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バトルステーツ・オンライン  作者: 騎士誠一郎
アマチュアゲーマーの憂鬱で最高な毎日
7/16

EP6 課外レッスンと世界王者からの果し状!!

舞台はテストマッチ! 南天堂のステラリンクと創英のネオスフィアで、VRバトルフィールドが熱すぎ! 義人ヨシト美浦フォーミンがふくろうスクールで鍛えた戦術をフル稼働。


初のグローバル対戦! 相手は謎の強敵、噂のランカー(※名前は読んでのお楽しみ!)。義人のパリィが炸裂するけど、敵のスキルがエグくてマジピンチ! 美浦のスナイプが光る瞬間、鳥肌モンだったわ。


供花先生のスパルタ! バトル前に供花が「基礎が大事!」ってガチ指導。亮介さんもニヤニヤ参戦で、稲毛アウルズの絆が試される。ステラリンクのキッズモードで観戦する子供ファンも登場、ほっこり。


結果は…!? 勝敗は言わねえ! でも、TGBMGCのスケール感とBSOの可能性感じる結末。国民共産党の怪しい動きもチラッと匂うぞ…?


MVPシーン: 義人の「ここが俺の戦場だ!」って叫び。南天堂のサーバー安定すぎて、ラグ無しでバトル没入できたわ。



 供花は武器を突撃銃(カービン)の「サタナエル」に持ち替えてヨシとにお見舞いする。

 

「わわわっ!」

 

 ヨシとはウィンドブレードで銃弾をパリィする。

 

「ほらほら! 飛んでくる銃弾は一定速度じゃないからね!!」

 

 供花が武器を再び刀に持ち替えてヨシとに斬りかかる。

 

(もう一度パリィで!)

 

「甘いわよ! 奥義、アンチパリングスラッシュ!」

 

 下からの右斜め上斬り上げで、供花はヨシとにダメージを与える。

 

「パリィ対策技!?」

 

「刀系の固有スキルでね。防御無視やパリィ無視のスキルがセットされているの!」

 

 そう言えば、BSOの最新ルールを確認していなかった。

 

 チュートリアルファイルを開いてみるヨシと。

 

 武器カテゴリー欄を見ると、刀などのロングブレードはパリィ無視や、防御無視のスキルがあらかじめセットされている。

 

 つまり、このゲームにおいてスキルは装備した武器に依存する傾向がある。

 

「ならば!」

 

 ヨシとがデュアルレイブンに持ち替える。

 

「パワーチャージ!」

 

 銃口に光が宿る。

 

「まさか、チャージ系? 撃たせないわよ!」

 

 供花がチャージ阻止に向かうが、

 

「先生だと言って、負けないんですから!」

 

 フォーミンがムーンライトで牽制する。

 

 足を撃たれて、少し怯む。

 

「明石さん!? ちょっと反則!」

 

「勝負は楽しんで勝てばよかろう、ですっ!」

 

 フォーミンは憤る供花にエヘンと胸を張る。

 

「ナイスだフォーミン!」

 

 ヨシとはチャージを終えた。

 

「先生のティアラ、撃たせていただきます!」

 

 狙いは、供花が頭につけているティアラ。

 

「ダブルマグナム!!」

 

 ヨシとは2段チャージショットを放つ。

 

 供花はなんとか防ごうとするが、パリィしきれずティアラを破壊されてしまった。

 

『Duel ends. Winner: Inage Owls!』

 

 終了アナウンスがフィールド内に響く。

 

「供花、お疲れ様」

 

「亮介さん、ごめんなさいね」

 

 お互いのバトルを称え合う中、4人はロビーへと戻った。

 

「それじゃぁ、今後の課題について聞かせてもらえないかな?」

 

 ロビーに戻るやいなや、供花は教師としてヨシととフォーミンに授業を始めた。

 

「パリィ無効化のスキル対策と、その立ち回りが重要かと」

 

「私は、スタミナの配分がまだまだなので」

 

 二人は、今回のバトルで課題となったことを口にした。

 

「よろしい。登校する日に詳しく教えておくから、それまでは宿題とするように!」

 

「「はーい……」」

 

 二人のテンションはだだ下がりだった。

 

 無理もない、試合に勝って勝負に負けた感情はどの世界も共通だ。

 

「だったら、俺らでそれをわからせてやろうじゃないか!」

 

 不意に声が届くと同時に、メッセージが届いた。

 

『ガードランド・デュオから、対戦の申し込みが来ました』

 

