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滅せよ! ジリ貧クエスト~悪鬼羅刹と恐れられた僧兵のおれが、ハラペコ女神の料理番(金髪幼女)に!?~  作者: スサノワ
5:大森林観測村VSガムラン町

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735/744

735:大森林バウトのゆくえ、女神像端末の不調について

顧問(こもん)衝撃(しょうげき)で埋まった、この遠浅(とおあさ)(うみ)でしたら――」

「そうだにゃーぁ♪ 魔法杖(つえ)で〝塩辛い水上(・・・・・)を飛ぶことは困難(こんなん)〟なため、これまで手つかずだった、海洋資源(かいようしげん)開発(かいはつ)への(あし)ががりになるにゃぁ♪」

 普通(ふつう)女性秘書(じょせいひしょ)猫顔(ねこがお)顧問氏(こもんし)が、大画面(だいがめん)(まえ)(おど)り出た。

 ヴュパパパッ♪

 (かれ)らの意見(いけん)要約(ようやく)更新(こうしん)される、壁画面(スクリーン)無数(むすう)知らせ(ダイアログ)


 ふぉん♪

『人物DB/ミャニラステッド・グリゴリー

      ラスクトール自治領王立魔導騎士団魔術研究所ギ術開発部顧問技師』

 ふぉん♪

『人物DB>マルチヴィル・エリミネフ

      ラスクトール自治領ギ術部顧問秘書官』


 おれの目だけに(うつ)画面(がめん)(ほう)(あらわ)れたのは、二人(ふたり)が持つ(なげ)肩書(かたが)き。

 二人(ふたり)とも(しばら)く振りだから、人物DB(せつめい)が出てきちまったようだぜ。

 この二人(ふたり)猪蟹屋(ししがにや)内情(ないじょう)を知るお偉方(ミャッド)と、そのお付き(マルチヴィル)だ。

 中身(かなみ)王都(おうと)姫さん(ラプトルひめ)や、学者方(がくしゃかた)連中(れんちゅう)(おな)じで――とても凝り性(・・・)だ。


食材(しょくざい)素材(そざい)の狩り場としてだけでなく、レジャー施設(しせつ)としての運用(うんよう)雇用(こよう)見込(みこ)まれますね」

 我が猪蟹屋番頭(ししがにやばんとう)リオレイニアも、(はなし)(くわ)わる。

 ヴュパパパッ♪

 更新(こうしん)される壁画面(スクリーン)と、無数(むすう)知らせ(ダイアログ)


「これまで断崖絶壁(だんがいぜっぺき)(した)不可侵(ふかしん)だった海洋(かいよう)の――HDMI(エイチディーエムアイ)ケーブル|(10センチ)――徳用塩辛(とくようしおから)|(200グラム)――にゃぁ♪」

 やや(・・)(むね)(うす)番頭(リオ)(やさ)しく抱きかかえられ、やや(・・)満悦(ごまんえつ)様子(ようす)お猫さま(・・・・)

 見た目は普通(ふつう)(ねこ)にしか見えないが、(ふく)を着て二本足(にほんあし)(ある)く――

 魔導工学(まどうこうがく)精霊(せいれい)にして、古代世相(ふるいはなし)の生き字引(じびき)――

 ケットーシィという種類(しゅるい)の、(ねこ)魔物(まもの)でもあるようだが――

 本当(ほんとう)のところは、良く知らん。

 名は〝ロォグ〟。猫の中の猫と言う意味ヴァロルフォグル・オルネコー〟をもじって(・・・・)、おれが名付(なづ)けた。

 ちなみに(いま)の世に無い言葉(・・・・)(はっ)すると、こうして〝文字化け(・・・・)〟とやらを起こす。

 ヴュパパパッ♪

 更新(こうしん)される壁画面(スクリーン)と、無数(むすう)知らせ(ダイアログ)


