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滅せよ! ジリ貧クエスト~悪鬼羅刹と恐れられた僧兵のおれが、ハラペコ女神の料理番(金髪幼女)に!?~  作者: スサノワ
5:大森林観測村VSガムラン町

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725/744

725:吠えろ魔銃オルタネーター、タターザ岩石スレイヤー

 ふぉん♪

『>標的の画像、遊撃班へ送信しました』

 巨大猪(エリアボス)背中(せなか)画像(がぞう)(ちい)さくなり、画面(がめん)(ふち)から(そと)へ出て行った。


 〝大森林(だいしんりん)観測村かんそくむら④ファローモのお宿(やど)|((かり))〟には、女神像(めがみぞう)設置済(せっちず)みだ。

 画像(がぞう)映像(えいぞう)耳栓(ヘッドセット)(かい)して、遊撃隊(ゆうげきたい)二人(ふたり)に見せることが出来(でき)る。


「タター、オルコトリア! 其処(ソコ)を、(ねら)えるかぁ!?――ニャァ♪」

 折角出来(せっかくでき)更地(さらち)だ、(てき)此処(ここ)(むか)え撃ちたい。

 岩山(てき)までの距離(きょり)は――『5,332メートル』。

 画面(がめん)(おく)積層(せきそう)モニタ(じょう)(ひろ)がる地図(ちず)に、おれたちが居る更地(さらち)の真ん(なか)と――

 ゆっくりと近寄(ちかよ)ってくる超巨体(ずうたい)(むす)ぶ、一本線(いっぽんせん)表示され(ひかれ)ていて――

 その数字(すうじ)は、見る間に減っていく。


 ズズゥウン、ドズズゥウン!

「〝殲滅(せんメつ)ノビッグモクブート〟の到着(とうチゃく)まデ、推定(すいてイ)240(びょウ)()

 岩山(いわやま)(あたま)が、見え(かく)れしなくなった。



 ゴッッバァァァァァァァッ!

 あまりの標的(てき)巨大(おおき)さに言葉(ことば)を無くした、(みな)の目の(まえ)弾丸(タイフーン)横切(よこぎ)る。

 ゴッッバァァァァァァァッ!

 そして更地(さらち)一周(いっしゅう)。すぐまた(おな)じように、通り過ぎていく。


 『<´皿┈┈═━〕』Σ三二二===一一一一……

 弾丸(そいつ)(えが)かれた(かお)が見えた。


 (まえ)に見た〝ユグドラゴン〟の正面(しょうめん)からの(かお)を、(おも)い出すな。

 たしか……『()`曲´(んなかん)()』、だったか。

 (おな)じ、(わる)(つら)をしてやがるぜ。

 半径(はんけい)400メートルの、でかい更地(さらち)縁取(ふちど)ること――

 (やく)(びょう)に1(かい)


「ザッ――どうだい?」

「ザザアッ――えーっと、出来(でき)まーすー……たぶん!」

 ヴォヴォパパァァッ――――――――!!!

 弾丸(たま)から棚引(たなび)風雲(かざくも)(かたち)が、変わっていく。

 ヴォヴォパパァァッ――――――――!!!


 ふぉん♪

『>デバイスID#10286が〝管理者権限〟で〝射撃諸元算定(データコンピュータ)プログラム〟を実行中』

 と言うと?

 ふぉん♪

『>狙撃手であるタターへ提示するため、三箇所の大岩を砕く軌道計算をしていると思われ』

 ギュギュパパパパッツ、チチチチ、チィ――――

 轟雷(おれ)無数(むすう)外部(がいぶ)カメラと複合(ふくごう)アンテナを、全方位(ぜんほうい)へ向けたが――

 風神(ふうじん)姿(すがた)は、検出(けんしゅつ)されなかった。


 代わりに――『<´皿┈┈═━〕(ゴッバァァァァァッ!)』、『<´皿┈┈═━〕(ゴッバァァァァァッ!)』、『<´皿┈┈═━〕(ゴッバァァァァァッ!)』!

