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ブラック教員が異世界転生~そうそう、こういう働き方がええねん~  作者: ふとん
第4章 焼き魚

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25/54

25_甘いもんってなぜか食べたくなるよな

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実習の学校でも、地元の学校でも、教員が8時から全員そろうということはない。


子どもたちのほとんどは8時に来ている。8時半までに教員は来て授業を始める。


私も含め、午前中に算数を行う教員が多い。

算数の授業で、教具や教材を使う教員は多くなく、全て言葉での説明で済ます。


演習も足りておらず2,3問を授業で取り上げるだけ。

答え合わせもできる子が前に出て答えるだけで解説を丁寧に行う先生が少ない。


机間指導もするべき演習時間は、先生にとって朝食をとったり、ポルタブルを見りする時間になっている。


授業の資料を見ている先生もいるが、日本で言うSNSを見ている先生も少なくない。


魔法や言語の授業もこれと大して変わらない。


圧倒的実践・演習不足だ。


そして言語、魔法、算数に時間を圧迫された教員は、体育、音楽、図工を教えるのをあきらめる。


貧困家庭が多いこの国では、宿題が出せない。


なぜなら子どもたちは、家に帰ると家事を手伝っているからだ。


首都や第2の首都に行くと状況は異なり、公用語を家でも話している子どもたちが多いから、少しはマシになる。


人事局や基礎教育局の研修と同じように、指導力が本当に足りていないのが現状だ。


教員の指導力だけでない面もある。

それは、特別に支援が必要な子どもたちも一緒に学んでいるということだ。


日本では特別支援学校や特別支援学級があり、そこで学習しているために学級内の学力格差はこの国ほど激しくない。


しかしこの国では、よほど配慮が必要な子は学校に通えず、ある程度の子は学校で一緒に学ぶのだ。


日本のレベルですら、35人の子どもたちを教えるのが大変なのに、ここまでの学力格差で60人の子たちを見るのには無理がある。


留年制度はあるが、そのせいでテストの合格パーセンテージを競うようになってしまっている。


特別支援の子どもたちがどう扱われるかは、想像が簡単だと思う。


学校のシステムから変えなくてはいけない。これは、教育省と教育委員会の仕事や。


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色んなことを考えながら学校を見学させてもらうと、あっという間に休憩時間になった。


ファール先生とファイ先生と話すチャンスだ。


「はじめまして。教育省から来ましたアビ・ンダオです。」


「はじめまして。ファールです。」

「はじめまして。ファイと申します。」


ファール先生の緑とファイ先生のピンクが合わさって、どうも桜餅にしか見えない。


そういえば最近スイーツを食べてないから、居酒屋TOKYOに食べに行こう。


そんなことを思いながら教育省のプロジェクトを説明し、2人には研修への協力を取り付けることができた。


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