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家族で異世界転生~そして、少年は~  作者: 長谷川
第1章 目覚め、そして~
12/111

1ー8話

読んで下さっている方、ありがとう御座います。


 俺とジェイド兄ちゃんは、ノエルとセリカ姉ちゃんと入れ替わるようにその場所を移動した。


 二人はその場所に着くなり、一定の距離をとり対峙していた。


「セリカ、やり過ぎるなよ!」


 それを見たジェイド兄ちゃんがすかさず、セリカ姉ちゃんに聞こえるように声をかけた。


「大丈夫ですよ~ノエちゃんも強くなりましたから~」

「あっ、そっちじゃなく森の方だ。燃やすなよ!」

「あぅ~。──大丈夫ですよ~この一帯に風の障壁を張りますから~。ジェイくんに~今回のことを聞いた時~ノエちゃんと~全力で出来るのを~楽しみにしていたんですから~」

「なら、よし!」

「はい~」


 なんだ、ジェイド兄ちゃんセリカ姉ちゃんと事前に話し合っていたのか。思い付きじゃなかったのか。


「さぁ~ノエちゃん~()()()()()()()()()()()()()()()()()を覚えたあなたの全力をぶつけてきなさい!」

「はい!お姉ちゃん!全力でいかせてもらいます!」


 セリカ姉ちゃんは最後のセリフは流暢りゅうちょうに喋りながら、俺達も含め周囲に風の障壁(周囲に誰も通せない位の風を吹かせ、真ん中は無風地帯)をノエルとセリカ姉ちゃんの中心から30メートル位離れた位置に張った。


 って、そんな風に普通に喋れたんかい!?


 ノエルは言った傍から手をかざし火魔法を()()()で2mはある、火の玉を1個作り、放った。


 たぶん火球ファイアボールだと思う。通常は20cm位の大きさだからだ。


 セリカ姉ちゃんは手をかざし、ノエルの魔法を()()()で水魔法の水の盾を2mほどのものを自身の前に出して防いだ。


 防いだはずみで、水蒸気爆発のようになり辺り一面に熱風が発生した。


 風の障壁の中に入っているため、俺とジェイド兄ちゃんにも容赦なく襲うが、俺がすかさず俺達の周囲に風壁ウィンドウォールを出し防いで、収まってから解除した。


 あれ多分、水盾ウォーターシールドだな。通常は1m位の大きさのはずなのにな。


 あっちの二人は、もちろん無事だ。


 この二人、通常の修業で使う大きさよりデカく魔法を使用しているな………俺も()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()とは言え、ここまで容赦なくしたことは無いなぁ~


 次にノエルは手をかざしたまま、20cm位の大きさの風球ウィンドボールを10個作り、放った。


 セリカ姉ちゃんも20cm位の大きさの鋭く尖った土の塊、土塊アースロックを10個作り風球ウィンドボールにめかげて放ち、相殺していた。


 その弾みで土の破片と土埃がまた俺達に来たからさっきと同じく風壁ウィンドウォールで防いで、収まってから解除した。


 わぁお、二人ともコワいわ~~


「ノエちゃん!まだ様子見なのかな?」

「いえ!これから全力でいきます!!」


 そう言ったノエルは、手を前にかざし()()()の40㎝位の大きさの矢の雷矢ライトニングアローを15個作り、放った。


 あっ!マズイ、モロだ!


「お、お姉ちゃん!大丈夫!?」


 ノエルはそう言って駆け寄った。俺達も駆け寄った。


「うう~。ノエちゃんヒドいです~!おかげで服が少し焦げました~」

「それよりケガは!?」

「大丈夫ですよ~。魔力を全身に流して躰の方は無傷です~。それにしても~さっきの魔法は何ですか~?初めて見ました~」

「エヘヘッ。さっきのは私とカイくんでって言うより、カイくんが新たに考えた魔法だよ!」

「エッ!新たに考えた!?」

「そうだよ。だからカイくんも使えるよ」

「エッ!カイくんも!?」


 ノエルが嬉しそうに、セリカ姉ちゃんは驚きながらこちらを見てきた。


「あっ、はい」


 俺があっさり答えると、セリカ姉ちゃんはほうけていた。


 どうしたんだ?