 (わる)(かお)と――『◄◄◄(ピピピッ♪)』、『◄◄◄(ピピピッ♪)』、『◄◄◄(ピピピッ♪)』♪

 動体検知(モーショントラッカー)が、増えた。


 ガチャガチャ――ゴォズズズムン!!!

 トタタタッ――スタァン!

 ヒラヒラァ――パタタンッ♪

 増えた(・・・)弾丸(タイフーン)(おどろ)いた連中(れんちゅう)が、轟雷(おれ)(うし)ろに(かく)れた。


馬鹿野郎(ばかやろう)鉄鎧(おれ)(たて)にするんじゃねぇやぃ!――ニャァ♪」

 現在速度(げんざいそくど)――『時速(じそく)1275(キロメ-トル)』。

 緑色(みどりいろ)動体検知(◄◄◄◄◄◄◄◄◄)

 一列(いちれつ)(なら)ぶ――茄子(なす)か、木の芽か、(けもの)(つめ)みたいな(かたち)


 それが周囲(しゅうい)太木(ふとき)(やぶ)を、(ふたた)び――――パッコォォオォォォォッォォォォォンッ!

 怪音(かいおん)とともに切り(ひら)かれる、(もり)

 弾丸(タイフーン)旋回半径(ターニングラディウス)は、(やく)400メートル。


 バキバキバキッ、メキメキメキッ、バゴンッ、ビシッ!

 軌道(きどう)にある大木(たいぼく)(しげ)みは(すべ)て、薙ぎ(たお)され吹き飛んでいく。

 複雑(ふくざる)に弧を(えが)き、やがて彼の(てき)到達(とうたつ)する更地(さらち)

 変異種(バリアント)姿(すがた)が、正面(しょうめん)に見えたとき――――ゴッバァヴォヴォヴヴヴォヴォ!!!!

 土砂(どしゃ)を跳ね上げる、戦術級(タクティカル)高極超(ハイパーソニック)音速弾(クルーズビークル)タイフーン。


 ゴォォォォォォォォォォォッ――――パッコォォオォォォォッォォォォォンッ!

 鉄丸(てつだま)(きら)めきが(そら)へと、一直線(いっちょくせん)(のぼ)っていく!


 ドズズズズズズズズズズズゥゥゥゥゥン!?

 鼻先(はなさき)(かす)められた巨大な猪(エリアボス)が、上昇(じょうしょう)する弾丸(タイフーン)を追いかけようと――

 (うえ)を向こうとして、たぶん自重(おもさ)のせいで出来(でき)ず――

 目の(まえ)に立つ、おれを見つめた。


「ブモォォォォォォォッォォォォォォッ――――――――――――――――――――!!!!!!!!!!」

 うるぅっせぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ――猪野郎(ししやろう)めぇっ!


タイフーン(そいつ)を撃ったのわぁ、おれじゃねぇーだろぉーがぁー!!――ニャァ♪」

 鉄鎧(からだ)を突き抜ける、咆哮(ほうこう)

 ヴュザザザザッ――――ガッkギュGHHハピF☆YU&$SUf!!!!!!!!!!

 積層(せきそう)モニタの0番(おく)から11番(てまえ)まで、全部(ぜんぶ)消えちまった(ブラックアウト)


 (のこ)った虎型(シシガニャン)最前面12番(いつもの)だけだと、轟雷(よろい)を着るには心元(こころもと)ねぇぞぉぉっ!


   §


「(おい、この軌道(きどう)(なん)だぜ?)」

 小地図(MAP)(うつ)し出されているのは、航空写真(こうくうしゃしん)(おな)じ――

 (うえ)から(とら)えた標的(モクブート)


 スゥゥ、ウゥゥ、キュルキュリュ、キュルルルルッキュルッ!

 その巨大(きょだい)縁取り(いわやま)(うえ)何度(なんど)縫うように(・・・・・)軌跡(ライン)(えが)かれていく。


「(五百乃大角(いおのはら)算出(さんしゅつ)した、魔弾(まだん)タイフーンの弾道予測(だんどうよそく)(おも)われま())」

 はぁ?

