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滅せよ! ジリ貧クエスト~悪鬼羅刹と恐れられた僧兵のおれが、ハラペコ女神の料理番(金髪幼女)に!?~  作者: スサノワ
5:大森林観測村VSガムラン町

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716/744

716:ファローモからの依頼、大森林保全組合発足

「では、ファローモが(おそ)れる、〝2つあると(こわ)(もの)〟の討伐依頼(とうばついらい)ということで間違(まちが)いは無いでしょうか?」

 ざっと書き(つづ)った受付用紙(うけつけようし)を、くるりと(まわ)して差し出す一本角(いっぽんつの)受付嬢(オルコトリア)


(@り)根源(こんげん)たる(わたし)(こわ)(もの)など、有りはしませんね?」

 差し出された用紙(ようし)を、くるりと(まわ)して突っ(かえ)一本枝(いっぽんえだ)珍妙な女(ファローモ)

 だから(なん)だぜ、その人ごと(・・・)はよぉ。


「ふむふむ、なるほどーぉ?」

 ぺらぺらと、(かみ)(おお)きさが区々(まちまち)不格好(ぶかっこう)(ほん)(めく)る、コッヘル商会長(しょうかいちょう)

 口調(くちょう)と言い、虎の巻(・・・)(めく)様子(ようす)と言い――

 何処(どこ)学者方(がくしゃかた)にも(つう)じる(さま)が、五百乃大角(いおのはら)に似てきたような。


「ふぅぃ――森の主(おまえ)さまが〝(こわ)いから(たお)して〟と、言い出したんだろうが?」

 そうだろうが。

 ふぉん♪

『シガミー>なぁ、おにぎりよ?』

 (なに)面白(おもしろ)いのか通路部屋(つうろべや)(かべ)を、ペタペタポキュポキュと(はた)いて(まわ)る――

 黄緑色(おにぎり)(にら)みつけ、一行表示(ティッカー)で問いただした。


「みゃにゃ。ぎゃにゃぎゃやー()

 (くび)だけこっちに向けて、返事(へんじ)をする黄緑色(きみどりいろ)

 ふむ、間違(まちが)いは無いようだが――

 ふぉん♪

『おにぎり>そうだもの。そう言ってたんだもの♪』

 うん、風神(ふうじん)味方(みかた)にするために取ったスキルのお(かげ)か――

 おにぎりの言ってることが、一行表示(いちぎょうひょうじ)より(さき)にわかった。


(@わ)くは有りませんし、そもそもこの(もり)命運(めいうん)は、樹界虫(きかいちゅう)(まか)せるべきですね?」

 樹界虫(きかいちゅう)ってのは〝龍脈(りゅうみゃく)(からだ)宿(やど)した〟――つまり、おれ(・・)のことだ。

 あれ? おれ責められてる?

 それにまた(なに)(はなし)が、ひん曲がって(・・・・・・)きたぞ?


 ひん曲がる……「あっ!」

 そういや、まえに瞼の裏(・・・)(はなし)をしたときに――

 巨木(きょぼく)伐採(ばっさい)依頼さ(たのま)れてたことを、今更(いまさら)ながら(おも)い出した。


 ヴッ――ゴトン♪

 おれは受付嬢(オルコ)たちの(あいだ)に、椅子(いす)を置いて割り込んだ。

「すっかり(わす)れてたが、まえに見せてくれた大森林(だいしんりん)地図(ちず)を、もう一回出(いっかいだ)せるかっ?」

 あのとき見せられた巨木(きょぼく)(かず)は――4、5(ほん)は有ったはず。

 そして本数(ほんすう)()(こと)ながら、〝(なが)れる(かわ)()き止めてた〟気がするぜ!?


出来(@き)ますが、この姿(・・・)樹界虫(きかいちゅう)(ねむ)らせるのは、大変(たいへん)ですね?」

 パキメギョ――森の主(おんな)着流(きなが)しの(たもと)が、ボコボコと(うごめ)く!

 まてまて、それで(・・・)どうするつもりだ。


「やっぱり、瞼の裏(・・・)じゃねぇと見られんのか!?」

 目が開かなくなって、珍妙な男女(ファローモ)(あたま)(なか)姿(すがた)(あらわ)した――あの状態(・・・・)じゃねぇと見られんらしいぜ。

 着流(きなが)しの(たもと)から――――ぱき、ひゅる♪

 生え伸びる若木わかぎは、迅雷(ジンライ)機械腕並(かいなな)みに、間合いが長い(・・・・・・)


「まてまてっ!! 迅雷(ジンライ)っ、(なん)とかならんか?」

 ヴッ――ジャリィィンッ♪

 取り出した錫杖(しゃくじょう)鉄輪(さき)に、しゅるしゅると巻き付く蔓枝(つるえだ)