「カイト。そんなあっさりと」


 ジェイド兄ちゃんがこちらを見るなりあきれていた。


「エッ!何かマズかった?」


 …………………あっ!!!!!!!やっちまった!!!!!!


 ノエルの方を見ると、あさっての方向を見ていた。


 あいつ、忘れてたな!


 記憶が戻った時にあの自称クソ女神の知識にあったな。今ある火、水、風、土、光、闇、無の7属性の内、無属性には回復魔法、召喚魔法などの派生はあるけど、自然で起こる現象(属性)を人が魔法で発動できるのは現地点では無属性を除いた、火、水、風、土、光、闇の6属性の他は無い。


 もし、新たな属性を発動出来たなら、それは歴史に名を残す偉業になる位のことだから。って、すっかり忘れてた!!


「あっ、とっ、そのっ、これはっ」

「いやいい、カイト。分かってる」

「いやいやいや!分かってないよね!?マズイんだって!」

「何が、マズイんだ。」

「えっ?……………えっと?………………あっ!確か、今まで存在しなかった新たな発見?とかすると、偉い人に報告して、それが偉大?なことだと、国から表彰されたりするんだよね?」

「まぁ、その通りだな。今回はまさに聖王陛下から何かしらの褒美と、歴史に名を連ねることになるな」

「いやいやいや!俺、そうゆうのいらないから!目立ちたくないし!セリカ姉ちゃんの手柄にしといて!魔法、教えとくから!」

「えっ?あっ、えっ?」


 俺がジェイド兄ちゃんとそんな話をして、セリカ姉ちゃんに急に話を振ったもんだから、今までほうけてたせいで反応がおかしかった。


「だ、だめですよ~教えては貰いますけど~私の功績には出来ませんよ~!」

「いやいやいや!セリカ姉ちゃん、どうぞ、どうぞ」

「だめですよ~!あっ!それならノエちゃんの功績に~しましょ~!」

「いやいやいや!私もカイくんと同じくお姉ちゃんで!」


 こんなやりとりがしばらく続き、結果、セリカ姉ちゃんは魔法は教えて貰うだけで、国に報告はしないとの結果になり、ジェイド兄ちゃんも了承した。


「でだ、カイト」

「ん?」

「約束通り、俺達の正体だが」

「………………あっ!忘れてた」

「あのな!……………まぁいい。それで俺達の正体だが、まず俺からな───俺の正式な名前は、ジェイド・ラーディエル。冒険者で、ランクはこのミリテリア(世界)で現在二人しかいないS()S()()()()だ。又、二代目()()の呼び名を与えられている。これがそうだ」


 そう言ってジェイド兄ちゃんはステータスカードを腰に収まる位の袋、マジックバッグから取り出して、視せてくれた。


【ジェイドのステータス】


名前 ジェイド•ラーディエル 23歳 男 Lv 200(327)

種族 人族

職業 冒険者 一流剣士 王国筆頭剣術指南役 (戦神に祝福されし者)槍使い

称号 SSランク 剣聖 極めし者 (限界を越えし者)(戦神に祝福されし者)


体力   6000┃7000(17000┃18000)

魔力   2000┃2000(8740┃8740)


筋力   8000(16680)

守備力  8000(14350)

魔法力  1500(3130)

魔法耐性 2500(8520)

知力   1200

素早さ  3500(6000) 

運    100


スキル 剣術Lv10 体術Lv5 槍術Lv6 短剣術Lv5 風属性Lv3 光属性Lv3 無属性Lv3 念話 (隠蔽Lv5)(戦神の祝福)