「へぇー♪ トッカータ大陸(たいりく)砂浜(すなはま)はないって聞いてたから、(あきら)めてたけど――海水浴(かいすいよく)とか行けたら(たの)しそうだなぁ♪」

 ガムランの(おおかみ)悪口(わるくち))こと西計にしかず三十六(みとむ)青年(せいねん)が、ぼそりと(つぶや)いた。

 2222(ねん)現代日本(げんだいにほん)から(さかのぼ)ること……(くわ)しくは知らんが、百年以上(ひゃくねんいじょう)(むかし)

 遺跡獣(いせきじゅう)なる異形(いぎょう)の、それこそ目玉(めだま)変異種(ばけもの)みたいな(やつ)襲撃(しゅうげき)され――

 瓦礫(がれき)下敷(したじ)きになり、(いのち)を落とした(のち)

 この惑星(わくせい)ヒースに、死んだときの姿で(・・・・・・・・)生まれ落ちたという経緯(けいい)がある。

 跳ねっ(かえ)筆頭(ひっとう)受付嬢(うけつけじょう)である、あの(・・)戦闘狂(リカルル)懸想(けそう)するという命知(いのちし)らずだ。

 (じつ)見所(みどころ)のある(やつ)だが、勇者(ゆうしゃ)として召喚(しょうかん)されたときには――

 (すで)魔王(まおう)は打ち(たお)され、(いま)女将(おかみ)さんの(ところ)猪蟹屋界隈(うちなんか)で――

 糊口(のりくち)(しの)いでいる。

 ヴュパパパッ♪

 更新(こうしん)される壁画面(スクリーン)と、無数(むすう)知らせ(ダイアログ)


王家(おうけ)として該当海域(がいとうかいいき)開発(かいはつ)への協力(きょうりょく)は、惜しみませんららっらぁん♪」

 ニゲル青年(せいねん)背後(はいご)鎮座(ちんざ)するのは、央都(おうと)ラスクトール自治領(じちりょう)第一王女(だいいちおうじょ)ラプトル・ラスクトール(ひめ)

 万能工具(ばんのうこうぐ)である杓子型魔法杖しゃくしがたまほうつえを、振り(まわ)している。

 (ほか)ならぬ、勇者(ニゲル)召喚(しょうかん)した術者(じゅつしゃ)にして、青年(かれ)恋慕(こい)する――

 魔導人形(ゴーレム)開発(かいはつ)第一人者(だいいちにんしゃ)

 製作物(ゴーレム)彼女(かのじょ)(もと)めるのは、強さ(・・)ではなく――威圧感(いあつかん)

 ヴュパパパッ♪

 更新(こうしん)される壁画面(スクリーン)と、無数(むすう)知らせ(ダイアログ)


「おい、迅雷(ジンライ)

 ヴュパパパッ♪

 更新(こうしん)される壁画面(スクリーン)と、無数(むすう)知らせ(ダイアログ)


(なん)でしょうか、シガミー()

 ヴュパパパッ♪

 更新(こうしん)される壁画面(スクリーン)と、無数(むすう)知らせ(ダイアログ)


 ふぉん♪

『シガミー>この表示の山、捌ききれるのか?』

 いくら同時に色々出来る(マルチタスク)と言っても、限度(げんど)があるだろぉがぁ?

 もう(かべ)表示(ひょうじ)満杯(まんぱい)で、何層(なんそう)もの(あつ)さになってる。

 轟雷(ゴウライ)を着たときの、積層表示(モニタ)の比じゃねぇぞ?

 ヴュパパパッ♪

 更新(こうしん)される壁画面(スクリーン)と、無数(むすう)知らせ(ダイアログ)


 ふぉん♪

『>>そうですね。一部の演算を肩代わりしていた、茅野姫が席を外していますので』

 ヴュパパパッ♪

 更新(こうしん)される壁画面(スクリーン)と、無数(むすう)知らせ(ダイアログ)


 ヴォゥン♪

『女神像ネットワーク使用率:90%

 女神像稼働率:70,560%』

 おれの画面(モニタ)表示(ひょうじ)されたのは、〝仕事(しごと)忙しさ(・・・)分量(ぶんりょう)〟を(しめ)弧線(こせん)

