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滅せよ! ジリ貧クエスト~悪鬼羅刹と恐れられた僧兵のおれが、ハラペコ女神の料理番(金髪幼女)に!?~  作者: スサノワ
4:龍撃の学院

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531/744

531:旧パラベラム冒険者専用訓練ダンジョン、ネコチャンとモソモソ家

「なんて言ってやがるんだぜ?」

概要(がイよう)しかわかりマせんが――龍脈(りゅうみゃく)結晶石(けっシょうせき)二回目(にかイめ)、見ル、コの(ナが)さ――と言ってイると(オも)わレま()


龍脈(りゅうみゃく)結晶石(けっしょうせき)? アダマンタイトのことか?」

 おれも宝箱(たからばこ)に、よじ上る。

 ギルドの長机(カウンター)よりは(ひく)いから、片足(かたあし)(ゆか)に付く。


猫共用語(ねこキょうようご)ニは存在(そンざい)しナい非常(ひジょう)原初的(げンしょてき)単語(たンご)が、倒置法(とうチほう)(ハな)されていマす。古代猫(こだイねこ)共用語(きょうようご)ナのか、そレとも(ベつ)猫種(ねコしゅ)にヨるローカルな言語(げンご)なのかノ判断(はンだん)は付きかネま()


 まったく(つぎ)から(つぎ)へと、(あたら)しい(はなし)が湧いて出てきやがる。

 ふぉん♪

『イオノ>それはそうでしょ。だってこの世界はフルダイブVRMMO、つまりRPGだもん♪』

 梅干し大(アイコン)まで(あたら)しい(はなし)を、言い出すなってんだ!

 あれっ、(ふところ)(さぐ)るも御神体(いおのはらほんたい)が居ねぇ――まさか無くした?


(きみ)ぃ――かーわーいーいーねぇー()

 居た。

 決闘死(ケットーシィ)なんて呼ばれてるわりには、(ふく)を着てやたらとかわいいその姿(すがた)

 猫足()下敷(したじ)きになってやがった。


「でぇーへーへーへーへーへーぇ()

 どうした、その(ねこ)なで(ごえ)

 (まわ)りの大人(おとな)たちまで、目を(いと)のように(ほそ)くしてやがるし。

 ふぉん♪

『>人が〝猫に類する形状〟に魅了される傾向は有りますが、精神作用による物ではありません』

 ふぅん。なら良いが――


「にゃにゃぁーん♪」

 二本足(にほんあし)で(御神体(かみさん)(うえ)に立つ)(ねこ)と――

「にゃみゃぎゃにゃぁーん()

 うちの化け猫(おにぎり)は、普通(ふつう)(はなし)をしてやがるぞ。

 強化服(あいつ)言葉(ことば)決めた(・・・)のは、五百乃大角(いおのはら)だったな。


「(おい、五百乃大角(いおのはら)。おにぎりの言葉(ことば)を、猫語(ねこご)にしたのはなんでだぁ?)」

 画面の中(めのまえ)(ちい)さな御神体(アイコン)を、じっと見つめてやる。

 ふぉん♪

『イオノ>汎用造形エディタの埋め込み言語設定に、〝日本語〟も〝トッカータ大陸共用語〟も無かったんだからしょうがないでーへーへーへー♪』

 無かったのならやむなしか。

 こうして(やく)に立ってるようだしな。


「「ずるいっ! ネコチャーン♪」」

「みゃにゃぎゃぁー()」「ふっぎゃぁぁっ!?」

 アダマンタイト(おたから)(うえ)(すわ)り込み、魔術師姿(まじゅつしすがた)(ねこ)を撫でくりまわす――

 レイダとビビビーとおにぎり。

「ネコチャーン……」

 第四師団長(ミラなんとか)(ゆか)に立てた魔法杖(まほうつえ)に乗り、手をのばす。

 揉みくちゃにされた御神体(ごしんたい)が、ぎゃふんと(ころ)がり落ちたから――すぽん♪

 収納魔法(ジンライ)仕舞(しま)ってやる。


「それで、このお(ねこ)さまわぁ、一体(いったい)どこで(ひろ)ってきたんでぇい?」

 長椅子(ながいす)でくつろいでたモソモソご夫妻(ふさい)に、訊いてみた。


   §


(はなし)はこの子が幼少(ようしょう)(みぎり)にまで、(さかのぼ)りますが――」

 そんな言葉(ことば)(はじ)まった、モソモソ家の苦難(くなん)――

 すなわちフォチャカ(じょう)の、超虚弱(ちょうきょじゃく)体質(たいしつ)

