は体の約70%がコーヒーであることの証明だ。
終わらせたい。終わらせたくない。
ようやくやって来た混濁に身を任せることをズキズキと痛みが許さない。
苦しみたくない。苦しんでいたい。
だからアイアムハムスター。
ここでずっと回り続ける。