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滅せよ! ジリ貧クエスト~悪鬼羅刹と恐れられた僧兵のおれが、ハラペコ女神の料理番(金髪幼女)に!?~  作者: スサノワ
1:輪廻転生、おいでませガムラン町

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78:天狗(シガミー)、スキルおばけシガミー

「シガミーは異常発生(いじょうはっせい)したゴーブリンの群れを、26分前(ぷんまえ)殲滅(せんめつ)しました。そのコンボボーナスと殲滅(せんめつ)貢献(こうけん)ボーナスで46(よんまんろくせん)557(ごひゃくごじゅうなな)ポイントのSP(スキルポイント)獲得(かくとく)しています。」


 おれから()がれた迅雷(ジンライ)が、女神(いおのはら)説明(せつめー)に行く。

 (かみ)さんがそばにいるから、ちょっとくれぇ金剛力(こんごうりき)()いちまってもかまわねーが。

 ただ迅雷(おまえ)ソレ(・・)おれも初耳(はつみみ)だぞ。


 ぶっ(たお)れてまで、小鬼(こおに)のほとんどを(たお)したかい(・・)があったのはいいが――女神(かみさん)よか〝なんたら(・・・・)〟が(おお)いってのは、やべえんじゃねーか?

 ごそごそ――銀板(カード)をひっぱりだす。


『シガミー LV:22

 薬草師★★★★★ /状態異常無効/生産数最大/女神に加護/七天抜刀根術免許皆伝

 追加スキル /遅延回収/自動回収

 ――所属:シガミー御一行様』


 いつのまにかLV(レベル)がすこし()がってたが、別段(べつだん)かわってねえ。

 ふう、おどかすんじゃねえぜ、まったく。


 おれはガムラン(ちょう)でおもしろおかしく、猪蟹屋(ししがにや)をやるって決めたんでな。

 あんまり悪目立(わるめだ)ちするわけには、いかねえんだよ。

 リオレイニアと(なら)んでも恥ずかしくねぇくらいにはLV(レベル)を上げる予定(よてい)だが、それは(いそ)がなくても良い。


   §


「ふーん、スキルの(かず)種類(しゅるい)(ひと)優劣(ゆうれつ)(かなら)ず決まるわけじゃないから、ぜんぜんまったくこれっぽちも気にすることないわよ。もー、シガミーは(きも)(たま)がちっさいわねぇー♪」


「そうですね。シガミーには、そういう所(・・・・・)がありますね。」

 そういう所(・・・・・)ってのはどういう所(・・・・・)だぁ、やい迅雷(ジンライ)てめぇ。


「けど、あたしは美を体現(たいげん)する――この(かり)(からだ)になんの不満(ふまん)もないから、そんなにスキル取ってないけど――シガミーは、いま(なん)のスキルを持ってるの?」

 不満(ふまん)がねえ? その下っ腹(いおのはら)はいいのか?


 ――――ひゅひゅんっ♪

 ずざっ――――あっぶねぇー!

 (めし)を食うための小刀(こがたな)が、眉間(みけん)をかすめた!


 いくらLV(レベル)が上がっても、金剛力(こんごうりき)がなけりゃ、おれはただの子供(ガキ)だ。

 (こころ)を読む(かみ)さんの相手(あいて)をするときには、細心(さいしん)注意(ちゅうい)をはらわねえと――死ぬ。


 (りん)(ぴょう)(とう)(しゃ)()女神(めがみ)

 (かい)(じん)(れつ)(ざい)五百乃大角(いおのはら)


「よっと」

 とんでった小刀(こがたな)を――すぽん。

 突き刺さった枯れ木から、ひっこぬく。


「まあ、女神(かみさん)問題(もんだい)ねえって言うなら……気にしなくても良いか」

 〝なんたら〟……えーっと〝スキルポイント〟とかいうのは、あとでゆっくり(かんが)えて使(つか)えばいいだろ。


「シガミーが、いま収得(しゅうとく)している追加(ついか)スキルは、〝遅延回収(ちえんかいしゅう)〟と〝自動回収(じどうかいしゅう)〟です。」


「んぇ!? それしかスキル取ってないのに、ゴーブリンの異常発生(いじょうはっせい)単身(ソロ)で食い止めるって――――それどんなチート……あ、まさか開発キット(エスディーケー)使(つか)った? ひょっとして使(つか)っちゃった!?」

 あわてた様子(ようす)光る板(びーどろ)を、何枚(なんまい)も引っ張りだす――()女神(めがみ)


 む? 酢蛸(すだぁーこ)使(つか)っちゃいかんのか?

使用許可(しようきょか)は出ています。なんの問題(もんだい)もありません。」


「えーっと、量子演算(りょうしえんざん)単位(レート)わぁー? 14(っか)と17(にち)……大丈夫(おっけー)日本円(にほんえん)で30(えん)くらいなら、バンバン使ってかまわないわぁよぉー♪」

 光る板(びーどろ)には、魔物(まもの)HP(いのち)MP(まな)みてぇな、『(ぼう)』がいくつも(あらわ)れては消えていく。


 使(つか)っても良いんだな?