 随分(ずいぶん)面倒(めんどう)道筋(みちすじ)を、(とお)りやがるな。


◇¹()――!』

 お? ロックオンカーソルが出た。

 タターが魔銃(オルタネーター)で、(ねら)ったんだな。

 一発目(・・・)標的(ひょうてき)(みっ)つある巨石(きょせき)頭側(あたまがわ)一番小(いちばんちい)さな巨石(きょせき)


◇²()――!?』

 二発目(・・・)が、巨大(きょだい)(いわ)(とお)り過ぎ――

 何も無ぇ所(・・・・・)に、張り付いた。

 どうなってる?

 矢張(やは)りこの距離(きょり)(かい)して(ねら)うのは、無理(むり)があったんじゃね?


◇³()――!?!?』

 そして、三発目(・・・)(いた)っては――

 どういう(わけ)だか、おれの胸元(むなもと)(ねら)って来た!


 巨木(きょぼく)木龍戦(きりゅうせん)において止めを刺した(・・・・・・)タターが放った弾丸(ユグドラゴン)

 あの(とき)五百乃大角(いおのはら)が、何かの策(・・・・)(こう)じてくれて(こと)なきを得た。


「シガミーッ!?」

 ロックオンカーソルに気づいたルガレイニアが、(なな)めになった魔法杖(まごうつえ)片手片足(かたてかたあし)を掛け――

 轟雷(おれ)の目の(まえ)に、飛んで来た!


「ルガレイニア、(みんな)も! おれから、(はな)れろやぁ!!――ニャァ♪」

 ふぉん♪

『ゴウライ>タター、何でおれを狙いやがる、危ねえだろうが!』

 おれの(うし)ろに(かく)れてた(やつ)らを――

 怪我(けが)をさせねぇように、そっと振り(はら)う。


 目の(まえ)に『◇³()――♪』

 三発目(さんぱつめ)のロックオンカーソルが、浮いていた。

 どうやら(ねら)われてるのは轟雷(おれ)じゃなくて、この何も無い空中(・・・・・・)らしい。


 ふぉん♪

『イオノ>みんな下がってわよ!』 

 てめぇ、イオノ腹(・・・・)ぁ――何処(どこ)、行ってやがったぁ!?

 ぽこんと画面(がめん)(あらわ)れる、(ちい)さな梅干し大(エイリアス)


 変異種(ばりあんと)足下(あしもと)から、(すげ)(いきお)いで駆け抜けてきたのは――

 風神(ふうじん)とソレに(また)がる、第四師団長(だいよんしだんちょう)ミラカルカ。

 風神(ふうじん)(かぶと)(ひと)つ目が(ひか)ってるから、五百乃大角(いおのはら)一緒(いっしょ)だ。


一先(ひとま)ず逃げるぞ、(みんな)おれの手に乗れやぁ!――ニャァ♪」

 轟雷(おれ)工房長(ノヴァド)女将(おかみ)さんに商会長(しょうかいちょう)(かか)え――――シュッゴゴゴゴォォォォオ、ヴァァァァァッ――――!!

 姿勢制御用の大筒(サブスラスター)巡航用の大筒(メインスラスター)を、爆発(ばくはつ)させる!


 太杖(ふとつえ)に乗るルガレイニアと――――ヴヴヴヴヴッヴヴヴッ♪

 張り扇(ハリセン)に乗った扇杖の炎鬼(クロウリンデ)には――――ヒラヒラヒラララァァッ♪

 自分(じぶん)(つえ)で飛んでもらう。


 ヒュヴォッガァァァァァアッァァァァッンッ!!!

 背後(はいご)で、とんでもねぇ大爆発(だいばくはつ)――ヴュパッ、パパパッ♪

 復帰(ふっき)していく積層(せきそう)モニタの(なか)爆発霧散(ばくはつむさん)する〝殲滅(せんめつ)のビッグモクブート〟。


「ブモォォォォォォォッォォォォォォッ――――――――――――――――――――!!!!!!!!!!」

 おいおいこりゃ、タターが(はな)った一発の弾丸(タイフーン)だけで、(たお)しちまうんじゃぁねぇのかぁ?

