表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
滅せよ! ジリ貧クエスト~悪鬼羅刹と恐れられた僧兵のおれが、ハラペコ女神の料理番(金髪幼女)に!?~  作者: スサノワ
5:大森林観測村VSガムラン町

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

704/744

704:恐竜モドキ風神班、湯につかろう

「じゃぁ、今日(きょう)はここらで御一泊(ごいっぱく)とぉ、しぃまぁしょぉかねぇん()

 風神(ふうじん)兜頭(あたま)(うえ)に駆け上がる、御神体(いおのはら)


「えっ、良いの? わざわざ(いそ)いでロコロ(むら)に、(もど)途中(とちゅう)なのに?」

 そう(たず)ねるものの、生意気(なまいき)そうな、その(かお)(うれ)しさを(かく)せていない。


「まったくよう! (いき)()(ひま)すりゃ、ありゃしねぇ――(なに)(つく)りゃぁ、良いんだぜ?」

 ヴォヴォゥゥン♪

 (うつ)し撮った(あた)りの地形(ちけい)が、画面(モニタ)表示(ひょうじ)される。


「そウですね。でハガムラン町温泉街(ちょうおんせんがい)同様(どうヨう)設備一式(せつビいっしき)ヲ、作成(さクせい)しまシょ()

 ヴュパパパパパパパァァッ――――!

 湯気(ゆげ)が立ちのぼる水辺(みずべ)一角(いっかく)に、半透明(はんとうめい)家屋(かおく)を浮かび上がらせた。


   §


「これだけ立派(りっぱ)なら、ガムラン(ちょう)大森林(だいしんりん)王都(おうと)の――姫さんたちを(・・・・・・)呼んでも、良いくらいじゃね?」

 迅雷(ジンライ)(しめ)した建物(たてもの)を、ほぼそのまま、こぢんまりと、(なら)べただけだが。

 随分(ずいぶん)本格的(ほんかくてき)旅籠屋(はたごや)が、出来(でき)ちまった。


「それ、良きわよ! どうせもう森域結界(しんいきけっかい)わぁ、あたくしさまの女神像(めがみぞう)破られてる(・・・・・)(わけ)だしねぇん()

 そう言って、美の女神御神体(めがみごしんたい)が――ヴォォォゥゥン♪

 母屋(おもや)地下(ちか)へ降りていく。


 浮かぶ(たま)(うつ)し出す、実物大(じつぶつだい)美の女神(いおのはら)に付いていくと――

 とんてんかんてんとんてんかんてん――ジャーン♪

 女神御神体(いおのはら)は、ギルド支部地下(しぶちか)にあるような女神像(めがみぞう)を――

 見る間に、建ててしまった。


 ふぉふぉん♪

『>>同一エリア内で女神像#781が検出されました

  同期を開始しますか? Y/N』


 そして飛び出てきた板ぺら(ダイアログ)

 こいつぁ、アレだぜアレ。

 龍脈(りゅうみゃく)(つう)じて、やり取り(・・・・)をする女神像(めがみぞう)ネットワークに――

 (あたら)しい781個目(こめ)通す(・・)儀式(ぎしき)だったな。


「じゃぁ、どうする? もし(ひめ)さんたちが、「来る」って言っても――明日(あす)(はなし)だろぉぅ?」

 なら今晩仕込(こんばんしこ)みをして、蛸之助(たこのすけ)(もら)った(あし)と、大蟹料理(おおがにりょうり)で――

 そこそこ盛大(せいだい)に、持てなしてやるかぁ?