「はい。問題(もんだい)ありません。」

 ひと安心(あんしん)だぜ――酢蛸(すだぁーこ)は、猪蟹屋(ししがにや)の売り(もん)をつくるのに居るからな。


「けどあきれるわね~。ほとんど(なに)も取ってない状態(じょうたい)で、こんな(もり)ふかくまで来るなんて。〝女神(めがみ)加護(かご)〟も万能(ばんのう)じゃないんだからね!」

 バカなの? シガミーも迅雷(ジンライ)もおバカなの?

 なんか、〝はぁーやれやれ、まったくもー、しょうがないわねー〟っていう(かお)つき。


「じゃ、いますぐ、〝即死回避(そくしかいひ)〟と〝自動回復(じどうかいふく)〟と〝体力増強(たいりょくぞうきょう)〟と〝上級鑑定(じょうきゅうかんてい)〟と〝薬物耐性(やくぶつたいせい)〟と〝毒物耐性(どくぶつたいせい)〟を取って! あと〝自爆耐性(じばくたいせい)〟と〝上級解体(じょうきゅうかいたい)〟もっ!」


 (はなし)はそれからよ、と(すご)まれたので、スキルポイント(なんたら)をつかって、言われたやつを全部(ぜんぶ)取った。


 薬草師(やくそうし)に〝状態異常無効じょうたいいじょうむこう〟てのが(もと)からあるから、〝薬物耐性(やくぶつたいせい)〟と〝毒物耐性(どくぶつたいせい)〟は取れなかった。

 よくわからんが、使(つか)ったSP(なんたら)はぜんぶで106。


(のこ)りのスキルポイントは46(よんまんろくせん)500(ごひゃく)になりました。」

 まるで減らねぇーじゃねぇか。


「もう、銀板(カード)に書き切れねえぞ?」

 スキルの(かず)だけなら、リオレイニアと(おな)じくれえだ。


(ゆび)で〝追加(ついか)スキル〟の(ところ)を、押してみてください。」

 ぺたり――ふぉふぉふぉふぉん♪

 銀板(カード)から光の板(びーどろ)が生えた。

 いまおれは迅雷(かんざし)をうしろ(あたま)に刺してねぇから、こいつは(だれ)にでも見える(やつ)らしい。


 いちばん(うえ)(れつ)だけが埋まってて、(した)には(から)(れつ)何十行(なんじゅうぎょう)もある。


「いくらでも取れんだな……けどこれじゃ駄目(だめ)だ。持ってるやつを(かく)(こと)ができねぇんじゃ……」

 レイダとリオレイニアになら、見られてもかまわねぇが。


「えーっと、ソレはぁ~……ペラペラペラッ……あった! 〝スキル隠蔽(いんぺい)〟で、ちゃーんとスキルを(か・く)・せ・ま・すぅー! シガミーは(おく)れてるなぁー♪」

  なんか、〝はぁーやれやれ、まったくもー、そぉんなことも知らないなんてぇー〟っていう(かお)つき。


 五百乃大角(おめえさま)だって、その(とら)(まき)みてぇのをペラペラめくって、言ってるだけじゃねーかよ。


「え? なんか言った? あと〝LV詐称(レベルさしょう)〟でLV(レベル)をごまかせて、〝人名詐称(じんめいさしょう)〟で名前(なまえ)もごまかせるんだけど、シガミーにはこれ以上(いじょう)わぁー(お・し)・え・て・あ・げ・ま・っせぇ~ん♪」


 おい、美の女神(いおのはら)()をむいて、(した)をだすな。

 迅雷(ジンライ)――いまのスキル(やつ)全部取(ぜんぶと)っとけ。すぐ必要(ひつよう)になる。


「ん? なんか言った!?」

 ひゅひゅひゅひゅひゅひゅひゅひゅひゅんっ――――トストストストス、ストトトトトタタタタッ!


 空中(ちゅう)にあらわれた無数(むすう)の、一本箸(いっぽんばし)小刀(こがたな)

 それが(テーブル)次々(つぎつぎ)と、突き刺さる。

 収納魔法具(うりもん)中身(なかみ)を出すんじゃねーよ。

 かたづけんの大変(てーへん)だろうが。


 ぐっきゅるるるるるるるるりゅりゅりゅぅぅぅぅぅぅぅぅぅっ――――――――ぐぅわぁおぉぉぉっぅぅぅぅっ――――!

 間髪(はつ)をいれずに(とどろ)くのは、化けウサギの雷鳴(らいめい)じゃなく――――(はら)(むし)か!?


 やべぇ! 五百乃大角(いおのはら)(はら)のなかに、白虎(びゃっこ)でも飼ってやがるぜ!


「もぉー、むり! おなか()いた! これ以上(いじょう)()たせるなら――――(べつ)(あた)しいワールド(つく)って、ごはん食べるっ!」

 輪或弩(わあるど)ってのは、たしか天地(あめつち)のことだ――こりゃほんとうにやべぇ!?


 美の女神(こいつ)はやっぱり、中身(なかみ)子供(ガキ)だ。


「わ、わるかった! あと(すこ)し待てっ! あのまるまる(ふと)った(おお)ウサギを、おれが取ってきてやるからっ!」

あめつち/天地。宇宙。世界のこと。

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