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滅せよ! ジリ貧クエスト~悪鬼羅刹と恐れられた僧兵のおれが、ハラペコ女神の料理番(金髪幼女)に!?~  作者: スサノワ
5:大森林観測村VSガムラン町

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583/744

583:大森林観測所への道、ユークリッド山道

「ちょっくら、おれが(うえ)から見てくらぁ――!」

 ヴッ――錫杖を取り出し(ジャリィィィン)

 スッタァァァン――――!?

 おれは(うえ)へ跳んだ。


 ヒュォォオォォォオォッ――――♪

 とおくを(とり)が飛んでいて、(かぜ)心地(ここち)よい。

 来た山道(やまみち)の振り(かえ)れば、レイド(むら)がちゃんとある。

 そして(みち)には、(だれ)も居ねぇ。


 ぐるぐるぐるるんっと錫杖(しゃくじょう)を振り(まわ)し、向きを変える。

(なん)だとっ!?」

 道先(みちさき)に有るはずの、(けわ)しい大森林(だいしんりん)がなくて――

 ソコには巨大(きょだい)地割(じわ)れと、ソコから沸き立つ――

 溶けた(いわ)

 大河(たいが)のように曲がりくねる、長大(ちょうだい)大渓谷(だいけいこく)が――

 何処(どこ)までも(つづ)いていた。


「おい、この(さき)にはフカフ(むら)が、あるはずじゃなかったのかぁ?」

 飛び上がった(いきお)いが尽き、おれは落ちていく。

「ソの(ハず)でスが、全方位(ぜンほうい)スキャン開始(かイし)しマ()

 グゥン――――迅雷(ジンライ)対空(たいくう)する。


 おれは錫杖(しゃくじょう)を捨て、迅雷(ジンライ)回収(すぽん♪)

 ぱしぱしんと、両手(りょうて)浮かぶ棒(ジンライ)をつかんだ。


 モソモソ(むら)からガムラン(ちょう)近くの火山ダンジョン(かりゅうのねどこ)まで出来(でき)ちまった、大渓谷(だいけいこく)みたいじゃねぇか?

 ヴヴヴヴヴゥゥン――――ゆっくりと落ちていく、おれたち。

 空中(ちゅう)に浮いた迅雷(ジンライ)は、(おもい)(もの)(はこ)ぶことが苦手(にがて)だ。

 機械腕(プロダクトアーム)が地に付いてさえいるなら、工房長(ノヴァド)鉄塊(まほうつえ)だろうが持ち上げられるが。


 (した)に居る二人(ふたり)に、(こえ)を掛けようと、(した)を見た。

「なっ!?」

 どういうことだっ!?

 (あし)(した)地面(じめん)があるぞ――スタンッ♪

 おれは靴底(くつぞこ)で、地面(じめん)を踏んだ。


迅雷(ジンライ)!」

 どういうこった迅雷(ジンライ)


「スキャン終了(しゅウりょう)各種(かクしゅ)データハ現在位置(げんザいいち)異方性(いホうせい)が無いことを(しメ)しテおり、ユークリッド空間内(くうかンない)におケる連続性(れんゾくせい)(たモ)たれているコとを示唆(しサ)シていマ()

 わからん、どーいう?

(きつネ)(たヌき)に化かサれている(わケ)でハ無イ、ト言うこトで()


 じゃぁ――「おおぉぉおぉぉぉぉぉぉおぉぉぉーーーーーーーーーーいぃいぃっ!!」

 大声(おおごえ)(さけ)んで見るも――返事(へんじ)がねぇ。(だれ)も居ねぇじゃねぇーか。

 おっさんも神官女性(うるらいれんちゅう)女将(おかみ)さんも、子供たち(がきども)やリオも居なくなっちまったぜ?

 あと、おにぎり騎馬一式(きばいっしき)五百乃大角(いおのはら)お猫さま(ロォグ)星神(ほしがみ)担任教師(ヤーベルト)――とニゲルまで。


 すっぽ――こぉぉん♪

 てちり。

(なに)してんのよ、あんたわぁ()

 てちてちてちてちてちてちてちてちり!

 まるで(いた)くはねぇが、うぜぇ!

 おれは(あたま)を振り、落ちてきた根菜(こんさい)さまを、ひっつかむ。


「おまえ、どっから湧いた?」

 ふぉん♪

『イオノ>どっからって、すぐソコからよ? ばかわの?』

 うるせえ。

 (ちい)さな手が、レイド村の方向(もときたみち)(ゆび)さした。


 ふぉん♪

『シガミー>おれには誰も居ねぇ道にしかみえんぞ? おっさんや神官ともはぐれたし』

 ふぉん♪

『>私も同様です。現在の外界状況にエラーは発生していません。盗賊の一人が「偽の道」と発言していたことと関係があるのでは?』


「あれっ!? どー言うことぉー? ちょっと女将(おかみ)さんに聞いてく――あれ?」

 すっぽ――こぉーん♪

 また(あたま)(うえ)から落ちてくる、根菜兼御神体さま(いおのはら)


「どーしたぁ?」

 (まる)(かお)を、良ーく(おが)む。

「ホシガミちゃんの(あたま)に、飛び(うう)れないわよ!?()

 (まる)(かお)が『(゜⊿゜(わよ!?))』と、(おど)いてやがる。


 ヴヴヴッと(ふる)える根菜(こんさい)が――

『(>ロ<;(カシャッ♪))』『(ノД`(カシャッ♪))』『(º﹃º《(カシャッ♪)》)』

 浮かぶ(ブロジェクション)(BOT)(みっ)つ取り出した。

 ヴォヴォ、ヴォヴォ、ヴォヴヴォォォッゥン♪

 一本道(いっぽんみち)(まえ)(うし)ろ、それと空高(そらたか)くへ飛ばす。


「――ちょっと迅雷(ジンライ)、どー言うことわのっ!?()

 三つの(たま)どもは、とうとう(かえ)ってこなかった。

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