 それが一瞬(いっしゅん)()になった。


「(やい、五百乃大角(いおのはら)ぁ! こりゃ駄目(だめ)だろぉがぁ――!?)」

 などと言っていたら――ぼっふぅん♪

「ほら見ろ、やっぱりだぜ!」

 天守閣備(てんしゅかくそな)え付けの女神像端末(めがみぞう)が、(くち)(はな)から白煙(けむり)を吐いた。


「イ、イオノファラー、演算(えンざん)リソース――ノ一部(いちブ)ガ――解放サれました(・・・・・・)

 ゴチン――(ゆか)に落ちる空飛ぶ棒(ジンライ)

 ぽっこぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉん――――――――♪

 (すさ)まじい遅延(ひっかかり)


「は? どーいう――()――」

 (よういや)くお出ましの女神御神体(いおのはらアイコン)が、おれを見上(みあ)げた(ところ)でピタリと止まった(・・・・)

 ゴンゴドン、ドドゴン♪

 (ゆか)(かた)(もの)が落ちる、(にぶ)(おと)


「ぎゃっ――イオノファラーさま!?」

 リオの(あわ)てた(こえ)


 ヴォゥン♪

『女神像ネットワーク使用率:101%

 女神像稼働率:79,184%』

 〝仕事(しごと)忙しさ(・・・)分量(ぶんりょう)〟を(しめ)弧線(こせん)

 ()になったソレが、(なか)の空いた部分(ぶぶん)にまで――

 ゥニュリュリュと、蜷局(とぐろ)を巻いた。


 ぼっわぁぁぁぁぁぁぁぁっん――――!!

 (いて)(くび)を曲げて、〝(くち)から火を吹く女神像(めがみぞう)〟を見た!

 飛び退く顧問氏(ミャッド)秘書(マルチヴィル)(ロォグ)(あたま)に乗せ臨戦態勢(ちいさなつえ)取る(かまえる)蜂女(ルガレイニア)

 阿鼻叫喚(あびきょうかん)と化す、天守閣(てんしゅかく)


「ぎゃっ!? 女神像(めがみぞう)が燃えましたわっ、うあっちっ!?」

 一房(ひとふさ)尻尾(しっぽ「)毛先(けさき)が、プスプスと(くすぶ)る。

 尻尾(しっぽ)(はた)きながら、逃げていく狐耳(リカルル)

「リカルルさま、下がって! (あぶ)ないから!」

 そう言って果敢(かかん)に、女神像(めがみぞう)近寄(ちかよ)る――レベル不祥事(ニゲル)悪口(わるくち))。


 そんな(ニゲル)執事服(せいふく)から、がしゃん!

「あっ、スマホが!」

 五百乃大角(いおのはら)時代(じだい)には(すた)れているらしい、便利(べんり)(いた)ぺら。

 それは、五百乃大角(いおのはら)によって複製(ふくせい)され――

 五百乃大角(いおのはら)やリカルルにも、色違(いろちが)いの(やつ)(わた)されている。


 その(あお)板ぺら(スマホ)を、(あわ)てて(ひろ)おうとした、青年(せいねん)の手。

 ソレをペチリと、(はた)き落としたのは――


 (ちい)さな手、(まる)(かお)

 (おな)程度(ていど)(なが)さの(からだ)は、寸胴(ずんどう)で――

 その全長(ぜんちょう)精々(せいぜい)が、10センチちょっと。

 全体(ぜんたい)としては、根菜(こんさい)丸茸(まるきのこ)にしか見えない体型(かたち)


 青板(スマホ)(うえ)に立つのは、まるで女神御神体(いおのはら)(ごと)き……いや、(あたま)(うえ)(けもの)(みみ)が生えてるし、尻尾(しっぽ)もある。

 目鼻口(めはなくち)がないから、どちらかと言えば(かたち)は――

 強化服自律型(おにぎり)に似ていた。


「こちら、女神像(めがみぞう)カスタマーサービスアシスタントです。お手伝(てつだ)出来(でき)ることはありませんか()

 (あお)(ひか)(ちい)さな、おにぎり(・・・・)が――そう(のたま)った。

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