 それを視た俺は違和感を覚えた。


さすがに俺はこの程度のステータスの持ち主に手こずらないからだ。


 それをジェイド兄ちゃんに素直に言っても、誤魔化されるだけだし、俺達の事情を話さないといけないからだ。


「ジェイド兄ちゃん、この称号にある名前は?」

「あぁ。それは初めて冒険者になる時に登録して初めてランクが付いた時に現れるか、何か偉業を成し遂げた時に現れるんだ。それに俺の場合、剣術を最大まで上げたから、剣聖と極めし者が出たんだ」

「極めし者って?」

「あぁ。それは剣術を最大まで上げるか、魔法のどの属性でもいいから一つの属性を最大まで上げることだ。俺の場合は“剣”だな。だから、剣聖の名前も出たんだ。普通の人のスキルLvは3~5で、優れた人でもいい所“7”までしか上がらないんだ」

「スゲーな!ジェイド兄ちゃん!じゃあさ、次に、この王国筆頭剣術指南役って何?」

「うん?それか?それな、元々は俺の師匠がしていたんだが、こっちのスキル欄にある剣術スキルが最大になり、俺の称号に剣聖の名前が出たのを師匠に知らせたら、褒美と称して、指南役と二代目をやれ!っと言う嫌がらせをされたんだ。」

「ジェイド兄ちゃん、お気の毒さま。」

「あぁ。そうゆうことで、色々と鬱憤うっぷんが溜まって息抜きに、と思って三年前のあの時、アデル村の定期依頼を無理言ってギルマスに頼んで……………まさか、こんなことになるなんてな」

「あの時はありがとうございます。……あれ?でもジェイド兄ちゃん、俺とノエルに魔法使いがあるのに、何でジェイド兄ちゃんに魔法使いの名前が無いの?魔法も使えるのに」

「あぁ。例えば、最初は皆、片方、もしくは両方に見習いとして就けるが、自分にあった方や就きたい方を、修業や鍛練をして、どちらでも良いが、秀でているとそちらに就けるんだ。ただ、俺は才能の問題で、俺は剣に秀でてたから剣士ってだけで、魔法が使え無くなる訳じゃないんだ。逆も同じで魔法使いが杖だけでなく剣や槍、斧を使ったりするぞ。だから見た目に騙され無いようにしないとな。あと、複数の戦闘系スキル持ちはスキルLvが5から下の名前は出ないんだ。ただ持っている中で一番高いスキルが職業になるな。それと、補足すると、個人差はあるけど、魔法属性はレベルに応じて能力値が上がるんだ」


 そう言いながら、カードをマジックバッグに仕舞った。


「次に、セリカ」


 そう言ったジェイド兄ちゃんに、セリカ姉ちゃんは不機嫌になっていた。


「ちょっと、ジェイくん~説明が足りませんよ~!」

「ん?何か?」

「何か?じゃありませんよ~!私と、ジェイくんの~関係です~!」

「えっ?改めて言わなくても、この二人、薄々知っているぞ?」

「えっ!?そう何ですか~?」


 セリカ姉ちゃんはこちらを見てきた。

 俺とノエルはお互いに見て、分かってる、ってな感じで、頷き合った。


 そう、セリカ姉ちゃんをイジる為に。


「はい!知ってましたよ!お姉ちゃんとお兄ちゃんは夫婦ですもんね!」

「そうそう!いつも二人が熱く寄り添っていたから、俺達邪魔なんじゃないかと思ってたよ!」

「そうそう」


 俺とノエルのセリフにセリカ姉ちゃんは顔を赤らめてた。


「ちょっ!?私と~ジェイくんは~まだ夫婦じゃないですよ~!まだ恋人です~!」

「「知ってましたけど、何か!?」」

「う、うえ~ん!ジェイくん~二人がいじめるよ~」

「よしよし。───コラ!二人共!」

「「ごめんなさい」」


 セリカ姉ちゃんは顔を赤らめてジェイド兄ちゃんの胸元に抱きつき、ジェイド兄ちゃんがセリカ姉ちゃんの頭を優しく撫でて、俺とノエルをたしなめた。


「う~~。いじわるな~二人に教えますね~」


 しばらくして、セリカ姉ちゃんは少し赤らめた顔で自身のことを話し始めた。


「お姉ちゃんがかわいいから、つい~」

「うんうん」

「う~~。まぁ。許してあげます~。それでは~説明を~………私の正式な名前は、セリカ・マルティン。私も冒険者でランクはSランクです。私のはこちらです」


 流暢りゅうちょうに喋ったセリカ姉ちゃんも腰に収まる位の袋、マジックバッグからステータスカードを取り出し、視せてくれた。


【セリカのステータス】


名前 セリカ・マルティン 23歳 女 Lv 175(300)

