08_デザート食べてから、話してくれへん?
「っ!はじめまして!私も日本から来ました!
こんな素敵なレストランができて、日本人にも会えるかもと思ってきたんです!」
「っふは!まあ座ってください~」
「ちょうど私たちも注文したところだ。一緒に食べよう。」
早くも日本人の友達ができたことを嬉しく思いつつ、座らせてもらう。
「お2人はどちらから?私は、地方から今日あがってきたんです。
あ!こっちの名前は、アビ・ンダオです。」
「こっちでは、イブ・サール。ぼくたちは、首都に住んでいるよ~」
「わしは、ジョール・セック。」
わし?違和感を覚えつつも、初対面の人にツッコめない私は、話を続けようとする。
そこに、ラーメンセット、チキン南蛮定食、焼肉定食が運ばれてきた。
3人の目は輝く。
「聞きたいこともたくさんあるが、まずは食べよう。」
ジョールさんナイス!年長者のその一言が、1番ありがたい。
『いただきます!!!』
この世界では聞いたことがないセリフ言いながら、箸に手を伸ばす。
「おいしすぎる~~~~~~~~~~~~!!!!!」
これぞ求めていたラーメン。
ラーメン・オブ・ザ・ラーメン!!!!!
これはいける!!!この味はいける!!!!!
期待をはるかに超えてきた!!!!!
そして、餃子!!!!タレまで、かんぺき!!!!!
もうここは、日本やあああああああ!!!!!
感動で涙が出そうになるのをこらえ、食べ進める。
そんな私をみて、優しく笑っている2人。
これだから首都人は余裕があるなあ、と思いつつ、どんどん食べる。
夜は、チキン南蛮にするか。
食べ終わる頃には、夜ごはんのメニューを考えていると、イブさんが話し始めた。
「聞かなくても分かるくらいだけど、久々の日本食どうだった~?」
「おいしすぎました!!!!」
「だよね~ほんと。ここまでのクオリティに上がって、ぼくも嬉しいよ。」
「えっ!?ということは、イブさんがここを手掛けたんですか?」
「そうだよ~。といっても、ジャム共和国の依頼でね。」
「依頼?」
ここでイブさんたちから、この日本食レストランが建てられた目的を教えてもらうことになった。
イブさんは、日本にいた頃に実家の農家を継いていたことから、農業省で賢聖として働いているそうだ。
ジョールさんは、部品工場の品質管理者をしていたらしい。今は、工業省で賢聖をしている。
しかも違和感通り、中身は男性。
医療分野の人は、早速レストランに来たらしく、スカウト済みとのことだった。
今は、保健省に挨拶に行っているらしい。
「と、いうことは、私は教育省担当でのスカウトですかね?」
すると、店の奥から、割烹着を来たグリフォン族が出てきた。




