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ブラック教員が異世界転生~そうそう、こういう働き方がええねん~  作者: ふとん
第2章 味噌汁

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09_美人さんには人見知るよなあ




「さすがお話が早い。

 日本人の理解力というか飲み込みの速さは、毎度すばらしいですね。」


奥から出てきた割烹着のグリフォンは、賢聖担当大臣をしているチャム大臣だそうだ。


ここでの食材の調達から、人材の育成までを全て行ってきたそう。


ということは、この方にお願いすれば、食材をここで買うことができる。

よだれが…。


「ジャム共和国のため、喜んで働かせていただきます。」


どう考えても、今の私では日本食のためだが、お偉いさんの手前そう答えておく。


それに断れば、この日本食レストランに気持ちよく来ることができない。


「そういっていただけると、大変ありがたいです。では、早速今後の契約ですが…」


今までの倍以上もある給料で勤務することになった。

それに、転移魔法も使えるらしい。


思ってたより、すごい国家プロジェクトだった。


ただ悲しかったのが、今もっているクラスの子たちと離れるということだった。


これからの教育省での教育改革を考えると、学級担任はできそうにない。

代わりに新しい担任を配置してくれるようだった。


その代わり、国立付属小学校を研究校としたプロジェクトに参加させてもらえるらしい。


よかった。少しは、子どもたちのそばにいれる。


今後の流れを聞いた私は、デザートメニューをもらう。

もちろん、ここはチャム大臣が出してくれるそう。


欲張りにも、抹茶プリン・チーズケーキ・わらび餅を頼んだ。


デザートが1つだけとは、誰も決めていない。

さすがに2つ目以降のデザート代は払おうとしたが、チャム大臣に丁重に断わられた。


その分、しっかり働かせていただきます。


ーーーーーーーーーーーーーーーー


チャム大臣、イブさん、ジョールさんの手法に、しっかりはまった私は、連休の残りもレストランTOKYOに入り浸っている。


「いらっしゃいませ~」


紫の河童の店員きよさんの声に振り向けば、朝にもかかわらず、ジョールさんがきていた。


「おはようございます」

「おはよう、朝は納豆かけご飯がええな。」


完全に同意しながら、2人で納豆朝定食を食べる。


「連休明けからは忙しくなるので、ゆっくり食べようと思って。」

「そうした方がいい。実際、わしも忙しかった。」


連休明けには、地元の学校に挨拶に行き引継ぎ。

引っ越し準備が終わり次第、首都に来ることになっている。


そうして、ジョールさんが帰っていった後のランチ時、新しいお客さんが入ってきた。


「いらっしゃいませ~」


鬼族の女性だ。きよさんと並ぶと、日本の絵巻みたい。


私が入り浸りながらも、残っている経済分野の転生者を探すことになっていたため、声をかける。


「あのぅ…日本って知ってます…?」


ああ、美人!よけいに日本が抜けない!

人見知り爆発。


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