種族 人族

職業 冒険者 一流魔導師 王国筆頭魔導指南役 (伯爵家令嬢)

称号 Sランク 全属性を使える者 (限界を超えし者)(精霊に愛されし者)


体力   2980┃3500(6680┃7200)

魔力   2740┃8000(8240┃13500)


筋力   1150(3000)

守備力  2500(5000)

魔法力  6000(12000)

魔法耐性 6000(10000)

知力   1200

素早さ  1250(2500)

運    100   


スキル 火属性Lv7 水属性Lv7 風属性Lv7 土属性Lv7 光属性Lv7 闇属性Lv7 無属性Lv7 念話 魔力回復【中】アイテム創作(隠蔽Lv5)(精霊の加護)杖術Lv5 短剣術Lv3


 やっぱり、セリカ姉ちゃんもおかしい。違和感しかない。ノエルの方を見ると、少し不機嫌になっていた。仕方ない。


 それに対して、セリカ姉ちゃんは、どうだ凄いでしょう、ってドヤ顔をしている。


 …………後で、またイジってやる!


「セリカ姉ちゃん、魔導師って何?魔法使いではないの?」

「それはですね~まず~魔法使いは~スキルLvが~4から6までしかない人で~中級クラスの魔法を使う人のことで~、その上に~魔法士がありまして~、その人は~無属性の中で~初級の回復魔法しか使えずに~他の属性Lvが高い~、例えば~火属性Lvが“7”になっている、上級クラスの魔法を使う人です~。それで~魔導師ですが~どの属性でもいいですが~スキルLvが7の最上級クラスの魔法が使えて~回復魔法が~人で使える~初級、中級、上級、最上級、で~上級か最上級を使える人のことです~。ちなみに、属性Lvは最高が“7”までなんです~私は~最上級ですけど~!」


 また、ドヤ顔してきたよ。この人は。


 たしか・・・クソ女神の知識だと、()()使()()()()()()()()()()()、どの属性の範囲でも、最上級でも使えたら、かなり凄いらしい。普通は上級までだから。


 まぁ、その上に無属性を除いた、全ての属性に大陸の半分すら一瞬で無くせる殲滅級があり、回復魔法だけは殲滅級と似たような、死んで間もない死者も蘇らせる天上級がある。ただし、殲滅級と天上級を使えるのは人の領域を超えている。