 それなら世話(せわ)がなくて、(じつ)に良いがぁ。


 ヒュヴォッガァァァァァアッァァァァッンッ!!!

「ブモォォォォォォォッォォォォォォッ――――――――――――――――――――!!!!!!!!!!」

 (みっ)つに増えた(みたいに見える)弾丸(タイフーン)は、エリアボス・モクブートの背中(せなか)堆積(たいせき)した土砂(どしゃ)と、強固(きょうこ)岩石(がんせき)粉砕(ふんさい)していく。


 ふぉん♪

『イオノ>>増えたみたいに見えるのは、忍者が使う分身の術。つまり視覚のリフレッシュレートの敗北わねん♪』

 透波(すっぱ)連中(れんちゅう)五百乃大角(いおのはら)は、忍者(にんじゃ)と呼ぶ。


 ふぉん♪

『ヒント>リフレッシュレート/動画における静止画像更新を示す頻度数値。一秒あたりの周期Hzヘルツという数値で表される。ちなみに人間の網膜は、125Hzくらい』

 ふぉん♪

『>>轟雷のメインカメラは約960Hz。強化服虎型の汎用造影グリッドの結像速度は約240Hzです』

 やかましぃ。おれが125Hz(ヘルツ)なら、皆同(みなおな)じだろぉがぁ!


 ヒュヴォッガァァァァァアッァァァァッンッ!!!

 それは、半径(はんけい)400メートルの遠大(えんだい)複雑(ふくざつ)な、軌道(きどう)だった。


「ブモォォォォォォォッォォォォォォッ――――――――――――――――――――!!!!!!!!!!」

 ドッゴッゴゴゴゴガガガァァァァァァァァァァァ――――ズズズズズズズズズムンッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 ひっくり(かえ)る、岩山(エリアボス)

 空中(ちゅう)に浮いてなかったら、おれたちも(あお)りを喰らって上下倒(じょうげさかしま)になってる(ところ)だ。


「グゲッゲゲゲゲッ――――!?」

 跳ね飛ばされ、揺れる太木(ふとき)脚爪(あしつめ)でしがみ付く、恐竜モドキ(フージーン)

「のぉい――――!?」

 風神(ふうじん)の背から(ほう)り出され――――ヴォォォォゥゥンッ♪

 自分(じぶん)の〝人参(にんじん)の切れ(はし)のような〟魔法杖(まほうつえ)に飛び乗る、第四師団長(ミラカルカ)



(みんな)無事(ぶじ)かぁぁぁぁっ!?――ニャァ♪」

「(全員(ぜんいん)のバイタルに異常有(いじょうあり)りませんが、ドローン15基ならびに高高度用馬車(こうこうどようばしゃ)をロス())」

 全員(ぜんいん)脈拍(みゃくはく)呼吸(こきゅう)(うめ)(ごえ)鉄鎧おれの、外部映像(まなこ)外部音声(みみ)にも(とど)いてる。


「うぇぇーい!」

大丈夫(だいじょうぶ)さね!」

「わ、わたしもぉー」

無事(ぶじ)のれ」

(わたくし)異常有(いじょうあ)りません」

(みぎ)(おな)じく」

「くきゅるるるるるぁぁっ♪」

(した)(おな)じく()

 ふぅぃ。


 結論(けつろん)から言やぁ、魔弾(まだん)タイフーンの弾道予測(だんどうよそく)実際(じっさい)軌道(きどう)には、寸分(すんぶん)(ちが)いもなかった。

 岩山(いわやま)がもんどり打って、ひっくり(かえ)(ところ)まで弾道(だんどう)予測(よそく)してたって(わけ)だ。

 しかも弾頭自身(タイフーン)が起こした衝撃(しょうげき)による軌道変更(きどうへんこう)、それをも織り込み済み。


 正直(しょうじき)魔弾(まだん)五百乃大角(いおのはら)の組み合わせは、やべぇ。

 出来(でき)ることなら、敵対(てきたい)したくねぇ。

 (めし)のことで揉めるにしても精々(せいぜい)が、小競り合い程度(けんかていど)(おさ)めたいもんだぜ。

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