 露店(ろてん)で買った(のろ)いのアイテムによるものとは知らぬ、終わりのない苦悩(くのう)


 ふぉん♪

『真蒼のローブ【吸血の呪い】

 防御力60。魔術師向けの一体型防具。

 追加効果/DEF+着用時間×0.001%

 条件効果/【火炎縛】ローブが吸った血を使い、

      無差別に火炎系魔法を放つ』

 迅雷(ジンライ)画面(がめん)に出してくれたのは、(くだん)(のろ)いのアイテムの鑑定結果(かんていけっか)だ。記録(ブクマ)してあったらしい。

 血の気が(おお)(やつ)でも無けりゃ、こんなのを着てた日にゃ――


「まて。上級鑑定(じょうきゅうかんてい)すりゃ一発(いっぱつ)で、〝(のろ)いのアイテム〟だってわかるんじゃね?」

 買った本人(ほんにん)ならいざ知らず、(むすめ)大事(だいじ)だぜ。


「「「買ったときの五倍(ごばい)もの大金(たいきん)を、出す余裕(よゆう)はありません。もったいない!」――です!」――ひょろぉー!」

 (こえ)(そろ)えるモソモソ家。


「「鑑定(かんてい)するくらいなら、教会(きょうかい)解呪(かいじゅ)魔法(まほう)をかけてもらう」という(ひと)(おお)いですね」

 顧問秘書(マルチヴィル)(こま)(がお)で、説明(せつめい)してくれた。

 やっぱりそうなのか。安物(やすもの)鑑定代(かんていだい)(はら)うことはどうやら、相当憚(そうとうはばか)られるらしいぜ?


「どのみち、この(へん)田舎(いなか)ですし上級鑑定(じょうきゅうかんてい)使(つか)える(もの)が、居りませんでして――ぉほほほ♪」

 (はなし)(なが)くなりそうだったから(つくえ)(なら)べて――ドンドンガドン!

 ヴヴッ――カチャカチャカチャガチャカシャン♪

 お(ちゃ)用意(ようい)をした。


 おっさんの野次(やじ)……合いの手を(まじ)えたフッカ(はは)(はなし)は、そこそこ面白(おもしろ)くて。

 地下扉(ちかとびら)の間は、(なご)やかな空気(くうき)(つつ)まれていく。

 そしてそれは、意外(いがい)言葉(ことば)を聞いたところで――

 ぶち壊し(・・・・)になった。


「ちょっとっ、聞き捨てならないわよぉう!?()

 (いか)心頭(しんとう)丸茸(まるきのこ)

 手にしていた一抱(ひとかか)えはある(ちい)さな焼き菓子(がし)を、パリンと割った。


「落ち着いてくださいませ、イオノファラーさま――プークスクスクス()

 菓子(かし)が盛られた(さら)(うえ)

 かぱりと(おお)きな(ふた)をしてしまう、茅野姫(ほしがみ)


「――――、――!!!」

 御神体(ごしんたい)(こえ)がくぐもった。

 (いか)りはそうそう冷めやらないようで、すっぽこ――こぉん♪

 てちり!