何言(なにい)ってんの? もう、〝森域結界は破られてる(・・・・・・・・・・)〟って言ったでしょぉぅ――えぇーいぃいぃ()

 女神(めがみ)実物大映像(じつぶつだいえいぞう)手刀(しゅとう)で、女神像(めがみぞう)(ひたい)(たた)くと――

 女神像(めがみぞう)両目(りょうめ)が、チカチカと(ひか)り――


 ふぉん♪

『>>女神像#781との同期が完了しました』

女神像#(めがミぞうナンバー)781、起動(きドう)しマし()


 通路代(つうろが)わりの小部屋(こべや)、その床全体(ゆかぜんたい)(なん)でか――

 シュゴォォォォォォォ――――――――ン♪


 目映(まばゆ)くそして、とても複雑(ふくざつ)(かたち)(ひかり)を、(はな)(はじ)めた。


   §


「あら結構(けっこう)素敵(すてき)じゃなくって♪」

 階段(かいだん)(のぼ)姿(すがた)(あらわ)したのは、ガムラン代表(だいひょう)受付嬢(うけつけじょう)


本当(ほんとう)ねぇー、リカルルちゃぁん♪」

 (つぎ)(あらわ)れたのは、その母狐(ははぎつね)

 その様子(ようす)完全(かんぜん)に、いつも(どお)りで一安心(ひとあんしん)だが――


奥方(おくがた)さま、お足元(あしもと)にお気をつけ(くだ)さ――ぎゃぁっ!? 変異種(へんいしゅ)!?」

 三歩後(さんぽうし)ろに(ひか)えたメイドの、(すず)やかな(こえ)が――怒声(どせい)に変わった。


 建物(たてもの)裏手(うらて)(おお)きな(つく)りの東屋(あずまや)を、見たのだろう(・・・・・・)

 風神(ふうじん)寝床代(ねどこが)わりに(つく)った其処(そこ)には、当然(とうぜん)風神(ふうじん)が――

 恐竜(きょうりゅう)モドキ・フージーンが(くつろ)いでる、だろうからな。


 立てた(そば)から転移陣(めがみぞう)作動(さどう)し――


素敵(すてき)ですららららぁぁん♪ なんという凶悪(きょうあく)かつ、機能美(きのうび)ららぁぁん♪」

 黄緑色(きみどりいろ)(うま)(また)がる、第一王女(だいいちおうじょ)殿下(でんか)や――


「「がっはっははははははははっ――(うま)(さけ)は、どこだぁ!」」

 巨大(きょだい)鉄塊(てっかい)(かつ)いだ、小柄(こがら)鍛冶師(かじし)なんかを――

 (おそ)らくは、王都(おうと)大女神像(だいめがみぞう)から数分(すうふん)で、跳躍(ちょうやく)させた。


 ロコロ(むら)に居た連中(れんちゅう)は、ロォグ謹製(きんせい)転移扉経由(てんいとびらけいゆ)ってことになる。

 だから王都(おうと)宿泊施設(しゅくはくしせつ)大講堂(だいこうどう)までは、(かね)が掛からんが――

 ここの女神像(めがみぞう)転移陣(てんいじん)使(つか)ったって(こと)は、大女神像の使用料金(・・・・・・・・・)――

 つまり一人頭(ひとりあたま)10パケタもの大金(たいきん)が、掛かったはずで――


「シガミー来たよー」「「「「シガミーちゃん」」」」

「来たよを?」「(われ)こそわぁ――」

 地下(した)から上がってくる(ひと)(なが)れは、いつまでも途切れない(・・・・・)


「これはこれは、(なん)という(はか)りがいのある――面白(おもしろ)土地(とち)かぁぁあ!」

「あなた、お(しず)かになさい!」

 スッパシィィィン!!


 がやがやがやがやや。

「「「(ささや)き――!」」」


 やい、いい加減(かげん)にしろやぁ!

 大女神像(だいめがみぞう)使用料金(しようりょうきん)は、王家筋(おうけすじ)から出てるんだろうが――

 相当(そうとう)人数(にんずう)で、やって来やがって。


「くそう。お猫さま(ロォグ)護衛(ごえい)に、おにぎりをモフモフ(むら)に置いてきたのは、失敗(しっぱい)だったぜ」

 (ひめ)さんや奥方向(おくがたむ)けの旅籠屋(はたごや)を、もう(ひと)つと――

 男衆向(おとこしゅうむ)けの湯殿周(ゆどのまわ)りを、(つく)らねぇとならんだろうがぁ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