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滅せよ! ジリ貧クエスト~悪鬼羅刹と恐れられた僧兵のおれが、ハラペコ女神の料理番(金髪幼女)に!?~  作者: スサノワ
5:大森林観測村VSガムラン町

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669/744

669:謎エリアにて、岩盤返しの術

「シガミー、前方(ぜんポう)かラ中型(ちゅうがた)恐竜(きょウりゅう)大群(たいぐン)()――」

 (なん)だとぉ!?

「シガミー、こっちからも、(すご)(おお)きい(やつ)がぁのっそりのっそり(・・・・・・・・)何匹(なんびき)も寄ってきてるわよぉー!?()

 (なん)だぁとぉっ!?


「こりゃぁ、いかんぜ!――ニャァ♪」

 ふぉん♪

『シガミー>>迅雷、虎型の金剛力を使うぞ!』

 ヴォヴォヴォッ――シュカン!

 迅雷(じんらい)虎型ふ号(おれ)(うし)(あたま)に、飛び込んできた!

 着られる強化服(シシガニャン)虎型(とらがた)には、金剛力(こんごうりき)使(つか)仕組み(・・・)(はい)ってる。

 簡単(かんたん)に言うなら、猪蟹屋制服(ししがにやせいふく)に織り込まれた機械腕(かいな)のもっと強力(きょうりょく)なのが――

 (ひと)(かたち)に添って、(はい)っているのだ。


 着りゃぁ鬼族(オーガ)なみの(ちから)を、(だれ)でも使(つか)えるようになる。

 そして、星神茅野姫(ほしがみかやのひめ)の手によって作り替えられた(・・・・・・・)――

 このシガミーの(からだ)は、金剛力無(こんごうりきな)しでも(おな)(こと)出来(でき)る。


 ならばだ。

 その(うえ)に、虎型(とらがた)金剛力(パワーアシスト)を足してやれば。

 しかも、迅雷(ジンライ)付きの本式(ほんしき)のを(かさ)ねたら――


 おれは、おれを(ねら)(つづ)けている大口(とかげどり)(すき)を突いて――

 ぽっきゅぽきゅぽきゅきゅーん!

 (よこ)を駆け抜けた。


 ふぉん♪

『>パワーアシストを使用しますか?』

 おう、やってくれ!

 ふぉん♪

『【金剛力モード/ON】

 L>>>>>>≫H』

 強化服(シシガニャン)波打(なみう)ち――ググググッ!


 おれは、(ちか)くに生えてた、巨大(きょだい)(いわ)目指(めざ)す。

 ぽっきゅぽきゅきゅきゅぽきゅーん――――♪


「くっきゃぉるるるるるぁぁ――――!!!」

 どどっどったっ、どどっどったっ!

 (うし)ろから――『▲▲▲(ピピピッ♪)

 大口石竜子鳥(おおぐちとかげどり)が追ってくるが、知ったことではない。


 ぽきゅすたり――おれは(いわ)辿(たど)り着き、その(はし)を。

 (カーソルを二つ(・・)寄越(よこ)せぇっ!)

「(はい。対象座標(たいしょうざひょうの)複数設定(ふくすうせってい)には視線(しせん)による、多重(たじゅう)ロックオンが使用可能(しようかのう)())」

 『(ポッ)』『(ポッ)』――(あら)われた、ひし(がた)で。

 その一点(いってん)……いや、当たりを付けた二点(にてん)(にら)みつけ――


心頭滅却(しんとうめっきゃく)無念無想(むねんむそう)明鏡止水(めいきょうしすい)――ニャァ♪」

 ふぉふぉん♪

『>>シガミー、バイタルに滅の波形が顕在化しています。滅モードを使用しますか?』

 要らん、見とけやぁ!

 目減り(・・・)しちまう滅門戸(めつモード)じゃ――心元ねぇ(・・・・)からなぁぁぁっ!


 ふぉふぉぉぉぉん♪

『>多重ロックオン完了。いつでも攻撃できます。

 >滅モード:OFF』


「ちょっとシガミー! (なに)(かが)み込んでんのさっ? あの(おお)きな(くち)恐竜(きょうりゅう)がぁぁぁぁあぁあぁぁあぁぁぁっ!?()

「くっきゃぉるるるるるぁぁ――――!!!」

 うるせぇ!


 半分埋(はんぶんう)まった、そのでかい巨石(・・・・・)を――『(FIRE!)』!

「でぇぇぇぇりぃぃぃゃぁぁぁぁぁっぁっ!!!!」

 (りょう)(てのひら)で、叩いた(・・・)


 ぽぎゅごぉぉぉぉん――――バギッ、どごぉぉぉぉぉぉっぉぉぉぉぉぉぉっ!!!!

 (あん)(じょう)(なら)(もの)の居ない、その体現(・・・・)

 このおれの、(いま)(からだ)

 ただでさえ(おも)った(とお)りに、自在(じざい)(うご)(それ)が――

 星神(かやのひめ)の手により、自前(じまえ)金剛力(こんごうりき)を手にし――

 その(うえ)虎型(とらがた)(ごう)金剛力(パワーアシスト)も――同時に使う(・・・・・)


「ぎゃぁぁぁぁっ、シガミーなにしてんのわよ!」

 ゴォォォォオッ――――!

 持ち上げた巨大な岩(・・・・・・・・・)が、おれたちを押しつぶそうと――

 (うえ)から振ってくる(・・・・・)


「グギャギャギャッ!?」

 大口(とかげどり)(あわ)てて、巨石(きょせき)(かげ)から逃げていく!


