表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/30

EP5 教師からの挑戦状!

タイトル: 現実もゲームもアツすぎだろ!

投稿者: BSO_StormElf (2055/04/10 22:15)

「やっと第4話読んだぜ! 義人くんと美浦ちゃんの日常パート最高だったわ。BSOのベータがクラッキングで延期になっちゃって落ち込む二人だけど、学校でのデジタルスポーツ学科の自由さがいい感じ。んで、オーズモールで『ミラクルビーツ』のARダンスバトルやってるシーンが激アツ! MAVシステムで仲間とスピン&タップ決めて、観客沸いてたし。あの臨場感、読んでて体動かしそうになったわ。最後、南天堂からTGBMGCの招待来て、次がどうなるかマジ楽しみ! でもBSOの戦場が恋しいって声もあるよな。次は復旧してほしいぜ!」

リプ1: MirageFairy (2055/04/10 22:30)

「ダンスバトルめっちゃ良かったよね! 美浦ちゃんのステップ可愛すぎ。現実パート増えたけど、これが義人たちの絆深めるステップだと思えば全然アリ!」

リプ2: Gunner_X (2055/04/11 00:05)

「国民共産党の影チラついてたけど、まだ動きないのが気になる。TGBMGCで何か起きそうでワクワクするわ。」



「TGBMGC・プレミアムエキシビション、参加させてもらうよ」

 

「そう言ってくれると助かるよ。美浦ちゃんもエントリーを済ませたみたいだから稲毛アウルズとして参加できるみたいだね」

 

 幸太郎に言われ、義人は風呂へと足を運んだ。

 

 シャワーを浴びて湯船に浸かる。

 

「ふわぁ……」

 

 義人の幸せなため息が浴室内に響く。

 

 そして夕食を済ませる。

 

 明日は休養日なので思い切りテストプレイヤーとしてアルバイトができる。

 

 これが、ふくろうスクールの教育理念。

 

 行きたいときに行けて、休みたいときに休む。

 

 フリースクールに通う人はみんな輝いて見える。

 

 美浦は両親を事故で失っているため、南天堂の孤児支援プログラムを使って一人暮らしをしている。

 

 とりあえず美浦に電話を入れる。

 

『よしくん、明日は暇だからBSOのテストプレイしてみない?』

 

「そう言えば、父さんたちが迅速的に復旧できたと言っていたからね。まだMAVデュエルしかできてないみたいだよ」

 

『じゃぁ、明日限定的な全世界オープンネットワークテストに参加しようよ! MAVデュエル限定らしいから!』

 

 どうやら、美浦が楽しみにしていたのはMAVデュエル限定の全世界オープンネットワークテスト。

 

 幸太郎たち開発チームの迅速な復旧を進めたおかげで、急遽開催にこぎつけた。

 

 今回のテストは、正式リリースしたあとまたクラッキングなどの不正アクセスが起きたときに備える一環としての意味合いがある。

 

「それじゃ一旦切るから、BSOで!」

 

『了解!』

 

 義人は電話を切って一旦寝る。


 翌日、システムに座ってBSOにログインする。

 

 今日は世界規模ネットワークテストのため、世界中から多くログインしているプレイヤーがたくさんいる。

 

 アジアで有名なコスプレゲーム配信者(ストリーマー)から、アラブの大富豪まで様々。

 

「あ、ヨシとくん!」

 

 先程ログインしてきたのか、フォーミンがヨシとのもとへ駆け寄った。

 

「フォーミン、今日は早起きなんだね」

 

「南天堂の開発チームが頑張って復旧できたんだよ! 完全復旧まで時間がかかるけど、MAVデュエル、楽しもう!」

 

 フォーミンが並々ならぬ気合に、ヨシとはどこか頼もしく感じた。

 

 MAVデュエルは文字通り2VS2で戦うチームデュエル。

 

 先に相手チームを倒すか、メインプレイヤーの頭装備を壊せば勝利となる。

 

「そうだ! その前にショップへ行きません? 珍しいバトルアイテムが買えるかもしれませんから!」

 

 フォーミンがヨシとに抱きつく勢いで迫る。

 

「わ、わかったから、くっつくな!」

 

 ヨシとは照れながらフォーミンを身体から引き離す。

 

「あれ? フェアリーに変更したんだ」

 

「私のアバターがクラッキングの際にロストしちゃってね。クリエイトし直したんだ」

 

 フェアリーは耐久と体力が最も低い分、器用と魔力がエルフよりも上。

 

 腕部一体型スナイパーライフル「ムーンライト」を主武装にした隠密狙撃戦を得意としている。

 

「そうだな。せっかくだから武器を新調するか」

 

 ヨシとがそう言いながらショップを尋ねる。

 

 BSOのショップは、南天堂マネーを使ってアイテムを購入できる。

 