「さすが、セリカ姉ちゃん!ジェイド兄ちゃんのお嫁さん!頼りになる~!」

「もう~!カイくん~まだお嫁さんじゃないですよ~!」

「ごめん!お嫁さん候補だったね!」

「候補じゃないです~!お嫁さんになるんです~!夫婦になるんです~!」

「うわぉ!熱いね!」

「う~~!ジェイくん~!また、カイくんが~いじわるします~!」

「コラ!カイト!」

「ごめん」


 ドヤ顔してきたからまたイジってやったら、セリカ姉ちゃんまたジェイド兄ちゃんにすがってた。


「それより、この王国筆頭魔導指南役って、ジェイド兄ちゃんと同じなの?」

「それは、俺から、説明するよ。セリカの指南役も元々はセリカと同じ魔導師の師匠から任されたんだ。その人は、やることがあるから任せた、と言ってたね。」

「ふーん。でも何でジェイド兄ちゃんは詳しいの?」

「あぁ。俺の師匠とセリカの師匠は夫婦だったんだ。だから二人して面倒を見てもらってたんだ。かなり厳しい人達だったけど」

「その人達、いろんな意味で凄かったんだね!」

「そう何ですよ~!だけど~ずいぶんと~可愛がってもらいました~」


 セリカ姉ちゃんはカードをマジックバッグに仕舞いながら、マジックバッグから袋を二個取り出し、俺とノエルに渡してきた。


「これは~私とジェイくんと同じ~マジックバッグです~師匠に~教わっていたから~私が卒業記念に~作りました~。収納量は~カイくんの家並みですよ~!」

「「ありがとうございます」」


 俺の家兼宿屋の広さって、知る人ぞ知る隠れた温泉があって、ちょっとした観光地で村で唯一の宿屋だから、二階建てで、ひと部屋ベッドが二台に、60㎝位の脚長の丸テーブルに、それにあった椅子が2脚置ける8畳の広さが6部屋に、ベッドが4台、脚長の丸テーブルは80cm位に椅子は4脚も置ける16畳の広さが2部屋の大部屋に、両親の8畳の部屋に、兄、姉、俺の6畳の部屋が各自に、20畳の食堂に、ちょっとした部屋と受付するスペースがある位の大きさ。………………つまり、結構大きいということ。


「ちなみに~一般的に売っているのもありますが~収納量はせいぜい~カイくんの部屋位ですね~。たまに~大部屋位のが~売られている位ですかね~」

「それじゃあ、俺からは、これだ。」


 セリカ姉ちゃんは補足して終わり、続けて、ジェイド兄ちゃんは自身のマジックバッグから取り出した。それは、一振りの剣………………では無かった。


「これは?」

「あぁ、初めて見るか。それは俺の師匠に餞別として貰ったんだ。確か………………()と、言っていたな。」

「えっ?」


 驚くしかなかった。


 だって、この世界に()()()()()物だったから。それに、その刀を見るとあの人が、ノエルの、雫の父親が好きな物だったから。…………ノエルも驚きながら、俺の袖をつかんでいた。


※※※


 雫の父親は黒髪の少し長いショートヘアー、身長は178cmの筋肉質の体格で優しい顔立ちで他人にも、自分にも厳しいけどきちんと褒める性格の斉藤弘一郎さんは、居合斬りの達人で居合斬りが凄かった。


 それが格好良くて、教えてと言ったら、まだ危ないからまずは剣道から始めなさい、と言われた。

 

 弘一郎さんは剣道も達人だから、初めは、俺は雫と始め、しばらくして、双子の兄姉の優斗と優菜が俺がやっているからとやり始めて、俺と双子はあっという間に全国クラスの実力になっていた。雫は地区大会の実力だった。

 

 代わりに雫は、母親の真っ黒の黒髪に、肩より少し長いセミロング、身長は165cmの引き締まった体格、多分雫と同じ巨乳で、優しい顔立ちと性格の、斉藤由香里さんが、合気道の達人だったから、そちらの方で、全国クラスになっていた。


 俺はそこそこで、双子も教えて貰いこちらも全国クラスになっていた。この双子、何やらせてもこなすから、俺は当時、格好良く見え、褒めてたから。


 今となっては、それがいけなかったんだな…………ハァ~


 弘一郎さんは剣道の合間に、たまに、居合斬りを見せてくれていた。

 そして、俺が18歳になったらやらせると話した1週間後、雫の両親は帰らぬ人となった……………


※※※


「───どうして、これを俺に?」


 ノエルも思うことがあるのだろう、俺はノエルの手を優しくつかみながら聞いた。


「師匠から、この刀にはミスリルより硬い黒曜石と呼ばれる鉱石がごく少量使われていて、魔力を流せば更に強化出来る、これを使いこなせれば、更なる高みに征ける、と言われてたんだけど、中々師匠みたくいかなくてな。そしたら、カイト、お前があの構えをした時、師匠と同じ感じがしてな。──カイト、お前、あれは………」

