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ブラック教員が異世界転生~そうそう、こういう働き方がええねん~  作者: ふとん
第4章 焼き魚

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27_ほんまにありがとう、米農家さん




「わしも仕事好きがたたったというか。工場で医療機器の品質管理をしていたんだが、損益が莫大なエラーが見つかってな。時期も時期だろ?

 総出で検品をしてたんだよ。部長として張り切りすぎたかな、職場でぽっくり。歳いくと、いつまでも徹夜はできんな。」


ジョールさん、何徹したんや。彼もやっぱりハードだった。


「っふは。僕、兼業農家だったんだよね~。実家の米農家と、それこそ居酒屋で働いてたの~。駅前だったから開業して仕事が増える一方で疲労のピーク。早朝の通勤バイクでガッシャーン!田んぼに落ちたよ〜」


私と同じ事故死の人発見。イブさんもハードすぎる。


見事全員ブラックなことが分かったところでデザートへ。こんなに頑張ったみんななんや、甘いもんでも食べなあかん。


さっそくデザートメニューをみんなで開く。


わらび餅、みたらし団子、大福、羊羹、たい焼き、どら焼き、抹茶アイス、桜餅、栗きんとん、あんみつ、ショートケーキ、モンブラン、プリン、チーズケーキ、シュークリーム、エクレア、ガトーショコラ、ティラミス、マカロン、バスクチーズケーキ~~~


大将すごすぎる!!!って思っていたが、デザートはきよさんが作っているらしい。

居酒屋勤務のブラックな話を聞いて心配になった。


「いろんなスイーツ作りができて、毎日楽しいです!」


きよさんが楽しんでくれているみたいで本当によかった。大将も笑ってる。


この品数は大変そうなのに。それにしてもレシピのレパートリーすごくないか?


「イブさん、だからだったんですね。それにしても守備範囲広いですね~。パティシエまでしてたんですか?」


思わず聞くと違うらしい。


「実はね~私お菓子作りが元々趣味だったのよ~。特にOLになってからは、全てのストレスをそこにぶつけてたわ~」


なんと。優しい桜さんの別のブラックな一面が見えた気がする。ってか、和洋デザート網羅するストレスってどんだけ高いねん。


ふはふは、とイブさんが笑ってる。口の構造上そうなるんやろか。


何はともあれ、桜さんのストレス発散サンドバッグ、もとい趣味に感謝しつつデザートをいただく。


私は付属小の桜餅コンビのおかげで、すっかり和の気分だった。悩んだ末にみたらし団子。


イブさんは栗きんとん。ジョールさんはパフェ。桜さんはエクレア。シーさんは大福をチョイス。


きよさんの浮遊魔法と頭の上の皿まで活用した配膳術で運ばれてくる。


ジョールさん、今の女型水色ゴーレムにパフェの組み合わせ。よく似合っとるよ。


串に刺さった団子を見るだけで幸福感が、あふれてくる。きよさんのおまけで、あんこの団子まで。

しかも、こしあん!!!


「ん~~~!!!たまらん~~~!!!」


このとろっと甘いタレに、もちもちの団子。一口大のちょうどいい大きさ!


絶妙な甘さとそれを邪魔しない団子のやさしい甘みに感動しながら、一つ一つ丁寧に食べていく。


甘味を堪能した私たちは、日本で何にハマっていたかを話していたつもりが、気づくとお米の話になったところで解散した。毎回お米の話になる、なんでや。


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