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滅せよ! ジリ貧クエスト~悪鬼羅刹と恐れられた僧兵のおれが、ハラペコ女神の料理番(金髪幼女)に!?~  作者: スサノワ
5:大森林観測村VSガムラン町

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587/744

587:大森林観測所への道、メイドさんの姿勢?

「ウカカカッ――この二鼠足袋(にそたび)てぇのわぁ、(さむ)くなくて良いやな♪」

 前掛け(エプロン)裾の長い服(ワンピースとやら)をたくし上げ、クルクルと(まわ)ってみた。


「あらカワイイイィ――()

 ニゲルの二号店(みせ)給仕(きゅうじ)たちが履いてた足袋(やつ)に、化け(ぎつね)……奥方さま(ルリーロ)巫女装束(みこしょうぞく)(むす)(ひも)が付いたような(かん)じ。

 その(ひも)鼻緒(はなお)(いろ)が、おれが(つく)った鉢巻(はちま)きの(いろ)(おな)じだった。


 ふぉん♪

『響言の鉢巻き【今紫】

 防御力30。魔力量10(固定)。

 魔術の多重詠唱が可能になる』


 鉢巻き(・・・)記録(ブクマ)が、表示(ひょうじ)された。

 魔法(まほう)威力(いりょく)倍増(ばいぞう)させる、この鉢巻(リボン)きと(おな)色合い(むらさき)てのが――

 なんか(いや)だが、この足袋(たび)は、おれが(こさ)えたわけじゃねぇから、心配(しんぱい)ない。


 おれは地面(じめん)に、どかりと胡坐(あぐら)をかく。

 前掛(まえか)けをまくり上げ、下駄(げた)(あし)を伸ばす。

しめしめうっひっひ(じょうきゅうかんてい)♪」


 ぽこん♪

『和風メイドさんのニーソ足袋

 防御力35。丈夫で疲れを感じづらい。』

 よし、普通(ふつう)だな。

 でわぁ、もう一つ。


しめうひ(じょうかん)♪」

 ぽこん♪

『手編みのサンダル

 防御力43。汚れ知らずで長持ちする。』

 こっちも、普通(ふつう)だ。

 手編(てあ)みって言っても、機械腕編(うであ)みだろうがな。


 鼻緒(はなお)には金糸(きんし)(なに)かの模様(もよう)が、刺繍さ(えがか)れていて――

 しゃらあしゃらした夜会(やかい)にも、履いていけそうではある。


 ついでに下駄も(しめしめ)鑑定しとくか(うっひっひ)――がらころん♪


『神木の下駄【神足】

 防御力125。見た目は普通の二枚歯の下駄だが、

 ほぼ不壊。火にも水にも強く、水に沈まない。

 追加効果/空を一度だけ、蹴り上がれる。』


 こっちは駄目(だめ)だ。とても普段使(ふだんづか)いに出来(でき)る、代物(しろもの)じゃねぇーぜ。

 ふぉん♪

『イオノ>カヤノヒメちゃんに見せたら間違いなく、ルリーロちゃんに売りに行くわね♪』

 ふぉん♪

『>はい。レア素材である巨木の性能が、発現したようです。しかも巨木の削り出しなので、魔導伝導率も高いです』


魔導伝導率(まどうでんどうりつ)わぁ、(たか)くても良いだろ。まさか(あし)魔法(まほう)使(つか)(やつ)もいねぇしな、ウカカカッ♪」

 まぁ、それ以外(いがい)(ところ)が、全部(ぜんぶ)やばい。

 おれは給仕服(メイドふく)を、バサバサと(はら)って起き上がった。


 ふぉん♪

『シガミー>この下駄っていうか、神木を使った装備は一端引っ込めろ。リカルルかルリーロに相談するまでは、とても扱えん』

 ふぉん♪

『>了解しました。では回収します』

 すぽん――〝神木(しんぼく)下駄(げた)神足(じんそく)】〟が、『使用並びに売買不可』(フォルダ)格納さ(しまわ)れた。


「ふぅ、その天狗(てんぐ)みたいな(わら)(かた)もぉ、おやめっ! スカートも、ばさばさするんじゃないの()

 ヴォヴォヴォゥゥン――『( >︹<(おやめっ!))』

 バシンバシンバシン――「(いて)(いて)ぇ!」

 (BOT)から伸びてきた細腕(かいな)に、(しり)をはたかれた。


   §


(ちょう)、良い(かん)じだぜ♪」

 スパパパァーン、スパササァーン♪

 草履(ぞうり)(くつ)よか(しず)かで、夜襲(やしゅう)なんかにはもってこいだぜ。


「そーわねぇーん♪ 蟹股(がにまた)なのも(なお)って、まくれ上がらなくなったわよぅ()

 地をつかむ感覚(かんかく)大分(だいぶ)、取り(もど)せたし――さらに加速(かそく)する。

 地を駆けるときの踏足(ふみあし)を、一定(いってい)に繰り出すだけで――

 (ほとん)(あたま)が揺れなくなった。


「しかし、行っても行っても一本道(いっぽんみち)だぜ?」

 ゴォォォォォッ――――!

 時折(ときおり)、植え込みが正面(しょうめん)(あらわ)れる。

 仕方(しかた)なく左右(さゆうに)に曲がらされることがあっても、すぐ真っ直ぐに――

 フカフ(むら)があるはずの方向(むき)へ、突き(すす)まされている。


「もう一回(いっかい)泥音(ドローン)を飛ばしてみろや」

 ずざざざざぁぁぁぁっ――――(くつ)(くら)べると、止まるのに苦労(くろう)した。


「でスが、マた(イろ)とりドりの噴煙(ふんエん)ニ、撃ち落とされる(・・・・・・・)のがおちデは()

 その(とき)は、その(とき)だぜ。

 どうせ、向こうがやるつもりって言うなら――

 さっさと居場所(いばしょ)(おし)えてもらった(ほう)が、よっぽどまし(・・)だろうが。


 ふぉん♪

『シガミー>女将さんたちの方にはカヤノヒメも、おにぎりも居るし心配ないが。おっさんと神官さまのほうが少し心配だろう?』

 ふぉん♪

『イオノ>そうわね』

 ふぉん♪

『>では、最小のドローンを使用します』


 ヴヴッ――――カシッ♪

 (あらわ)れたのは、おれの(てのひら)よりも(ちい)さな――(いた)っぺら。

 それがひょろろぉーと、(たよ)りなく浮かび上がる。


 ひょろろぉ、ひょろろぉ、ひょろろぉぉおぉおぉ――――――――――ぼっごわわわわわぁぁぁぁぁぁぁぁっ、ぼふわぁん!!


「やべぇ、結構近(けっこうちか)くから(けむり)が、上がりやがったぞ!?」

 女将(おかみ)さんの知り合いの、下手(へた)したらリカルルそっくりな(・・・・・・・・・)性根(しょうね)(やつ)が――

 (ちか)くに居やがるぜ!

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