13_もうあかん、食べるしかない。
私は、特に課題が多かった基礎教育局と人事局を中心にかかわることになった。
現状をつかんだところで、3日後に再招集。
それまでに、お金かかる部分はさておき、内部でどうにかなりそうなものを取り上げる。
難しい内容になるから、この時間をスキップしたい気持ちになる。
日本の教員は、この課題を見てどう思うんやろう。
〇基礎教育局
<課題>
農村部の就学率の低さ、学力不足。
<対策>
①就学前(幼稚園・保育園)教育の拡充
→少しでも公用語に慣れていると、就学率は向上する。貧困家庭への費用や教員の費用が必要=保留。
②教材配布
→学習機会の均等化のため。費用が必要=保留。
③少人数学級化
→ただでさえ教員が少ないため=保留。
④教師研修強化
→1番取り掛かりやすい内容。
いや、基礎教育局、ほぼ保留やんけ!!!
〇人事局
<課題>
教師不足・研修の限界※。
<対策>
複製魔法と投影魔法の使い手を増やすことで、研修者の負担を減らす。
→そのためには、育成費用が発生する。元となる魔道具も非常に高い。要検討。
課題と対策をみると、継続的かつ広範囲の研修が求められている。
現状維持を望み、危機感があまり持てない国民や教育関係者に、それをどう伝えるかが大切。
魔法技術は、私が伝えることができる。
それに加えて授業技術も同じだ。
でも、私だけでは、全てが追い付かない。
どこで各局の組織を活用することにした。
〇基礎教育局
カリキュラム課:学習指導要領や教材開発
☆教師配置・研修課:採用、配置、研修
☆学校監督課:学校運営を監督
統計・評価課:調査を行い、政策改善
特別プログラム課:農村部や女子教育等の特別施策
〇人事局
採用課:教員・職員の採用試験や任用
☆研修課:初任者研修や職員研修を企画・実施
人事管理課:配置、昇進、異動
統計・評価課:記録の分析を行い、政策改善
基礎教育局からは「教師配置・研修課」と「学校監督課」、人事局からは「研修課」に協力してもらうことにする。
この国の大きな問題は、せっかく考えたアイデアも末端の伝達能力が低く、伝わりきらないことにある。
私も今教育省に来て、ジャム共和国の教育方針が、そこまで終わっていないことに気づいた。
末端の教員には、意図や何をするのかが伝わらない。かつ、自由度が高い教育現場だからこそ、何も実行されないという現象が起きている。
真面目に分析しすぎて疲れた~~~。
※「研修の限界」とは、
①都市と地方の格差(参加できる教師が限られること)
②頻度不足(一度きりで継続的でないこと)
③内容の限界(実践的でないこと)
④資金・人材不足(全国展開できないこと)




