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滅せよ! ジリ貧クエスト~悪鬼羅刹と恐れられた僧兵のおれが、ハラペコ女神の料理番(金髪幼女)に!?~  作者: スサノワ
5:大森林観測村VSガムラン町

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683/744

683:未発見エリアαからの脱出、女神像台座を設置しよう

 口太郎(くちたろう)(あら)風神(ふうじん)執心(しゅうしん)の、〝真っ直ぐな鉄棒(ぼう)〟。

 それは女神像(めがみぞう)台座(だいざ)使(つか)うために、どうしたって必要(ひつよう)になる。


 五百乃大角(いおのはら)(つく)った(かぶと)天辺(てっぺん)に、(てん)を突くように突き出した――

 迅雷(ジンライ)鋼製(こうせい)真っ直ぐな棒(アンテナ)


 風神(あいつ)(あたま)(うえ)に突き立てりゃ、そうそう(こわ)されはしないだろぅが。


「けど、お(まえ)さま一人(ひとり)だけ、風神(ふうじん)(かぶと)に張り付いたままで――大丈夫(だいじょうぶ)か?」

平気平気(へいきへいき)ぃ。女神像(めがみぞう)台座(だいざ)必要(ひつよう)なぁときだけぇ、ブロジェクションBOT(ボット)行き来(・・・)すれば良いだけだし、おすし()

 大丈(だいじょうぶ)夫というなら、問題(もんだい)ねぇかな。


女神像(めがミぞう)ネットワーク関連(かンれん)ハ、イオノファラーニ一任(いチにん)しまシょ()

「おう、じゃぁ、(まか)せたからなぁ」

 となると(のこ)問題(もんだい)わぁ、おれの(ほう)だぜ。


 やはり風神(ふうじん)の背に乗るにゃぁ、おれの(からだ)(ちい)さすぎる。

 となれば絵で板(エディタ)で、鞍の大きさを(・・・・・・)――

 轟雷(てつよろい)合うように(・・・・・)調整(ちょうせい)してやる。


 (おお)き過ぎて(くら)実物(じつぶつ)は、(かく)()(なか)で出せねぇが。

 (かぶと)(くら)と、軍馬用(ぐんばようの)(よろい)みたいな甲冑(かっちゅう)

 絵で板(エディタ)(なか)風神(とかげどり)は、随分(ずいぶん)(いさ)ましい姿(すがた)になった。


 (かぶと)収納(しゅうのう)し――すぽん♪


 出来(できた)装備(そうび)(かぶと)(くら)簡易甲冑(かんいかっちゅう)

 その(みっつ)つを収納魔法(ファイリングなんたら)(えら)び――〝一式防具(ひとそろえ)になれ〟と(ねん)じてみた。

 ――――ぽこん♪

 スキルによる画面(がめん)が出た。


『一式装備へのランクアップをしますか?

    はい/いいえ』

 (なん)か出たから、『はい』を(ゆび)でおす。


 ――――ぽこん♪

『SPを1消費しますが、続行しますか?

    はい/いいえ』

 風神(あいつ)には(いた)(おも)いもさせちまったし、これくらいしてやっても良いだろ?


 ふぉん♪

『>>私は賛成です』

 ふぉん♪

『イオノ>>迅雷に同じく、OKわよぉ~ん?』

 (なん)だ、歯切(はぎ)れが(わり)ぃな。


「(ううん、装備()のことじゃなくってさぁ……なぁんかぁ(わす)れてる、気がぁしなぁいぃ~())」

 浮かない(かお)御神体(ごしんたい)

 だがこの装備(そうび)(かん)することじゃねぇなら、関係(かんけい)あるまい。


 取りあえず、スキルのボタンを押してやる――ポンッ♪

 ピッカァァァッ!

 目映(まばゆ)(かがや)き。

 テッテレーッ♪

 騒々(そうぞう)しい(おと)――――ぽこん♪

『シリーズ防具が完成しました』


「いよぉし、出来(でき)たぜ!」

 さーて、どうなったかなー(しめしめうっひっひ)


 ――――ぽこん♪

『風神シリーズ【一眼の装甲】/

 攻撃力810。防御力2430。空力特性に因らないダウンフォースを得る。

 恐竜モドキであるフージーンの一個体、風神専用にあつらえた一品。

 追加効果/月次平均速度超過時に、ソニックブーム発生。

 追加機能/望遠並びに暗視機能付き。

 条件機能/兜内副操縦席に美の女神御神体が搭乗時に限り、

      女神像ネットワークへの接続が可能』


「よぉし、よぉぅしぃ!」

 〝風神(ふうじん)〟のための一式装備(いっしきそうび)が、仕上(しあ)がった!

