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滅せよ! ジリ貧クエスト~悪鬼羅刹と恐れられた僧兵のおれが、ハラペコ女神の料理番(金髪幼女)に!?~  作者: スサノワ
5:大森林観測村VSガムラン町

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604/744

604:ファンキー・フカフ村、角の種類とパイロットランプ

「なぁ、鬼族(オーガ)(なか)には、こんな(つの)が生えた(やつ)も居るのか?」

 (よこ)(すわ)る、鬼族の娘(オルコトリア)を見る。


(ふた)(つの)は居るけど、こんな(ふう)二股になった奴(・・・・・・・)は居ない。二股(すたまた)になるのは、魔物(まもの)だけよ」

 ふぅん。じゃぁこの(さが)している(むすめ)は、魔物(まもの)なのか?


魔物(まもの)? ちょっと(こわ)いですね」

 そう、にが笑いを浮かべた少女(タター)(かみ)を、手櫛(てぐし)()いてやる鬼の娘(オルコ)

 遊撃班(オルタター)を組んで以来(いらい)随分(ずいぶん)と打ち解けたなー。


人型(ひとがた)魔物(まもの)? それってもはや……魔王(まおう)なのでは?」

 リオレイニアが(いぶか)しむ。


「(魔神(まじん)再来(さいらい)が、(なんか)か言ってるぜ)」

 魔王(まおう)(つら)なるような、(つよ)人型(ひとがた)魔物(まもの)

 その(さい)たるものが魔王(まおう)だが、すでに討伐(とうばつ)されている。


 だから結局(けっきょく)(ところ)生活魔法(せいかつまほう)高等魔術(こうとうまじゅつ)使(つか)いこなす――

 彼女(リオ)(あらわ)言葉(ことば)として、〝魔神(まじん)〟と言う言葉(ことば)は……定着(ていちゃく)しつつある。


 (リオレイニアは美の女神(めがみ)イオノファラーの、生まれ変わり(・・・・・・)(うわさ)されています)

 おれの(あたま)(なか)迅雷(ジンライ)が、(なに)か言ってる。

 これは本当(ほんとう)(こえ)が、聞こえているわけでは無い。

 あまりにも絶えず一緒(いっしょ)に居たから、そう言う(こえ)勝手(かって)(あたま)をよぎっただけだ。


「おいリオさんよ……ひそひそ……おれぁ女神像(めがみぞう)がある、レイド(むら)まで(もど)りてぇーんだが?」

「そうだね。迅雷(ジンライ)(はな)さなくなっちゃったし――あっ! 迅雷(ジンライ)に、ご(はん)はあげてみた?」

 生意気(なまいき)子供(こども)レイダが(うし)ろから、抱きついてきた。


神力棒(しんりょくぼう)(つな)いではみたが、変わりねぇ。やっぱり女神像(めがみぞう)(つな)いでやるまでは、(なお)りそうもねぇよ」

「ソレは(こま)りましたね――あの、コッヘル夫人(ふじん)。フカフ(むら)女神像(めがみぞう)は――」

 そうだな。ギルド支部(しぶ)が無くても、女神像(めがみぞう)くらいあるかもしれん。


「「女神像(めがみぞう)? そんな立派(りっぱ)(もの)が、こんな人里離(ひとざとはな)れた最果(さいは)ての田舎村(いなかむら)に有るわけないさね♪」――ないですよぉー♪」

 新旧二人(しんきゅう)のコッヘル母娘(おやこ)が、(くび)(よこ)に振った。

 やっぱり見た目は、それほど変わらんな。

 そして〝コッヘル夫人(ふじん)〟てのは、商家(しょうか)であるコッヘル家に生まれた女性(おんな)のことを――

 そう呼んでいるのか……(すこ)しややこしい。


「そこ、まだ歓迎会(かんげいかい)は、終わっていませんでしてよ?」

 大申(おおざる)(おんな)……いや、ミスロット毒花(どくばな)さんが、(まなじり)をつり上げる。

「そう言われてもよぉ、此方(こっち)にも都合(つごう)ってもんがあらぁな。それに女神像(めがみぞう)がありゃミスロットさまがご執心(しゅうしん)五百乃大角(いおのはら)を、踊らせることだって(・・・・・・・・・)出来(でき)るぞ?」


「ミスロット?」

 名を呼ばれた御簾路頭(ミスロット)が、目を(しばた)いてやがる。


 ふぉん♪

『ヒント>ロット/工場生産された同一製品の、一定数量ごとのまとまりのこと。生産単位』


「あっ、〝案内(ヒント)〟が出やがった?」

 ぽっぎゅぎゅむむむん♪

 暑苦(あつくる)しいと(おも)ったら、おにぎりや特撃型改(とくげきがたかい)(ひし)めいてやがる。

邪魔(じゃま)だぜ、お(おま)らぁ!」


 ふぉん♪

『ヒント>ミス¹/誤り。間違えること。

     ミス²/独身女性のこと。ひいては女性全般を示す敬称』

 やっぱり、また出たぞ?

 解析指南(かいせきしなん)はおれのスキルだから、迅雷(ジンライ)なしでも使(つか)えるが――

 案内(こっち)迅雷(ジンライ)が居ねぇと、(うご)かねぇんじゃぁ?

 勝手(かって)(なお)りやがったか!?


「あっ!? いま、迅雷(ジンライ)さまが、お光りに(・・・・)なられましたわっ!」

 まえに(すわ)大食らいの童(ビステッカ)が、そんなことを言う。

 おれは(うし)(あたま)から簪代(かんざしが)わりの、(ぼう)を引っこ抜いた。


 お? 本当(ほんとう)だ。

 独鈷所(ジンライ)(よこ)(ところ)に、(ちい)さな(あか)りが(とも)ってやがるぜ。

 これが付いてるって(こと)は、迅雷(ぼう)(いき)をしてるって(こど)だ。


迅雷(ジンライ)迅雷(ジンライ)――」

 迅雷(ジンライ)迅雷(ジンライ)

 ふぉん♪

『シガミー>迅雷迅雷!』


 フッ――「あぁ、消えちまった!」


 けど――ヴォゥゥゥウン♪

 ヒュパパパパパパパパパパパッ――――♪

 画面(めのまえ)(あらわ)れたのは――「地図(ちず)か!?」

 ヴュザザッ――「なんか、消えかかってるぞ!?」


「リオレイニア――黒板持(くろいたも)ってるか!?」

 前掛け(エプロン)から黒板(くろいた)を取り出す、美の権化(ごんげ)にして、シガミー御一行様(ごいっこうさま)紅一点(こういってん)

 消える(まえ)黒板(くろいた)に、(うつ)し取らんとっ!


 ニゲルや五百乃大角(いおのはら)がやってた、やり(かた)黒筆(くろふで)使(つか)っていたが――

 手元(てもと)黒筆(くろふで)は無く――ヴュザザッ!


「あぁ、消えちまうぜ!」

 (あわ)てたおれは黒板(くろいた)を、手前(てめぇ)(つら)にぶち当てた!

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