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アイデアは爆発だ!

作者: さきら天悟

ふ~、彼はため息をついた。

「何かいい方法はなかな~」

イスの背もたれに体を預け、天を見上げた。

ふ~、もう一度ため息をついた

「アイデアなんて天から降ってこないな~」


彼は焦っていた。

研究結果を求められていた。

成果がでなければ、クビである。

それに国家の威信がかかっていた。


でも、彼は無能というわけではない。

彼にもいろいろやってみたい事があった。

しかし、研究予算は少なかった。

国家は財政難にあえいでいる。

でも、彼に与えられた予算は国家にとって決して少ない額ではなかった。


ふっ、彼は苦笑いした。

そんな都合のよい情報はないと思ったが、自然と手が動いていた。

「ネットで検索してみよう」



『アイデアは2つの要素が結びつき、一つのアイデアが生まれる』

さきら天悟という作家の言葉だった。

彼はショートショートを執筆する一方、アイデア商品の特許を取得していた。


「そんなに簡単にいいアイデアがでるのかな~」

彼はその作家の言葉に懐疑的だった。




煮詰まった彼はテレビを見ていた。


某国では、水素から電気を発電し、自動車を動かすというニュースが流れていた。


「水素からエネルギーを得るのか~」

彼はため息交じりに呟いた。

「宇宙空間には無いからな~」

彼はロケットの開発者だった。

国家の威信をかけ、敵国を凌駕するロケットの開発が彼の使命だった。


次も某国のニュースだった。

某国のイルカ漁が残虐だということで非難を受けていた。


彼の目はテレビにクギ付けになった。


無言で見続けている。


しかし、すでにニュースは終わり、次の歌番組に代わっていた。


でも、彼は見続けている。


けれど、視点はテレビに合っていなかった。


「うぉ~」

彼は大きな声を発し、爆発した。







2年後後、彼は国家首脳にプレゼンした。


「・・・この方法を取れば、ロケット発射実験を敵国に感知されずに済みます」

彼は自信満々に説明を終えた。


「それで本当に敵国に届くのか?」

出席した幹部の一人が渋い顔で言った。


「確かに西海岸まで約一週間かかります。

しかし、海水を電気分解して得られる水素をエネルギー源とするため、

燃料を搭載する必要がなく、小型化可能です。

ロケットに比べ、約100分の1の予算で製造可能です」


ほ~、出席者の全員が関心を示した。


「しかし、レーダーにかからないのか」


「その点はご心配なく。

対策をしております。

イルカです」


「イルカ?」

出席者らは声を上げた。



「イルカの生態を実現しているため、

停止や深く潜ることもできます」


「本当に届くのか?」


彼はモニタに動画を映した。

アメリカ西海岸のようだ。

イルカの群れが回遊していることろを大勢の人々が岸から見ていた。



彼はニヤリとした。

「あとはイルカ型ロボットに核弾頭を搭載するだけです」

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