EP20 開幕! バトルトーナメント!!
小泉塾も最終日を迎え、義人たちは帰宅の途に着く中、国民共産党の対馬は謎のイベント壊し集団と接触し……?
翌日義人は美浦とゲームして遊ぶ事になったが、これがかなりのクセゲーのようで?
そして、いよいよバトルトーナメントの幕が上がる!!
BSOロビー、ついにこの日がやってきた。
「さぁ! 皆さんお待ちかねのTGBMGCランウェイ争奪バトルトーナメントの開幕です!」
レイナがテンション高めに盛り上げる。
「このトーナメントは、優勝チームはTGBMGCのランウェイを歩く権利が与えられるほか、賞金20万円が現金として振り込まれます」
ジョージが冷静に解説する。
そう、このバトルトーナメントは参加賞として南天堂マネー3000円分と特別なアイテムが貰えるらしい。
「バトルトーナメントは1回戦から準決勝までをアイテムの使用や回復が認められるレギュラースタンダード、決勝ではアイテムや回復が一切認められないオフィシャルロワイヤルで行います!」
レイナが解説する。
レギュラースタンダードはBSOの基本ルールとしてアイテムや回復が認められている。
気軽に始めるにはもってこいで、初心者から熟練者まで慕われるのが魅力だ。
「では、1回戦を行います! 第1試合は北欧の若き戦乙女コンビ・ワルキューレツインズVSアラブのセレブチーム・マネースコーピウス!」
第1試合は北欧スウェーデンで人気の高いハイティーン女子チームと、アラブの成り金コンビ。
「なお、バトルトーナメント全試合はピックポップやOHTUBEで生配信されるほか、YUBEMA独占のダイジェスト版をお送りする予定です!」
そんな中、ヨシととフォーミンは第3試合の相手であるバウンティドラゴンズを見据える。
バウンティドラゴンズはチョンとフェイの男女コンビ。
チョンがトリッキーな動きで相手を撹乱し、フェイの正確な射撃で仕留める。
稲毛アウルズの上位互換とも言える強敵だ。
「とにかく、今はこの先戦う相手を見極めるだけだ」
ヨシとたちはモニターを見る。
「おーっと! ワルキューレツインズ、マネースコーピウスに対して華麗なる連携攻撃!」
レイナが解説する通り、銀髪の女性が筋肉質の男にレイピアで鋭い一撃を喰らわせ、赤髪の女性が手にしたランチャーでもう一人の男を仕留める。
マネースコーピウスも負けじと、スモークグレネードでワルキューレツインズの目を潰す。
煙幕からの奇襲攻撃で、相手を倒す戦法に出る。
「ヨシとくん、あの成り金コンビ、」
「スモークグレネードで優位性を確保したのは見事。でも、ワルキューレツインズはそんな生易しいものじゃないな」
稲毛アウルズが示す通り、ワルキューレツインズが手を繋いだ。
MAVアタックを仕掛けるつもり。
しかし、この視界が悪い状況でどうやって繰り出せるのかとギャラリーは疑問に思った。
「刹那の輝きに身を委ね、」
「真実の光が全てを暴く!」
口上を叫ぶ中、
「残念だが、所詮は!」
「金を注ぎ込んだやつが勝つ!」
マネースコーピウスが、煙幕に紛れてワルキューレツインズに襲いかかる。
「祓え、闇の夜霧!」
「穿て、悪意の心臓!」
次の瞬間凄まじい突風が巻き起こり煙幕を吹き飛ばす。
そして、立て続けにまばゆい閃光が降り注ぐ。
「「怒れる神の審判!!」」
マネースコーピウスは身体を焼き貫かれてHPを0にした。
「ゲームセット! ワルキューレツインズ、2回戦進出!!」
「スモークグレネードで優位性を図っても、あと一歩及びませんでしたね」
ジョージとレイナが試合を振り返る。
「まさか、あんなMAVアタックが存在するなんて」
「MAVアタックは登録したMAVの絆の強さで技の名前や攻撃力が決まるらしいからね。俺達のMAVアタックも更にバージョンアップしているぜ」
稲毛アウルズは第3試合に向けてウォーミングアップ始めた。
小泉塾の経験を踏まえて、パリィ確率や射撃技能の確認をする。
そんな彼らを見つめるノーブレス・アンノウン。
「要注意対象を登録、本部へ送信」
「戦闘プログラム、動作確認。異常なし」
黒装束に白い無機質な仮面。
とても情報収集に特化したプログラムとは思えない。
彼らは、自衛戦闘用のハンドガンのみ装備している。
しかも、このハンドガンはあるプログラムを射出する機能が隠されているが、それは後に話そう。
「さぁ、いよいよ、お待ちかねのバトルトーナメント1回戦第3試合を行いたいと思います!!」
稲毛アウルズとバウンティドラゴンズの対戦カード、全世界注目の1戦が見れるとだけあって、コメントが殺到した。
「アウルズ頑張れ!」
「バウンティドラゴンズの華麗なプレイに酔いしれたい!」
「勝つのはどっちだ!?」
と、憶測が飛び交う。
チョンはフェイを気遣った。
「心配するな。俺達はアジアで最高のパフォーマーだ。負けても恥じゃないさ」
「でも、共産党が私達をよく思っていないから」
というのも、中国の人民共産党がエンターテイメント産業を統制し、「すべてのエンターテイメントは健全で公平であるべきだ」と言う独善的な政策を強いている。
そのため、中国に在留するパフォーマーたちは人民共産党から弾圧的な処遇を受けている。
特に、ゲーム配信は政策の影響を大きく受けている。
理由としては、「性的コンテンツから子どもたちを守る」というフェミニストに近い政策でゲーム配信をする際は共産党サイバーコンテンツ統制部に申請をしなければならない。
違反すれば、アカウントは削除される上に配信者本人は人民共産党が運営する養護施設「人民健全療育センター」への強制収容となる。
故に、日本が発売したBSOは人民共産党にとって、「国際的にグレーゾーン」と言う独自の見解を示している。
「フェイ、人民共産党が何を言おうが、俺達は最高のパフォーマンスをするだけだ」
「そうね」
バウンティドラゴンズは自分たちに出来ることを優先した。
それは稲毛アウルズも同じだ。
「フォーミン、勝っても負けても、楽しんでいこう!」
「そうだね! 今を楽しんで、栄光を勝ち取ろう!!」
稲毛アウルズは全力で楽しむことを誓う。
「さぁ! 皆様、お待たせいたしました!!」
レイナが会場を盛り上げる。
天空コロシアムは、観客で満席の状態。
大歓声が巻き起こる中、
「それでは、第3試合の対戦チームの入場です!」
レイナが稲毛アウルズとバウンティドラゴンズを紹介する。
「中国でナンバーワンの人気パフォーマー! その実力は折り紙付き! 海南エンターテイメント所属、バウンティドラゴンズ!」
レイナの紹介でチョンとフェイは手を降ってファンサービスをする。
観客から喝采の嵐が巻き起こる。
「そして、日本が誇る世界大注目のアマチュアMAVにして、すでにクリスマスへの切符を手にした史上最強の学生チーム、稲毛アウルズ!!」
フォーミンとヨシとが笑顔で手を降った。
「さぁ、世界が大注目する天王山の一角! 果たして勝つのはどっちだ!?」
皆さんお待ちかねのバトル!
勝つのはどっちだ!?
感想で稲毛アウルズが勝つか、バウンティドラゴンズがかつか教えて欲しい!!