「ウカカカカカカカッカッ♪――ニャァ♪」

 ふぉん♪

『シガミー>>こいつは、いくさ場で盾とか槍とか刀とか。ありとあらゆる物を叩き踏みつけ、持ち上げた技だぜ』

 ふぉん♪

『イオノ>>た、畳返しみたいわね! 死ぬ、死んじゃう!』


「(迅雷(ジンライ)、なんとかおしっ())」

「(それで、どうするのですかシガミー。このままでは巨大(きょだい)(いわ)に、押しつぶされますが!?())」

 (あわ)てるな。お前ら(・・・)念話(・・)止めてくれる(・・・・・・)のは、織り込み済みだぜ!

 おれは頭上(ずじょう)(いわ)を、もう一度(いちど)()めつけてやった。


 ゴォォォォォォォォオォォォォォォッ――――――――!

 絵で板(エディタ)を立ち上げ――

()ぁぁぁぁっ!――ニャァ♪」

 ひっくり返した(・・・・・・・)(いわ)(はし)を、ごごごぉんと押し込む。


「ぴゃぁぁぁぁぁぁああぁぁぁあっ()

「シガミー、イオノファラー、さようナら()

 おれは(いわ)が抜けて、空いた窪み(・・・・・)(すわ)り込んだ!


 ドドドドドドドドドドドドドッドッズズズズズズゥゥゥンッ!!


 ぐらぐらぐらぐらぐらぐらぐらぐっらららららっ――――!?!?

 (すげ)地揺(じゆ)れ!

 暗闇(くらやみ)(なか)(おも)わず両手(りょうて)を付いて、耐えていると――チカチカチカッ、パァッ♪

 (あた)りが(あか)るくなった。


 其処(ここ)は、二つ目(・・・)(ほう)の、シガミー(てい)だ。

 女神像(めがみぞう)(かたち)石像(せきぞう)に、テーブルに椅子(いす)

 (となり)部屋(へや)には、寝床(ねどこ)まである。

 そう、この部屋(へや)作り(・・)は、ガムラン(ちょう)の〝(しん)ギルド屋舎(おくしゃ)〟の三階(さんがい)(つく)られた――

 おれの(いえ)と、そっくり同じ(・・・・・・)だ。


   §


「生きてる、あたくしさまっ、生きてる!?()

 歓喜(かんき)(まい)(おど)る、根菜さま(いおのはら)


「おう、もし厨房(ちゅうぼう)ダンジョンの(なか)で、(しばら)生きてねぇと(・・・・・・)いけねぇ場合(・・・・・・・)に――どうするかって(かんが)えて、ずっと練ってたんだぜぇ」

 そうでもなきゃ咄嗟(とっさ)に、コレ(・・)出来(でき)ねぇ。

「これハ、シガミーノ(イえ)間取(まド)りと(おナ)じデすね!?()

 そうだ。


 絵で板(エディタ)用意(ようい)して置いた、この間取(まど)りを――

 地面(じめん)(した)(つく)り、(かく)れる。

 〝ただ(あな)を掘っただけ〟――じゃねぇから、(なん)なら当分(とうぶん)(かく)住める(・・・)


「ふぅぅうぅ。つ、つかれたぜ!」

 おれは部屋(へや)の真ん(なか)にあるテーブルに、突っ伏した。

 虎型(とらがた)は脱いで、(かべ)に引っかけてある。

 まるで(とら)の、剥製(はくせいだ)だ。


「いやぁ、いのちびろいしたわぁー()

 テーブルに、(ころ)がる根菜(いおのはら)

「どウにか、生キ延びマしたね()

 (おな)じく、テーブルに(ころ)がる(ジンライ)


(まった)くだぜ♪」

 耳栓越(みみせんご)しの画面(モニタ)に、表示(うつしだ)される『(とかげどり)(ども)が――

 頭上(てんじょう)を、闊歩(かっぽ)している。


「さてデはこれから、どウしましょう()

 どうするも、こうするもねぇぜ。

「おれぁ、(しち)(かた)使(つか)ったばかりで――まだ無理(むり)が利かん」


 ふぉん♪

『シガミー>>と言う訳で、後のことは頼んだぞ』

 起きたら〝直ぐにやらねぇとならねぇ仕事(しごと)〟を、ちゃんとやるから――

 (いま)は寝かせてくれやぁ――ぐぅ。


   §


「イオノファラー、ゴ相談(そうダん)がありマ()

 ごろりと(ころ)がる、(ぼう)

「なんわの、迅雷(ジンライ)(くん)()

 ごろりと(ころ)がる、御神体(イオノファラー)


 ふぉん♪

『>>〝七転抜刀根術七の型〟は、精根尽き果てるまで力を出し切る大技です。しかも、今さっきの〝岩盤返し〟に至っては、5,664KW/hもの仕事量をマークしました』

 ふわりと、起き上がる(ジンライ)

 ふぉん♪

『イオノ>>坊主、ホント末恐ろしいけどさ。ソレが、どうかしたのん?』

 よっこらせと、起き上がる御神体(イオノファラー)


 がちん♪

 ぶつかり合う(ぼう)と、御神体(ごしんたい)


「シガミーにモ、休日(・・)(あタ)えテは()

 (つくえ)に突っ伏し(よだれ)を垂らす少女(しょうじょ)を、まるで(いつく)しむかのように――

 (ぼう)がヴォヴゥンと、(うな)りを上げた。

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