「えっ!?」

「いやいい、気にするな。とにかく……………俺からの卒業記念だと思って受け取ってくれ」

「分かったよ。ありがとう、ジェイド兄ちゃん」

「それとノエルには、これだ。これは、刀と同じ材質で使われているから魔力で更に強化することが出来る」

「ありがとうございます」


 ジェイド兄ちゃんは俺に黒の鞘に納まった全長80cm位もある刀を、ノエルには、赤と黒の装飾が施された鞘に納まった全長30cm位の短刀を渡した。


 俺は一度、鞘から抜き刀身を見た。それは色鮮やかな黒さの、黒刀だった。キレイだった。


 ノエルの方を見ると、鞘から出した短刀も、キレイな色鮮やかな黒の黒刀だった。少ししてそれぞれ、鞘に納めた。


「「本当にありがとうございます!」」

「あぁ」

「それと、ジェイド兄ちゃん」

「うん?」

「ジェイド兄ちゃん達の師匠に会えないかな?」

「難しいな。俺達を一人前に認めた途端、さっさと居なくなったから、どこに居るか分からない。それにあっちから一方的に連絡を寄越すけど、ここ三年はサッパリだ」

「そうか~」

「さぁ、それじゃあ、宿屋に戻るか、お腹も空いたし」

「「うん」」


 その後は、昼食を食べセリカ姉ちゃんに、雷魔法を教えて、翌日には、ジェイド兄ちゃんとセリカ姉ちゃんは王都に戻るため、家族総出でおもてなしをした。


※翌日、食堂にて


 俺、ノエル、ジェイド兄ちゃん、セリカ姉ちゃんは一緒に朝食を食べていた。


「そうだ。カイト、ノエル。お前たち王都の学園にいつから行くんだ?」

「ん?1週間後だよ。試験があるから」

「あー。二人にこれを渡しておく」


 ジェイド兄ちゃんはマジックバッグから封筒を2通出した。


「「これは?」」

「もし何かあった時、これを学園長に見せろ。本当に、本当に、何かあったら、見せろ!忘れるなよ!」

「うん?分かったよ」


 ジェイド兄ちゃんは、かなり念を押して言ってきた。


「それとな、試験では、本気でやるなよ。例年通りならほとんどの子が初級程度だから、だから初級程度で良いからな。目立ちたいなら別だが」

「分かったよ」


 そう言って残りの朝食を食べ、二人は王都に戻ると言って、外まで見送りについて行った。


「カイト、ノエル。お前たちに一つ言っておかないといけない」

「ん?何?」

「お前たちは三年前の時に俺達に、大切な人を守れる強さが欲しい、と言っていた。その覚悟を決めた目をしていたから俺達は修業をつけた」

「「うん」」

「そして昨日まで、たびたび居なかったがお前たちを強くして、大丈夫だと判断してお前たちを一人前と認めた。これから、守られる立場ではなく、お前たちが求めた、守る立場の強さを身に付けた。それは同時に誰かを傷つける強さだ。どうか、間違わないで欲しい。………………俺には当時7歳で何て目をする子供達だと思った。だから、俺達に言ってた以上の何かがあるのは分かっているつもりだ」

「「……………うん」」

「それは、今は聞かない。だけど、力にはなれるから、どうか頼って欲しい。俺とセリカにとって、ここまでの修業についてこれた初めての弟子であり、弟、妹なのだから!」

「分かったよ!その時はお願いします!」「お願いします!」

「それじゃあ、じゃあな、カイト、ノエル。また王都でな」

「「うん、また」」

「またね~」


 そう言って、セリカ姉ちゃんの魔法・通門ゲートで王都に戻って行った。


 その後、俺とノエルは、俺の部屋に行き、お互いにカードを出し、開いて互いに視えるようにした。


【カイトのステータス】


名前 カイト 10歳 男 Lv 200

種族 人族?

