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ブラック教員が異世界転生~そうそう、こういう働き方がええねん~  作者: ふとん
第5章 煮物

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33/54

33_ここに愛はあるんか?




「できますよ、これ!やりましょう!」


チャム大臣の声に引き戻される。今一番聞きたかった言葉かもしれない。


この国の人たちは、私たちが変えられないかもしれないと思いながら提案したことを、まずやってみようとしてくれる人が多い。


この前の研修のやり方のセミナーもそう。


集まるのは遅く反対意見も多かったけど、結局私の意見が通らなかった内容はなかった。まずは、やってみよういう結論になった。


この柔軟性が、私の今までの心を癒してきてくれたのかもしれない。


で、チャム大臣。何ができるって言ってくれたんです?


「これですよ、教育省の人件費。実はずいぶん前の国民議会で、賢聖対応臨時予算が通っているんです。

 私たち国をどうにかしないと危ないと思って、そこからずっと積み立ててきたんですよ!余程の額でなければ実現可能です。」


なんて有能な。防衛省と魔法省の発案らしい。


「じゃないと、他の世界からほいほいと魂をいただいたりしませんよ~。

 倫理に反します!吟味に吟味を重ねた結果だったのです。転生魔法の発動がどれほど大変だったか~~~。」


そこからチャム大臣の苦労エピソードが始まったが、国の存亡をかけたビッグプロジェクトに巻き込まれていることを改めて痛感した。


転生魔法はおいといて、国はこうでないといけない。省庁はこうでないといけない。国民議会はこうでないといけない。


そこまでするなら、賢聖が苦労しないように会議にしっかり集まるだとか、予算の話をもっと早く言っといてくれよ、とか思わなくもないが、そういうところも含めて、何ともこの国らしい。


小さい頃からこの国で育ち、愛されたおかげで本当にこの国が大好きになった。大切な家族も友達も、何より将来が楽しみな子どもたちがこの国にもいる。


ここまでのチャム大臣たちの策略かと思うくらいこの国が好き。そして、これからももっと好きになる予感がする。


その後は、チャム大臣やウーリーさんに日本食を紹介しながら夕飯を食べた。


「日本のごはんはな、ただ美味しいだけじゃなくて体にも優しい。」

「味噌や醤油みたいな発酵食品が味の土台になってて、これが日本食の深い旨みを作ってるんですよね~。」

「それに器や盛り付けにもこだわってて、食べること自体が文化体験になるんですよ!」

「日本には、四季っていうのがあってね、~~~~」


気づいたら大将もきよさんも一緒に座敷席で話していた。日本食に対する熱量が、私たちより高く感じるのは気のせいやろうか。


ありがたや~。居酒屋TOKYOばんざい。


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今日は、複製魔法と投影魔法の研修の全国開催に向け、第2の首都トゥーバに来た。


前回のセミナーで私が伝えたことを生かした開催者向けの再研修が事前に行われる。


―― トゥーバ市役所の大会議室


開始時刻になったが、誰もいない。


警備員に私が伝え、鍵を開けてもらった。え、またまたタイムループしてる?


セミナー開いても変わらんの?


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