 絵で板(エディタ)(なか)で、一式装備(いっしきそうび)を身につけた、(きょう)……(りゅう)モド……キの〝風神(ふうじん)〟が――

 ひょろ(なが)(おけ)巻かれたような(・・・・・・・)格好(かっこう)になった。


「あっ、お寿司(すし)! あと(かに)お料理(・・・)のぉ、お約束(やくそく)わぁ、ドコに行っちゃったわのっ!?()

 厨房(ちゅうぼう)で言った、寿司(すし)揚げ物(・・・)か。

 また余計(よけい)なことを、(きゅう)(おも)い出したな。


 ふぉん♪

『ヒント>>軍艦巻き/海苔で巻いた酢飯の上に、小さく形を崩しやすい和え物などを寿司種としてのせた物。名前の由来は軍艦に似ていることから』

 添えられた絵には、やはり風呂(ふろ)大樽(おおだる)のような(かたち)


「まさか神仙菜(あまのり)か!? 随分(ずいぶん)豪勢(ごうせい)だが――た、(たし)かに似ているぜ。ぶふふっ♪」

 この軍艦巻(ぐんかんま)きという、(くろ)寿司(すし)の絵は――

 (すく)なくとも、リオには見せられんな。

 一式装備(ふうじんシリース)(まと)った〝風神(ふうじん)〟の姿(すがた)と、一緒(いっしょ)に見せたら――

 間違(まちが)いなく、死人が出る(・・・・・)


「(迅雷(ジンライ)、この黒いの(・・・)用意(ようい)できるか?)」

「(はい。ネネルド(むら)(みずうみ)で採れた(もの)から試作(しさく)した、数枚(すうまい)なら所持(しょじ)していま())」

 よぉし。それならぁ――!


(かえ)りの道中(どうちゅう)(つく)ってやるから、もう(すこ)し待っとけやぁ!」

 (いま)出来(でき)装備(こいつ)風神(ふうじん)に、どうやって(・・・・・)着せてやるか。

 其方(そっち)(ほう)が、先決(せんけつ)だぜ。


   §


 ふぉん♪

『フージーン/

 恐竜モドキ。二足歩行。

 地表を駆ける魔物の中では、最速。』


 ちょっとずつだが、上級鑑定(しめうし)すると文字(・・)が出るようになった。

 それでも、(なに)を食べるとか、どういう性質(たち)だとかは、まだ書かれちゃいない。

 五百乃大角(いおのはら)秘伝書(とらのまき)にも出てこねぇなら――


(しし)魔物(まもの)(にく)があったろ、まずはあの(へん)を食わせてみるぞ」

 ゴドン――(かまど)を出し。

 ひのたまっ――ぼおっぉおぉぅ♪

 (かぜ)(つえ)ぇが、(なん)とか火が付いた。


 (かる)(あぶ)った猪肉(ししにく)を、大皿(おおざら)に乗せてみた。

「ギュゲッ?」「きゅるる()

 (すげ)(よだれ)だな――(とく)美の女神御神体(いおのはらごしんたい)(ほう)

 なんだその、(はら)(むし)

 お(まえ)さまの(ぶん)も、(すこ)し焼いてやるから――

 待っとけ。


「くきゅぅるるる――――♪」

 (さら)(うえ)(にく)とおれを、交互(こうご)に見つめる風神(フージーン)

(なん)だ、風神(ふうじん)は食って良いぞ?」

 そう言ってやったら、一抱(ひとかか)えはある(あぶ)(にく)を――

 ガチンッ――ガツガツ、ゴクリ♪

 (さら)ごと食う(いきお)いで、(たい)らげた。


「(今だぜ、迅雷(ジンライ))」

 長首(くび)が伸びた(すき)に、迅雷(ジンライ)背後(はいご)(まわ)り――(かぶと)(あたま)にのせた。

 チキキッ、ピッ♪

 あとは(ひら)いていた(かたち)が、勝手(かって)に閉じて――(うま)いことやってくれるはず。


「――っと、(あぶ)ねぇ!」

 ずどどどどどっがぁん――――粉砕(ふんさい)される、(かまど)

 (あたま)(かぶと)をのせられた、風神(ふうじん)が――一目散(いちもくさん)に駆けだした!


「――っと、(あぶ)なかったぁ――もっぐもっぎゅ()」 

 浮かぶ(たま)に乗り、其処(そこ)から生やした機械腕(かいな)で、自分(じぶん)(ぶん)(さら)(かか)える五百乃大角(いおのはら)

 焼き上がってた(ぶん)を、(かろ)うじて取り出したらしい。


 どどどどどぉぉぉん、すどどどどぉぉぉおぉん――――♪

 風神(ふうじん)はそのまま、とち(くる)ったように(あた)りを(はし)(まわ)(はじ)めた。


 ブゥゥゥゥゥゥゥウゥゥゥウウゥゥゥッ――――バゴォン!