職業 転生者 宿屋の家事手伝い 創造神見習い 凄腕剣士 一流魔導師 

称号 全属性を使える者 限界を超えし者


体力  14000┃14000

魔力  12000┃12000


筋力    12000

守備力   12000

魔法力   10000

魔法耐性  10000

知力    1200 

素早さ   5000

運     100


スキル 隠蔽Lv7 鑑定Lv3 剣術Lv7 槍術Lv3 体術Lv5 短剣術Lv3 火属性Lv7 水属性Lv7 風属性Lv7 土属性Lv7 光属性Lv7 闇属性Lv7 無属性Lv7 雷属性Lv7 念話 創造神の御業みわざ神力しんりきLv5 神力しんりき付与Lv5 神力しんりき経験値アップ【中】眷属への加護【中】神格化】


【ノエルのステータス】


名前 ノエル 10歳 女 Lv175

種族 人族

職業 転生者 村娘 創造神の加護を受けし者 一流魔導師 凄腕格闘家

称号 全属性を使える者


体力    8000┃8000

魔力   10000┃10000


筋力   5000

守備力  7000

魔法力  8000

魔法耐性 8000

知力   1200

素早さ  2500

運    100 


スキル 隠蔽Lv7 鑑定Lv3 剣術Lv5 体術Lv7 短剣術Lv3 杖術Lv3 槍術Lv3 火属性Lv7 水属性Lv7 風属性Lv7 土属性Lv7 光属性Lv7 闇属性Lv7 無属性Lv7 雷属性Lv7 念話 創造神の加護【中】


「こんなステータスだし、事情は話せないよな~」

「そうだね~」


 俺は呟いていたらしく、ノエルが応えてた。


 修業の鍛練だけだと大して経験値が上がらないから、ジェイド兄ちゃんとセリカ姉ちゃんがたまに王都に戻っていた時に、二人で遠くまで腕試しと称して魔物退治をしてたからいつの間にかこんなLvになっていた。


 で、変わった名前を視てみることにした。


【限界を超えし者・・・人の能力値の限界を超えた者】


【創造神見習い・・・先代の創造神の力を授かった。まだまだまだ力の一部が使えない。現在は4分の1が使える】


【創造神の御業みわざ

神力しんりき・・・力が4分の1も使えるおかげで、自身の能力が上昇する・任意発動型。現在発動中】


神力しんりき付与・・・力が4分の1も使えるおかげで、他のスキルと併用すると能力、威力が上昇する・任意発動型】


神力しんりき経験値アップ【中】・・・力が4分の1も使えるおかげで、自身の経験値、スキル習得、スキルLvが通常よりたくさん多く、早く入手、上昇する・常時発動型】


【眷属への加護【中】・・・自身と同じ転生者に力を与える。又、絆の深い関係者にも力を与える。又、眷属に力を与えているため感知可能【範囲20m】半永久発動型】


【神格化・・・現在発動不可】


【創造神の加護【中】・・・創造神から力の一部を与えられていて、自身の能力の上昇、経験値、スキル習得、スキルLvが通常よりかなり多く、早く入手、上昇する・創造神からの発動型】


 その後、俺達はその日は、近くの森に魔物を狩り素材に使える所をはぎ取り、セリカ姉ちゃんから貰ったマジックバッグに詰めていった。





ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー


※補足※

戦神に祝福されし者・・・戦闘系スキルでどれか一つスキルLvを最大にした者。に贈られる


戦神の祝福・・・戦闘系スキルLvを最大まで上げた褒美に、魔力と魔法力と魔法耐性を除く、身体能力の上昇をかなり上げる・常時発動型

 

精霊に愛されし者・・・一部の精霊たちが好きになった者


精霊の加護・・・精霊たちが魔法の威力を上昇させる・任意発動型


※一般の冒険者のステータスはこの程度です


名前 一般人 年齢 性別 Lv50

職業 人族

職業 冒険者 剣士

称号 Cランク


体力   3500┃3500  最大10000

魔力   1500┃1500  最大10000 


筋力   1200 最大10000

守備力  800  最大10000

魔法力  300  最大10000

魔法耐性 500  最大10000

知力   80   最大1200

素早さ  300  最大5000

運    15  最大100


スキル  剣術Lv5 短剣術Lv2 火属性Lv2 無属性Lv2 

これにて一章完結です

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