 ヨシとたちが振り返ると、そこには筋骨隆々の若々しい体格の男と、エルフアバターの女性がいた。

 

 プレイヤー名はマックスとミーシャ。

 

 本名、マイク・V・ガードランドとその妻ミシェルのガードランド夫妻。

 

 米国ゲーム業界を牽引するトップチーム、「ハザードスクワッド」の主力チーム。

 

 世界最強の夫婦として、世界MAVランキング第1位を常に走り続けている。

 

「世界トッププレイヤーMAVがどうしてBSO(ここ)に!?」

 

 ヨシとは驚愕した。

 

 世界ナンバーワン夫婦がアマチュアの自分たちに対戦を申し込むのはめったになかった。

 

「なにって、このゲームは米国(こっち)でも話題だからな。俺とミシェルはそのテストプレイヤーとして招待されたのさ。もとい、この世界最高峰のバトルをやってみたいって、ミシェルがうるさいんだ」

 

「マイク、そんな事を言うと今夜のステーキはウェルダンにするわよ?」

 

「わかったよミシェル。お前が焼くと固くて食えたもんじゃねぇ」

 

 夫婦仲は喧嘩するほど仲が良く、夫婦喧嘩のあとはマイクがローストチキンを焼くまではミシェルのご機嫌が斜めのままという。

 

「ちょっと、マイク! 彼らはまだ私の生徒でアマチュアよ! いくらあなた達でも」

 

供花(ミセス・トモカ)、あなたなら理解できているはずよ。うちの旦那がこの程度じゃ動かないってことを」

 

 供花が止めようとするが、ミシェルに遮られた。

 

「そうだよ、マイクは手強い相手だとワクワクしてじっとしてられないんだ」

 

 涼介も供花を説得した。

 

「そうだった。昔からマイクはバトルジャンキーで私達とは良いライバルチームだったわ」

 

 供花は頭をかく。

 

 マイクとミシェルは、アメリカのゲームコミュニティで知り合い、入籍以前から二人の戦績は17勝無敗。


 結婚後も、その記録は未だに破られていない。

 

 供花・亮介とは良きライバル関係であり、来日の際は涼介がバーベキューでもてなしている。

 

「そういうわけだ。お二人さんの実力、確かめさせてもらうぜ!」

 

「手加減無しよ! 全力で来なさい!」

 

 マイクとミシェルが臨戦態勢を整えた。

 

「「やってやるぜ(よ)!!」」

 

 ヨシとが承諾ボタンを押した。

 

『対戦マッチングが成立しました。これよりバトルフィールドへと移動します!』

 

 ヨシとたちはすぐさまバトルフィールドへと転送された。

 

 バトルフィールドはかつての戦争の爪痕が刻まれた都市遺跡。

 

「ミシェル、今日のディナーは俺が作るチキンでいいか?」

 

「楽しみにしてるわ!」

 

 マイクとミシェルは連携を確認しつつ準備運動を始める。

 

 一方で、

 

「フォーミン、向こうは全米トッププレイヤーだ。どんな戦術で来るかわからない」

 

「そうだね。向こうはスナイパーもいるかも知れないから」

 

 両者の思惑が交差する。

 

『稲毛アウルズVSガードランド・デュオ、Open Dueling!』

 

 MAVデュエルが始まった。

 

「フォーミン、先生から学んだあれ(・・)をやるぞ!」

 

「戦術基礎プラン『S-556』だね?」

 

 MAVシステムを用いたゲームにおいて、二人の戦術行動は勝敗を分けると言っても過言ではない。

 

 そのため、ふくろうスクールではいち早くゲームにおけるMAVシステムに触れて基礎を学ぶ必要があると言う。

 

「フォーミン、手筈通りにあのビルの屋上から援護してくれ!」

 

「了解!」

 

 フォーミンはヨシとと一旦別れて指定されたポイントへと向かう。

 

 その時、

 

「狙いは外さわないわよ!」

 

 冷静な声が響くと同時に、銃弾がフォーミンの足元に着弾した。

 

「まさか!?」

 

 フォーミンが見上げると、そこにはミシェルがいた。

 

 その手には大型狙撃銃「イーグルアイ」が握られていた。

 

「いい機会ね。私の特別レッスンを受ける気はある?」

 

 ミシェルはその青い唇から白い歯をのぞかせて笑う。

 

「上等です!」

 

 フォーミンは気合を十二分に入れた。



気になる次回、ミシェルとフォーミンのスナイパー対決!

果たして勝敗の行方は!?

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