 価格は10マネーから最大3000マネーといった感じだ。

 

 ヨシとは片手長剣「ウィンドブレード」と双銃「デュアルレイブン」、防具として「ラグナプレートスーツ」を購入して装備した。

 

「それじゃぁ、稲毛アウルズ最初の相手を決めないとね」

 

 フォーミンは対戦相手募集ボタンを入力した。

 

「おいおい」

 

 ヨシとは呆れてしまうが、まぁ良いかと気を取り直す。

 

 すると、

 

『対戦相手が決まりました。バトルフィールドへ移動します』

 

 早速メッセージが表示され、ヨシととフォーミンはすぐさま転送された。

 

 バトルフィールドは砂嵐が視界を遮る砂漠地帯。

 

 対戦チームは、

 

「あら、意外ね」

 

 スタイルの良い女性ヒューマンと細身の男性フェアリー。

 

「小泉先生!?」

 

「どうしてここに?」

 

 特徴的な声に、ヨシととフォーミンはその人物のことを知っていた。

 

 小泉供花(こいずみともか)、ふくろうスクール・デジタルスポーツ学科教師でプロコスプレイヤーとしての実績を誇る。

 

 世代を問わず多くのファンに愛され、起業家コスプレイヤーの亮介と結婚したことも大きな話題となっている。

 

「なにって、私と亮介さんはBSO公認アンバサダーとして活動を始めたのよ。ちょうどいいから、付き合ってよね?」

 

 これはかなり期待できそうだ。

 

『稲毛アウルズVSブルーセイバーズ! Open Dueling!」

 

 両者の戦いが始まった。

 

「亮介さん、補強(バフ)を!」

 

「任せてよ、ハミングシールド!」

 

 亮介はバフ系スキルを唱えて、供花を支援する。

 

 今回はスキルを使えるように改善され、亮介のような補助スキルを使うプレイヤーでも安心できるようになっている。

 

「相手はバフを使う。フォーミン!」

 

「OK!」

 

 ヨシとの支持で、フォーミンはムーンライトで牽制をかける。

 

「やっぱり、MAVはこうでなくちゃね!!」

 

 供花はそう言うと刀を抜き放ち、ヨシとに斬りかかる。

 

「今回からスキルが使えるようになるか。ならば!」

 

 ヨシとは供花の刀が届くギリギリのタイミングを見極め、

 

「パリングカウンター!」

 

 パリィとカウンターの合わせスキルで反撃した。

 

「やればできるじゃない! それじゃ、課外授業と行きますか!」

 

 供花は火が着いた。

 

 教育熱心な理由は、自身のコスプレ経験から「若者たちに輝く自由を与えたい」という。

 

「パリィのタイミングは極めてシビアよ! VRの中なら、なおさら見極める必要がある!」

 

「ご指導、感謝しますよ!」

 

 ヨシとは指導に感謝しつつ、デュアルレイブンで牽制をかける。

 

 緑色の半透明な板がその銃弾を受け止めて砕け散る。

 

「シールドは残り4枚。まだ大丈夫!」

 

 供花はにやりと笑う。

 

 フォーミンはステルスローブに身を包んで亮介の背後に回る。

 

 左手には対装甲レーザーピストル「リューク」を装備している。

 

「もらった!」

 

「甘い! ウィンシルフブレイド!」

 

 対ステルスゴーグルで位置を見破り、風魔法スキルで牽制する亮介。

 

「やっぱり、わかりますか?」

 

「当然だ。こう見えても、プロゲーマーの端くれなんでね」

 

 亮介はニカッと笑う。

 

「負けないんだから!」

 

 フォーミンも不敵な笑顔を見せる。

 

「先生、胸をお借りします!」

 

「ラッキースケベ的なお触りは、ゲームやアニメの中だけにしてよね!!」

 

 供花は恥ずかしそうに笑った。

 

 というのも、リアルでも抜群のスタイルを誇っていたがゆえに、国民共産党などからは「胸の切除を」と言われたほど。

 

 更には喉奥を撮影する伝説のマニアックカメラマンから、撮影を求められ承諾したこともあったとか。

 

 そこはまた別のお話。

ということで、供花と義人の課外授業、この後どうなるのか、待て次回!

ちなみに供花が喉奥を撮影されたという話ですが、コスプレ界隈で語り継がれる伝説のカメコから来てますw

そんなわけで、次回もお楽しみに!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
ここまで読んで、確かな表現力と何より作者はゲームが好きなんだな、というのが伝わってきました。
Xより拝読しました。 真面目な設定が入りつつも、明るく楽しくお話が進んでサクサク読めました。 VR規制団体はどんな動きをしてくるのか、若者たちがどんなふうに戦っていくのか…… 続きが楽しみです!
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