用語集 - 「銀河皇帝のいない八月」第三章より
(本編における登場順)
【サヴォ液】
触媒に反応させることで、特殊な振る舞いを起こすことができる化学薬品。
極めて滑らかな流動性を持ち、酸素他、様々な人類種の呼吸用気体を含むため、呼吸が可能。
【液体檻】
サヴォ液を利用した拘束設備。
液槽内のサヴォ液が、入れられた囚人の力に反応して反作用を起こし、完全に動きを封じた状態で、槽の中心部に固定することができる。
【情報賊】
銀河帝国の裏社会で暗躍する犯罪者とその集団。
不法侵入用のドロメックや、様々な諜報活動で集めた価値のある情報を、高額で売り捌き利益をあげている。
クライアントは犯罪組織の他、星系政府、公家、帝国官僚に及ぶ。
【エデラ人】
惑星〈火溜穴〉を母星とするヒト型人類。
長い鼻、大きな耳など、象類に似た外観を持つが、進化系統における繋がりはない。
呼吸音を変調させた声を発し、それによる特殊な言語を駆使する。
三位一体の集合生物で、三体が思念波で繋がることにより、高度な計算力や判断力を得る。
【選別者】
エデラ人コミュニティにおける指導者の称号。
三者の異なる意見から結論を選ぶためそう呼ばれている。
【百合紀元節】
銀河帝国の諸惑星で行われている祭事。
その星系に星百合が出現してからの周年祭。
住民の歌や踊りによる舞踏祭が行われることが多い。
裕福な星では、街中で重力導師による重力中和空間が構築され、その中を人々が踊り祝う絢爛な情景となる。
【ワームキーパー】
ウォーワーム等、ワーム系機械生物の制御にあたる技能者。
【ホウティー】
銀河帝国の北西星域に伝わる茶の一種。
茶と呼ばれるが茶葉は使用せず、流動性の高い粉末状の飲料。
口を寄せると、勝手に口や鼻腔から体の中に入ってくる。
飲んだ者の感覚に干渉し、その嗜好に合わせた味になる。
即効性のある鎮静効果と覚醒効果をもたらす。
起源も製法もはるか昔に失われており、通常宇宙で口にすることはまずない。
【それ以外の者】
正体不明の時空生命体。
銀河系に住む様々な人類の形態をとっているが、その実体は謎に包まれている。
時空を行き来して神出鬼没に現れ、人智の及ばない領域の宇宙に棲息している。
かつては普通の人間だった者たちが、星百合からの何らかの影響により、全く違う時間軸を生きるようになったとされる。
体の一部が石化しており、その部分は星百合と同じであるらしい。
その存在理由も目的も一切が不明だが、「星百合との約束」という事業計画めいたものに基づいて行動していると言われている。
【医務衛兵】
銀河帝国軍における兵種の一つ。
医療、衛生面の任務にあたっている兵士たち。
【重力導士】
銀河帝国における職種の一つ。
星百合の能力を利用して時空に干渉し、重力の誘導をはじめとする超技術を駆使する、高度な専門的技術者。
重力導師連と呼ばれる職能集団を構成し、帝国の産業、政治に大きな影響力を持つ。
連の代表や幹部は、元老院に議席を持っている。
【パトロール・ボート】
銀河帝国で広く用いられている、治安活動用の乗用機械。
反発場機関とスラスターを備え、空中を飛行する。
二人から四人乗りの小型のものから、指揮機能を備えた大型のものまで存在する。
【麻痺バトン】
銀河帝国で広く用いられている、個人用携帯武具。
暴徒などを鎮圧するために使用される警棒の一種で、衝撃波を発して人間を一時的に麻痺状態にすることができる。
【コミューター】
銀河帝国で広く用いられている、乗用機械。
反発場機関とスラスターを備えるが飛行機能はなく、地上数十センチを滑走する乗り物。
一人乗りの小型のものから、運搬用トラックのように使われるものまで存在する。
【人狩賊】
銀河帝国全域で暗躍する犯罪者集団。
拉致、誘拐、人身売買や賞金首狩りなどに従事し、強力な兵器で武装している。
小規模な組織も多数存在するが、常に合流、分裂を繰り返し、実態がつかみにくい。
バックに星系政府や公家、有力団体がつくこともあり、軍隊並みの戦力を持っているグループもある。
【反発・バイク】
銀河帝国で広く使用されている軽乗用機械。
反発場機関とスラスターを備え、地上数十センチを滑走する。
短距離であれば、飛行することもできる。
一人乗りのバイク型だが、複数人の乗用シートや運搬用カーゴといったオプションを接続することもできる。
【セバスの門】
重力導師が惑星上に大規模な重力変異空間を構築するために使用する設備。
別名、重力ゲートジェネレーター。
本体は、五十メートル四方の金属製のフレームで、その中心に緑色のビームが形作るピラミッドが発生する。
ピラミッドの中心部には星百合の種子が浮かび、これが超空間ゲートを開いて重力を誘導する。
【ステラソード】
武具の一種。
柄に一メートルほどの弓形のフレームが繋がっており、起動するとその先端と柄を結ぶビームを放射。
ビームとフレームの間に限定的な次元断層が発生し、そこを通過したものは存在する空間ごと切断されるため、事実上切れないものはない。
敵のビーム銃撃などを次元断層刃からの重力で捻じ曲げ、吸収することもできる。
使い方次第では周辺の時空にも影響を及ぼし、破滅的結果をもたらす可能性もある危険な剣。
所有者は銀河帝国のごく一部に限られ、その起源や製造法などは一切が不明。
〈それ以外の者〉たちによって与えられた武器であるという説もある。
【星百合の窓】
星百合が生成するスター・ゲートの別称。
〈それ以外の者〉の一部には、これを任意に開くことで別の空間同士を接続し、重力の誘導などの技を使う者がいる。




