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ブラック教員が異世界転生~そうそう、こういう働き方がええねん~  作者: ふとん
第6章 酢の物

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39_納得は実績でしか勝ちとれんなあ




翌日には首都にある国立付属小に話をしに来た。そういえば、ここにも圧が強い人がいたような。


「ようこそ!いらっしゃいました!!!お話は!ギラシー大臣より!伺っております!」


「お久しぶりです。サンブ校長」


連日ちょっと疲れるが、相変わらずサンブ校長の手は冷たい。書類が見にくいんよな~と思いつつ薄暗い応接室に入る。


サンブ校長の綺麗な空色の肌は、暗くて灰色にしか見えない。


「~~~ということなので、今後は下記の図の内容の拠点校にさせていただきたいのです。」


①保健省と提携した「特別支援教育」の充実

②教員・教科研修の実施

③少人数学級化


首都の学校では、「就学前教育」が行われているため今回は省いた。教員養成校も対象じゃない。


「このような!すばらしい取組みに!わが校を!選んでいただき!光栄なことでございます!」


「いえいえ、こちらこそ快く協力いただけることに感謝しかございません。」


もう少し質問とかしてもらってもいいんやけど、と思いながらも話し合いはさくさく進んでいった。


付属小では、さっそく「特別支援教育の導入」と「教員・教科研修」の拠点になってもらう。


ーーーーーーーーーーーーーーーー


―― 付属小教員・保護者説明会


「ただいまより!特別支援教育の!試験導入について!説明させていただきます!!!」


特別支援教育をとりいれるにあたって、サンブ校長の許可だけでは進めることができない。


実施する教員、子どもたちの保護者、それぞれに確認を取るための説明会を始めた。


教員の説明会では「特別支援教育まで手が回らない」「他の子と学習内容を分けるのは差別では?」


保護者の説明会では「医者が子どもの知能を測るなんて怖い」「自分たちの子どもが馬鹿だと言いたいのか」となどなど、反感の声があった。


チャム大臣の協力により、特別支援教育の担任は、教員養成校で希望する生徒を別途育成し、この学校に充てている。


でも全国規模でこれを行うとなれば、とてもじゃないけど人手が足りない。教員免許状のシステムからの見直しを考えていくしかない。


このことは、私の補佐官ウーリーさんからギラシー大臣に話を通してもらった。今後の課題である。


学習が苦手な子に対する体罰が横行するジャム共和国の現状もある。


体罰が与える脳への影響は、子どもの生涯にかかわってくるため、今後一切行わないでほしいということも伝えた。


差別や知能に関しても、子どもたちの学びの楽しさや意思を尊重することを、繰り返し説明した。


それぞれシーさんや医療・保健省協力があったが、結局のところ試験導入なので、子どもたちの変化から判断してください、という結論になった。


シーさん監督のもと、保護者と教員の申告で子どもたちのレベルにあった特別支援教育を導入していく。


まずは学級内に追加した担任を派遣して行うことにした。


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