「さっきロットリンデが言ったけど、ファローモのご神託(・・・)なら〝方陣記述魔法(ピクトペンマジック)〟で――書き写せる(・・・・・)けど?」

 見れば村長(そんちょう)が、あぐらを掻いて(ゆか)(すわ)り――

 手のひらに指先(ゆびさき)で、(なに)かを(えが)いていく。

 そういや村長口調じいさましゃべりが、すっかり鳴りを(ひそ)めちまってるぜ。

 どうでもよい(はなし)だが、この定まらん感じ(・・・・・・)が、やはり何処(どこ)か――

 ニゲルに(つう)じるところがある。


「じゃ、(おお)きく(ひろ)げて見せるよ?」

 立ち上がる村長(ジューク)

 その足下(あしもと)から(ひかり)紋様(もんよう)が湧き出して、おれが(まえ)に見た――

 大森林(だいしんりん)地図(ちず)が、(ゆか)映し出された(・・・・・・)


「「「「「「「なんか出た!?」」」」」」」

 古代魔術(こだいまじゅつ)と呼ばれる、光の紋様(ピクトグラム)とかいうやつ。

 見慣(みな)れないソレ(。。)に、ガムラン(ぜい)(おどろ)く!

「にゃぎゃやにゃー()

 (かべ)(さぐ)るのに飽きたらしい、おにぎりが寄ってきた。

 ちなみに黄緑色(こいつ)は、女将(おかみ)さんに稽古(けいこ)を付けてもらって――

 ある程度(ていど)だが、光の紋様(こだいまじゅつ)使(つか)える。


面白(おもしろ)(もの)を見ていますニャー?」

「これは大森林(だいしんりん)地図(ちず)……でしょうか?」

 古代魔術(まんだら)()かれるように、魔導騎士団付(まどうきしだんつ)顧問技師(こもんぎし)ミャッドと、その秘書(ひしょ)マルチヴィルがやって来た。

 古代魔術(こだいまじゅつ)は、ほんの数十年前(すうじゅうねんまえ)までは普通(ふつう)使(つか)われていたと聞いている。

 なのでこの世界最高峰(せかいさいこうほう)学者方(がくしゃかた)でもある、(かれ)らには其処(そこ)まで(めず)しい(もの)ではない。


「ココが現在地点(げんざいちてん)ですらららぁぁん♪」

 王位継承権(おういけいしょうけん)ランキング第一位(だいいちい)のラプトル王女殿下(おうじょでんか)も、魔導工学技師(まどうこうがくぎし)として――

 (はる)(たか)みに居る。つまり彼女(かのじょ)にとっても、そう(めず)しい(もの)ではないはずだが――


 ヴォヴォヴォヴォヴォゥン♪

『水水水水水水水水水水水水水水水水水水水水水水水水水

 岩岩岩木木木木木木木木木木木木木木木岩岩岩水岩岩岩

 岩木木木木木木木木木木③木木木木木木木水水岩岩岩岩

 岩木木木木木木木木木木木木木木木木水水木木岩岩草草

 岩木木木木木木木木木木木水水木水水木木木木岩岩草草

 岩木?木木木木木木木◎滝木木水木木木木?木岩草草山

 岩木木木木木木木木木木木木木木水木木木木木岩草山山

 岩木木木木木木木木木木木木木木木水木木木木岩山山山

 岩岩木木木木木木木木②木木木岩岩水木木木岩岩草山山

 岩岩岩木木木木木木木木木木岩岩岩岩木木岩岩岩草草山

 岩岩岩岩木木木木木木①木木木岩木木岩岩岩魔物境界線

 岩岩岩岩岩岩岩岩岩岩道岩岩岩岩岩岩岩岩岩岩岩山山山』


「なるほど、こいつぁ――おれが見たのと、(おな)地図(ちず)だぜ」

 古代魔術(こだいまじゅつ)光の筋(・・・)(えが)かれては居たが――

 間違(まちが)いなく此奴(こいつ)は、おれが瞼の裏(のうり)で見た地図(ちず)――

 巨木の生える場所(・・・・・・・・)(しめ)した地図(ちず)と、(おな)(もの)だった。


「ふふん♪ ジュークは、やるときはやりますのよ♪」

 大申女さま(ロットリンデ)が、また(ひじ)でカフカ村村長(むらそんちょう)小突(こづ)いている。

(いた)っ、(いた)いよロットリンデ!」

 やめてやれや……(くち)から血を垂らしながら村長(ジューク)が、回復薬(ポーション)を取り出した。


 がたん――そんな(おと)に振り向けば――

(わたくし)が書いても(よろ)しいのですけど折角(せっかく)、シガミーが居るのだから、お(ねが)いしようかしらね?」

 悪漢ご令嬢(リカルル)と目が合った。

 机の上(テーブル)に乗せられたのは、随分(ずいぶん)立派(りっぱ)な長さの(いた)きれ。


 (かたわ)らから、そっと眼鏡(めがね)のメイドが差し出してきたのは――

 筆代(ふでが)わりに使(つか)える、(くろ)(ふで)


   §


『大森林保全組合本部詰め所』

 さらり。

 書いた(そば)から、喜々(きき)として(うば)われたソレは――

 『ファローモのお宿(やど)|((かり))』と書かれた大看板(だいかんばん)がある、表玄関(おもてげんかん)とは(べつ)の――

 (ちい)さな勝手口(かってぐち)へ、勝手(かって)に立てかけられた。

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