ミスト一家の決断、コロネ
ご覧頂きありがとうございます。
前話からの続きで、ミストさん視点になります。
また、本話にてコロネのイメージが崩れる話があります。気になるかたは
読み飛ばして頂いても大勢に影響は(それほど)ありません。
「そうね…ティアラの気持ちは分かったわ。コロネはどうする?もしソーイチローさんにティアラが受け入れてもらえれば、コロネの面倒も見てもらえるようお願いするけど」
「コロネもおにいちゃんの妾になる!」
「コロネ、妾って意味分かってないでしょう?」
とりあえずティアラの方針が決まりホッとしました。お茶を口に含んでゆっくり飲んでいきます。ソーイチローさんは結構いいお茶買ってきたわね…
「妾っておにいちゃんの**○*○をコロネに挿すことでしょ?」
「ぶふうううううううう」
直ぐにティアラが台拭きを持ってきて吹き出したお茶を拭いています。本当によく出来た子に育ったわ。でもティアラもちょっと動揺してるみたいですね。じゃなくて、
「ゴホッ…あなた、それ、どこで聞いたのよ…」
「えっとね、お屋敷にいた頃、お庭に森があったでしょ?」
お屋敷とはまだ私がさる貴族のメイド兼妾であったころのお話です。コロネは森と言っていますが精々ちょっとした林というレベルですが。
「ええ、それがどうしたの?」
「そこでね、お父様とメイドさんが抱き合ってたの」
私の他にも沢山妾を囲っていましたから偶々それを見たのでしょう。ただ外でやるのはどうかと。
「…それで?」
「何やってるのかなぁって思って、草に隠れながら見てたの。そしたらね、服を半分脱いだメイドさんが木に抱きついてお父様が後ろからブスっと」
そういえばこの子は隠れるのも上手かったわね…
「それでメイドさんに何んでそんなコトしてるか聞いたの。そしたら「妾だから」って」
「…ほう」
「妾って何?って聞いたらね、旦那様に囲われて子供を生むことだって。そしたらご飯お腹いっぱい食べられるんだって」
「…微妙に合ってるわね」
「コロネもするの?って聞いたら「あなたは好きな人とやればいいんじゃない?」って言ってたよ。でねでね!コロネはおにいちゃんのことが好きでしょ?そんで妾になればお腹いっぱいご飯が食べられるでしょ?だからコロネも妾になるの!!」
つまりは、ソーイチローさんが好き=エッチなことする、妾になる=ご飯が合わさって、ソーイチローさんの妾になる=ご飯とエッチなことできて一挙両得ってことかしら?冷静に考えたらティアラと同じな気がしてきたわ…
「あなたにはまだ早すぎ…でもないか。ちょっと早いけど結婚できる年齢になったんだしいいのか。でも…」
「でも?」
「でもソーイチローさんが受け入れてくれるとは限らないわよ?ソーイチローさんの趣味は多分普通だからティアラは平気でしょ。ティアラなら充分いい肉付きしてるし、巨乳って訳じゃないけど良い形してるし、ちょっと脱いで迫れば既成事実化出来るわ。コロネの身体つきだと…ちょっと早いかも」
そう、いくら法律は問題無くてもこの子の身体つきは貧相の一言だ。成長期にご飯を沢山食べさせてあげられなかった私が悪いんだけど、そんなコロネをソーイチローさんが気に入ってくれるかどうかは別問題だ。
「うーん、たぶん大丈夫だよ?」
「どうしてそんな事言えるの?」
「えっとね、今日のお昼ごはん食べてる時にコロネのお股見せたの。そしたらおにいちゃんが暫くこっち見ててくれたから、興味はありそうかなって」
「…………あなた、あれわざとソーイチロー様に見せてたの?」
と、ティアラが愕然とした表情を見せています。珍しいわね。ではなくて、ティアラに確認しなければ。
「どういうこと?」
「今日のお昼は3人敷布の上で向かい合いながら食べていたんです。コロネは膝を立てて座っていて、パンツとか全部ソーイチロー様に見えていたんです、多分その中も。暫くソーイチロー様はコロネのパンツを見た後、私に救援の目配せをされたのでコロネに注意をしたんです」
「ねー!おにいちゃん見てくれるかなーって思ったんだけど見てくれたよね!よかったぁ~」
「よかった~ってあなた、どこでそんな事…ってまたそのメイドに教えられたのね。一体誰よ…」
少し頭を抱えてしまいます。コロネに性教育は全然していなかったのですが、どうやら見本があったのでしょうね。相手を誘惑すること込みで。
「…まあ分かったわ。取り敢えずソーイチローさんから信頼の話を切り出されたら、ティアラとコロネの二人をメイド兼妾にしてもらう事を条件に、ソーイチローさんからの提案を全て引き受けることにします。二人共それでいいわね?」
「「はい」」
ふう…まあ前向きに考えましょう。ティアラ一人が妾になりコロネを養ってもらうより、ティアラとコロネの二人共妾になるほうが、捨てられる可能性を更に低くすることができるでしょう。当たり前の話ですが、単なるお荷物は少ない方がいいですからね。
例えば私のような。
駆け出しの冒険者のソーイチローさんに3人まとめて養ってくれ、だなんて言えません。人を養うというのは、とてもとても大変なこと。それが魔力欠損症に掛かっている3人だなんて。2人でも多すぎるくらいですからね。
ですけど、ソーイチローさんにはなんとしてでもティアラとコロネを託したい。それさえ出来れば、私はもうどうなってもいいんです。託せたら…後は野となれ山となれ、です。
でも、できれば生きていたいなぁ…
世の中ラッキースケベなんてありません。あるならもっといい目見てるはず…!
コロネの行動は批判されること覚悟の上で書きました。小さくても女性は女性、魔性を秘めていると思います。純真無垢なコロネを想像していた方には誠に申し訳ありません。
あと、男のチラ見は女のガン見とも言います。男側は少ししか見ていないつもりでも、女性はきっちり視線を把握しています。見ないなら直ぐに顔を背ける(見ませんアピール)か、堂々と見たほうが女性としてはまだマシだそうです。※但しイケ
以上にて書き溜めが終わりましたので、暫くお時間を頂きたくよろしくお願いします。