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ブーゲンビリアとアングレカム  作者: 代替不可であれ。
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日常

「お前、何年目だよ。」

「ほんと、使い物にならないな。」

「言われたこともまともにできないのか。」

「お前の代わりなんて探せばいくらでもいるんだよ。」


もう慣れてしまった。普通の人間なら悲しくなったり、嘆いたり。

でも、もう私は普通じゃないから。こんな言葉にいちいち反応する心もなくなってしまった。私、冨士原一華は平気で部下をストレスのはけ口にするような上司の下で働くただのOLだ。

毎日残業をして、自宅に帰宅するのは当たり前に日を超える。上司たちは、風俗に行くという訳の分からない理由で、自分でしなければならない仕事を私に押し付けてくる。しまいには、私が作成したミスをしていない資料にいちゃもんをつけてくる。一度は退職届を突き付けたのだが、今どきの子は根性がないだの、同じ同期の奴はあんなにも頑張っているのにと突き返された。


 そんな日常が四年も続いたある日、やっと家に帰ってきて、テレビをつければ、


「近年、増加している職場トラブルによる自殺。生きるために仕事をするのに、仕事が原因で命を落としてしまう。コメンテーターの林さん、命を守るにはどうしたらいいのでしょうか。」


「そうですねー。まずは、一人にならないことですかね。周りに自分の弱さを打ち明けられる人がいれば、思いつめることはないと思うんですよねぇ。相談できる人を作ることは生きる上でとても大切なことなのでね。相談することは相手にとって迷惑でもなんでもないので、遠慮なく相談しましょう。かけちゃいいけないのは心配だけです。」


と聞こえてきた。社会は薄情だなと思った。周りに人すらいない私はもうどうしようもない。両親は縁を切っている。友人だって飲みに行く余裕もない私には連絡してこないし、私もしない。


「もう、いいかな...生きるの。」

「私が生きてて何になる?何にもならないじゃん。」



「明日、何食べようかな。」


私はアラームをかけずに眠りについた。


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