表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ブラック教員が異世界転生~そうそう、こういう働き方がええねん~  作者: ふとん
第2章 味噌汁

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

6/54

06_まんまと釣られる日本人


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

首都ケドゥグに、日本食レストラン TOKYO 開業!

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


教材を調べようと見ていたポルタブルのトップニュースを見て、小躍りをかます。


「これは、嬉しすぎるやろ!!!!!」


お昼前に退勤し、自宅で授業の準備をしている時に、かなり嬉しい知らせが舞い込んできた。


今の人生で1番嬉しいかもしれない。


早速次の連休に行こうと、旅行計画を立てる。


「1日目の昼は、ラーメン食べて、夜に寿司。いや、すきやきもありやな。

 1番近い宿は…」


そこでふと気づく。私以外にも、日本人がいるということに。


久しぶりの日本を感じられることに、さらにわくわくしつつ、よだれを風魔法で外に飛ばす。ゴブリン族のンジャイさんのこと言ってられない。


次の連休の予定も決まったし、授業の準備にさらに気合が入る。


プライベートを充実させてこその仕事よな~。


ーーーーーーーーーーーーーーーー


その週も、本当に忙しかった。

実は、校内で授業の質向上セミナーを開いている。


この国の教員は、増え続ける子どもの数に教員が追いつかないらしい。

日本からしてみれば何ともうらやましい。


いや、結局足りないから、ひどい状況なんやけれども。


教育省が打ち出したのは、教育課程の短縮。

9か月の教育課程を経たら、教育現場に送り出されるのだ。


日本は大学で、4年間。

欧米諸国では、大学院まで出た教員が雇われていたというのに。


この国の教育のレベルの低さが、これで伝わったかと思う。


だからこそ、若手の教員中心にセミナーを開いていた。

簡単に開けたわけじゃなく、1教員がセミナーを開くことに理解を得るために、とても時間がかかった。


時間や手続きにテキトーな国なのに、変なところで真面目で時間がかかる。


力になってくれたのは、学生時代の教授だった。

過去の学生生活の中で、教授と教え方について何度も口論になった。


私というか日本式・地球式の教育に納得がいくところもあったらしく、校長と教育事務局にもかけ合ってくれた。


そんなこんなで開催しているセミナーだが、真面目な参加者と不真面目な参加者の差が広く、本当に毎回やりづらい。


でも、このセミナーを通して、取り入れてくれる教員が少しでもいれば、子どもたちの笑顔につながると思い、毎回頑張って開催している。


今回のテーマは、「授業中の教員の姿とは」


日本なら、算数教育の図形の授業をどのように行うか、という指導法の研究ができるが、この国では仕方ない。


そこから、叩きなおさないと。


ああ、早く日本食レストランに行きたい。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