 (よこ)から飛んできた、馬鹿(ばか)でかい蜻蛉(とんぼ)蹴散(けち)らしたりしながら――

 風神(ふうじん)は、次第(しだい)(はな)れていく。


 蜻蛉(とんぼ)(くび)(くだ)けた羽根(はね)が舞う――。

「おーい、(もど)ってこいやぁ!」

 どどどどどぉぉぉん、すどどどどぉぉぉおぉん――――♪

 聞こえてねぇのか?


 ふぉん♪

『>>兜の各種機能に驚いているのだと思われます。言語を介さないGUIベースのチュートリアルが済めば、じきに落ち着きます』

 ふぉん♪

『ヒント>チュートリアル/解説書や教材。コンピュータプログラムの操作などを、実際に操作させることで理解させる、初心者用ガイダンス。』


「――くきゅるるるうあっ♪」

 (ほど)なくすると(かぶと)にも慣れたのか、大人(おとな)しく(もど)ってきた。

 よぅし。じゃあ、お(つぎ)は、轟雷(おれ)を乗せて走ってみようぜ?


   §


「くっきゃぉるるるるるぁぁ――――!!!」

 どどっどったっ、どどっどったっ!


「どぉだぁぜ? 振り落とされたりはせんのかぁ()――ニャァ()

 どどっどったっ、どどっどったっ!


「だいじょぉぶー! もうちょっとでぇ洞窟(どうくつ)(なか)でもぉ、女神像(めがみぞう)ネットワークにぃー――(つな)げられるようになるわよぉーん()

 どどっどったっ、どどっどったっ!

 元避雷針(もとひらいしん)利用(りよう)した鉄棒(アンテナ)女神像台座(めがみぞうだいざ)は、五百乃大角(いおのはら)(まか)せてある。


 ふぉん♪

『>>シガミー、馬鎧の調整が終了しました』

 (おけ)のようだった(かたち)が、最低限(さいていげん)(しぼ)り込まれ――

「(うむ。大分格好(だいぶかっこう)が、良くなったぜ!)」

 画面横(がめんよこ)(ちい)さく表示(ひょうじ)された、〝風神(ふうじん)〟の絵に(とも)った――

 装甲板(そうこうばん)風神(ふうじん)前と後ろ(・・・・)、そして胸の辺り(・・・・)(まと)まってる。


 おれたちが、南下(なんか)して最初(さいしょ)に出くわしたのは――

 (つら)なる山々(やまやま)(いただき)

 そこに巨大(きょだい)洞窟(どうくつ)を見つけたのが――かれこれ2時間(じかん)くらい(まえ)


 ヴォヴォ――ピュゥーピピピピ♪

『■■■■□□□風□□■■■■■■■

 ■■■■□□□□□■■■■■■■■

 ■■■■□□□□■■■■■■■■■

 ■■■□□□□■■■■■■■■■■

 ■■■□恐□□■■■■■■■■■■

 ■■■□□□□□□□□■■■■■■

 ■■■■□□□□□□□□□□□■■

 ■■■■■■■■■□□□■□□■■

 ■■■■■■■□□□□□■□□■■

 ■■■■□恐□□□□□■■□□■■

 ■■■□恐□□恐恐□■■■□□■■

 ■■■■□□恐□□■■■□□■■■

 ■■■■■■■■■■□□□■■■■

 ■■■■■■■■■□□□■■■■■

 ■■■■■■■□□□□■■■■■■』


(つぎ)わぁ、曲がった(さき)(おく)(みち)だぞぉ、手前じゃない(・・・・・・)からなぁ()――ニャァ()

 先行(せんこう)する泥音(どろおん)が、洞窟(さき)地図(ようす)(おく)ってくる。


「くっぎゅりゅりゅるるああぁっ――――♪」

 返事(へんじ)立派(りっぱ)なんだが――


「ギャギャァ!?」「グギャァ!?」「キュルルァ!?」「――!?」「――!?」

 (かなら)ず「止めろ」と言った(ほう)に、行きやがる(・・・・・)


 それでも〝風神(ふうじん)〟は轟雷(ごうらい)である、おれの(おも)さを(もの)ともせず――

 一瞬(いっしゅん)(てき)近寄(ちかよ)り、蹴り(たお)し――


「グゲッゲッ!?」

 前後(ぜんご)から(はさ)まれれば、壁を蹴上がり(・・・・・・)、やっぱり一撃(いちげき)蹴り倒す(・・・・)

 いっさい大口(おおぐち)閉じる(つかう)ことなく、此処(ここ)まで全部(ぜんぶ)石竜子鳥(とかげどり)を――

 (ほふ)ってきた!


「ばかね! それってさぁ、そこそこシガミーの言った言葉(ことば)理解してる(・・・・・)ってことわよ()

 うん。そういうことだな。

 つまりは、舐められてる(・・・・・・)って(わけ)だ。

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