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墓王!  作者: 菊次郎
フェーズイン
27/129

ご覧いただきありがとうございます。


前話のあらすじ:大鷹討伐完了


誤記訂正:余分なしがらみ→余計なしがらみ

 大鷹を討伐した晩、音の鎖亭で夕御飯を食べに食堂に向かった。大鷹討伐のときに命の危機に陥ったのがどうしても気になっていた。どうすればもっと安全だったのかと。

出された夕御飯を気もそぞろに食べていた。すると宿の手伝いをしていたはずのシルバーが俺の対面に座っていた。


「や、こんばんは、ソーイチロー」


「おうこんばんは、シルバー。宿の手伝いはいいのか?」


「一息ついたしね。今日の夕御飯は口に合わなかった?」


「いや、美味いぞ。ここのはどれも旨いものばかりだな」


「そう言ってくれると嬉しいね!なんかソーイチローがぼーっと夕御飯食べてたから何かあったのかとおもったよ」


「まあな、ちょっと今日の大鷹討伐でな」


「聞いた聞いた、なんか街の噂になってたよ?」


「どんな噂になってた?」


「妙に貧相な奴がで大鷹倒したみたいだから、子供達を安心して遊ばせられるってさ」


「そうか」


 と言って、ニヤっと笑った。概ね狙い通りになったからだ。大鷹が住人の子供を餌にし始めたことは街中の噂になっていた。その噂を払拭するには、倒した大鷹を見せることが一番手っ取り早い。

 倒した大鷹をギルドに展示して噂を流すという方法もあったが、今のところ大鷹は貴族に売却される予定になっている。となると、下手したらそのまま貴族の屋敷の中だけで飾られることになり噂が払拭されるまで時間が掛かるかもしれない。それなら帰りがてら大鷹を見せながら歩いて行けばいいや、と思ったのだ。


 勿論、運んでいる俺はものすごく目立つことになったが、これは悪いことばかりじゃない。

 確かに目立つことで余計なしがらみや自由な行動が出来なくなったり、変な輩に絡まれたりするかもしれない。あと水戸黄門ごっこが出来ないとか…。

 ご老公様は置いておくとしても、余計なしがらみは必要な伝手にもなるし、変な輩は俺が有名になったほうが逆に絡まれなくなる。例えば街のチンピラはボクシングのチャンピオンと一般市民どちらに絡むだろうか?ただし、中途半端な有名さが一番絡まれやすいかもしれないが。


 あと、自由な行動と目立つことについては以前、セフィリアに相談したことがあった。


「セフィリア、俺のこの描画魔法の使い方って変だよな?あまり人に知られないようにしたほうがいいのか?」


「なぜじゃ?存分に力を振るえばよかろう。お主が人に知られてはいけないのは、その精のことと出自だけじゃ。それ以外に知られると何かまずいことでもあるのか?」


「まずいっていうか人と違うっていうか?自由な行動が出来なくなる感じがして」


「どう足掻いてもお主の魔法は突飛なんじゃ。中途半端に隠そうとすれば逆に怪しまれるし、それならいっそ堂々としたほうがよい。魔法に詳しくない者なら「ああ、こんなやつもいるんだ」程度に思ってくれるし、魔法に詳しい者でもまあ特異体質程度くらいには思ってくれるじゃろ。それでもしつこいようなら「何故最大放出量に個人差があってもいいのに、充填時間が人と違ってはダメなのか?」と言うてみ、返事出来るものはおらんから。そもそもお主の魔法は特殊ではあるが、結果だけみればそこまで特殊という訳でもあるまい」


「結果だけ見れば?」


「うむ。例えばお主はレッドグリズリー程度なら余裕で倒せるじゃろ?レッドグリズリーは確かに強敵じゃが、1対1で倒せる冒険者はごまんといる…わけではないが、そこそこいるぞ。昔は、レッドグリズリー相手に素手で戦って打倒した女もおったからの。そいつよりはよかろう?」


 と、少し昔を懐かしむ表情をセフィリアは見せてくれた。同時に一欠片の悲しみも。


「ともかく、じゃ。確かに目立ってしまっては自由な振る舞いが出来なくなることもある。じゃが、いざというときに他人の目があるからと魔法を躊躇ったが為に後悔なんぞしたくなかろう?やらずに後悔よりやって後悔をしたほうが何倍もいいわい」


「同じ後悔…にはならないか」


「うむ、ならんなぁ。やらずに後悔しても「やっておけばよかった」以外出てこんじゃろ。やって後悔すれば「ああしよう、こうしよう」と中身が出てくる。雲泥の差じゃ」


 そこまで言ってから、セフィリアがコホンと一息つき少々改まって話しを始めた。


「あと、な、その、まっこと申し訳ないんじゃが…ワシはそこそこ有名なんじゃ。そんなワシと付きおうておる男がいるとわかると…どのみち注目を集めること間違いない。ワシの事情に巻き込むのは心苦しいのじゃが…」


 それを聞いた俺はセフィリアを安心させるために


「じゃあセフィリアの為にも有名にならないとな。あの男ならセフィリアも相応しいって」


「そうか!そう言ってくれるか!」


 花咲く笑顔を見せたセフィリアは勢い良く抱きついてきた。そのまま深いキスを繰り返し、セフィリアに了解を取る。そうしてそのまま…


「ソーイチロー?」


 と、“今の”俺の前にいるシルバーが不思議そうな顔で声をかけていた。無性にシルバーを殴り倒したかったが、さすがに八つ当たりだと思い、なんとか自重した。そろそろセフィリアのところに帰るか…別に溜まったからじゃないけどな、決して。


「んん!それにしてもよく俺がやったってわかったな?」


「妙に貧相な冒険者の段階ですぐに判るよ」


「ほっとけ。というかよくみたらシルバーですら、俺よりガッチリしてるな…」


「冒険者の中でも僕はかなり貧弱って言われてるんだけどね。でもちゃんと鍛えてるんだよ?ほら、この腹筋見てよ!ちゃんと毎日200回腹筋鍛えてるから、ちゃんと割れてるんだよ。触ってみてよ、この硬さ!」


「どれどれ…くそ!俺より硬いじゃないか!俺だって鍛えてるのに…」


「ホントかなぁ?ちょっと触るよ。ん~結構硬いよ?でも頑張ってるみたいだけどまだまだだね!」


「……、あんたら2人、何やってるの?」


 横を見るとロンコがおり、すごいジト目でこちらを見ていた。


「あ、ロンコ、仕事終わったの?」


 シルバーがマイペースに答えになってない答えを返した。そして俺は微妙に青くなっていた…


「仕事終わったの、じゃないわよ。あんたが戻ってこないから呼びに来たのよ。で…男2人で、なんでお腹のさわりっこしてるの?」


「…体をどちらが鍛えているかの話しになってな」


「…まあお好きになさいな。でもそれ以上はダメよ」


「やんねえよ!というかもうシルバーも仕事戻れって」


「そうだね!じゃあごゆっくり~」


 やはり空気を読めないシルバーと未だにこちらを怪しんでいるロンコの2人は仕事に戻っていった。


 シルバーは俺がいつもと違う雰囲気だったのを気にかけてくれたらしく、心のなかで礼を言っておいた。絶対に口には出しやらないけどな…


該当箇所を修正2/5


ということで、ソーイチローは目立つことを気にしてないどころか

若干狙っているところもあります。


それにある程度有名じゃないと発言力も無いですから、いざというときに

結構困ることになりそうですよね。

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