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ブラック教員が異世界転生~そうそう、こういう働き方がええねん~  作者: ふとん
第7章 緑茶

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48/54

48_だから何してくれてんねーーん

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あれから話を聞いてると、あの試作品以外はちゃんと動くそう。


せっかく私が来るなら、と見せてくれたのはいいけど、間違えて問題の試作品に魔力をこめてしまったのだとか。


ジョールさんは、しっかりしてるようでどこか抜けてるところがある。でも、そこがいい。


さっきのことを思い出してると、後ろにシーさんと小野田くんがいることに気づいた。


居酒屋TOKYOの近くやし、せっかくならと声かけて一緒に向かう。


「ジョールさんのところはどうでした?」


あれ伝えてたっけ?と思いながら、オレイユの話をする。


「でも、結局異世界に行ったりはできないんですよね?」


「そりゃあ、そうですよ。音声や記録用媒体の魔道具なんですから。」


「魔道具ってすごいですよね。最近、病院でジョールさんが開発した~~~」


魔道具の話で盛り上がりながら、かき揚げそばを食べた。サクッとかき揚げがたまらなかった。


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国産ポルタブル製品オレイユの導入が教育省で決まった。


私がポルタブルの追加機能を導入するときは、あれだけ時間がかかったのに、今回はどこからか圧力がかかったらしい。


ジョールさんが嬉しそうにしている。


あの事件以来、信頼回復のため通い詰めていた拠点校に向かう。ウイルスが原因だったことも誠心誠意、何度も謝罪した。


元々迷惑をかけ合うことが当たり前のこの国では、謝りすぎることを笑われた。


対面研修から教材開発、完成した算数の教師用指導書の使い方、どの研修が必要かなど、桜餅コンビだけでなく多くの先生と話す日々を送っている。


ミニシパル校のバー先生とも、とても仲良くなった。工場が停魔電したわけを説明すると、この国の発展につながるなら、と快く許してくださった。


ジョールさんの趣味というか故郷を思う気持ちのせいです、とは言えなかった。


オレイユの導入が決まったということで、再度研修テーマを設定し、拠点校同士そして地元の農村部をつないでオンライン研修を開催する。


今回は私が「算数の図形領域の授業法」、ファール先生が「算数の測量領域の授業法」について。もちろん算数ワークブックを活用している。


研修を繰り返し行うことで、どんどん内容を深く濃くすることができている。


オレイユのすごいところは、構造が簡単なため複製魔法を使いやすい。かつ魔力量が抑えられる点とポルタブルより大きく表示されるため何人かで一緒に見れることにある。それでいて投影魔道具より使いやすい。


あの試作品以外は。


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―― 研修用オレイユを複製中


ジョールさんに確認する。


「あの試作品ってどこにやったんですか?」


「ファッファ、混ざってるかも。」


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