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ブラック教員が異世界転生~そうそう、こういう働き方がええねん~  作者: ふとん
第6章 酢の物

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44/55

44_トラブル多すぎへん?




今日は、久しぶりに基礎教育局の研修課にやってきた。


「お久しぶりです、アビさん。お元気でしたか?」


「ご無沙汰しています、カマラ課長!今日は教師の働き方研修・教科研修の件、よろしくお願いします。」


待ってましたよ、と返してくれる素晴らしいところも、カマラ課長たる所以やろうな。

真っ赤なうろこが輝いている。


他のメンバーも迎えてさっそく本題に入る。以下の4つを目的に研修を行うことを提案した。


①基本的な勤務態度の向上。

②授業観察→模擬授業→授業研究を学校単位で行うこと。

③算数ワークブックを活用した授業の行い方。

④授業の評価制度を明確化し、評価マニュアルと短期フォローの提供。


「研修が増えて授業が回らない」「変化が急で不安だ」「負担が増えると現場から反発がある」という声があがったが、私が説明するまでもなくカマラ課長が一喝してくれた。


それどころか算数ワークブックの活用が進んでいないことを課題に思ってくれ、教師用指導書の開発をカリキュラム課と連携して行うことを提案してくれた。


なんと素晴らしい案だろうかと感動しているうちに、現場レベルでの研修スケジュールが組まれていった。


私からも農村部への普及が魔道具では進まなかった例を紹介し、ポルタブルの追加機能が使えることを連絡した。


ーーーーーーーーーーーーーーーー


ウーリーさんと一緒に付属小に来ていた。


「お話は!ウーリーさんより!伺っていました!ようこそ!いらっしゃいました!!!」


空色ヴァンパイアのサンブ校長の定番挨拶の後に、桜餅コンビに研修の講師の依頼をさせてもらうことを伝えた。熱意のある賛同を得たところで、2人のもとに向かう。


桜餅コンビとは、緑のドラゴン族ファール先生とピンクのエルフ族ファイ先生である。


ファール先生には「算数教具の活用」、ファイ先生には「勤務態度」についてをお願いし研修スケジュールを伝えた。


この内容は私の地元にあるミニシパル校で試験的に受ける予定だ。


ということで、2人にもウーリーさんからポルタブルへの機能を追加してもらう。


ファイ先生のポルタブルではなぜか使えなかったので、ファール先生のポルタブルから資料を共有することになった。


ーーーーーーーーーーーーーーーー


桜餅コンビから研修準備が完了したとの連絡が入った。


元々、素晴らしい教員の2人なので、特に心配していなかったが、事前に資料や質問事項を送ってきてくれたので、とても安心した。

内容も素晴らしかった。


前日の夜には地元に戻り、翌日のオンライン研修の準備をする。


ミニシパル校は地域のトラブルで休校になっているそう。勤務時間内に開催できるので、朝から研修を設定にさせてもらうことにした。


連絡したところ参加側の教員は特に問題なくつながるとのことだったので、あとはファール先生に開始してもらうだけだ。


ウーリーさんには、ファール先生と一緒に残ってもらった。


「あんた、明日の朝から研修あるんやって?最近物騒やから気を付けて学校行ってよ~」


「オンラインやから誰からも連絡なかったら家におるで。そんな大変なん?」


「とどろき先生の長女さんおったやろ?帰ってこうへんらしいんよ。あと、ジョング先生とこの末息子さんも。

 あとはバー先生とこの首都にある工場、システムエラーかなんかで止まっとるんやって。」


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