「――ぉわ伝説(でんせつ)のぉお(きのこ)さまおぉー、生煮えで食べてぇ(・・・・・・・・)――お(なか)おぉー(こわ)ぁしたぁーぁあぁあぁあぁあああん!?()

 うるせえ。

 おれは(あたま)(うえ)に落ちてきた、丸茸(まるきのこ)さまを(うやうや)しく――

 がしりとひっつかんで、(ふところ)仕舞(しま)った。


   §


 やはりフッカ父(おっさん)(はなし)本人(ほんにん)から(くわ)しく、聞かないといけなくなり――

 ぱしんぱしん♪

 背後(はいご)魔法杖(ハリセン)(かま)えるフッカ(はは)

 そうして脱線(だっせん)しないよう監視(かんし)してもらいつつ聞いた、(くわ)しい経緯(いきさつ)は――

 (つぎ)のようなことだった。



 まずおっさんが、「(みょう)(つか)れる」と(なや)(むすめ)のため。

 いつもの露店(ろてん)(きのこ)を、大奮発(だいふんぱつ)して買ったらしい。

 それが(いま)から二年前(にねんまえ)


 ふぉふぉふぉん♪

『モルト・トリュフリュ【木陰の宝石】

 ちいさな茸。鍋に入れるととてもおいしく、

 あまりのおいしさに天啓を授かるとか授からないとか。

 追加効果>適切な調理をすれば、食後一時的にMPが減らなくなり、

      INT、AGR、LUKのいずれかが恒久的に上昇する。

      ただし調理には熟達の料理人による、最高の仕事が必須。

      失敗した料理を食した場合、HP最大値が大幅に減少する。』

 (れい)魔王城(まおうじょう)で採れた(きのこ)は、(ふた)つあった。

 天啓(てんけい)ってあるから(たし)かに、こっちだな。


 ふぉん♪

『>はい。〝幸運値の上昇〟が見込めるなら、フォチャカの体力への効果が見込めます。ただし失敗時の〝HP最大値が減少〟という効果は、かなり危険です』

 大幅(おおはば)にってのは、いただけねぇやな。


木陰の宝石(モルト・トリュフリュ)なんて(めず)しい(きのこ)を買ってくるものだから、(あわて)てて調理法(レシピ)(さが)しに書庫(しょこ)へ――」

 その(きのこ)五百乃大角(いおのはら)自慢(じまん)してたうちの、片方(かたほう)間違(まちが)いなく(おな)じ名だった。

 そんな(めずら)しい食材(しょくざい)が、大奮発程度(だいふんぱつていど)で買えたのは――

 (きのこ)大生産地(だいせいさんち)であるトリュフ(ばし)間近(まぢか)の、この(まち)(りゃく))ならではのことらしい。


「――行っている(すき)に、下ゆで中の茸(・・・・・・)を丸かじり(・・・・・)されてしまったと?」

 なんとも言いがたい(かお)顧問秘書(こもんひしょ)が、(ねん)を押した。

「もんぉーっ、ヴァッカじゃないのぉ――!!()

 だから、言ってやるなってんだぜ。

 おれは丸茸さま(いおのはら)を、両手(りょうて)でしかと(にぎ)りしめる。


「うっひょろぉー、だってさぁー! あんな茸一個(きのこいっこ)ぽっちじゃさぁー、せいぜい(うま)みのエキスを取るだけっしょーぅ? だったらっ、ただ捨てちゃうくらいならっ、食・べ・て・あ・げ・る・の・がぁー(ひと)(みち)ってものでっしょぉぉぉぅ?」

 熱弁(ねつべん)を振るうフッカ(ちち)、モソモソ家家長(けかちょう)


 スッパァァァァァァァァァンッ――――――――♪

 振り下ろされる魔法杖(まほうつえ)、張り(せん)


「ぅあなたっ! (きのこ)(まち)住人(じゅうにん)ならっ、アレひとつで王侯貴族(おうこうきぞく)晩餐会(ばんさんかい)二度(にど)(ひら)かれると、(うわさ)されてることくらいは知ってるでしょっ!」

 白煙(はくえん)(はな)魔法杖(ハリセン)と、おっさんの(しり)

「えぇえぇー? し、知らないんだよぉぉんだぁっ、びぃんよよよぉん♪」

 なぜそこで折れた(ひげ)を伸ばして、面白(おもしろ)(つら)をして見せる必要(ひつよう)がある!?

 スッパスッパパパパパパパパパッァァァァァァァァァンッ――――――――ぼぼわわっ♪ 

 魔法杖(まほうつえ)追加攻撃(ついかこうげき)炸裂(さくれつ)したのか――おっさんの(しり)がちょっと燃えた。

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