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滅せよ! ジリ貧クエスト~悪鬼羅刹と恐れられた僧兵のおれが、ハラペコ女神の料理番(金髪幼女)に!?~  作者: スサノワ
3:ダンジョンクローラーになろう

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328/744

328:惑星ヒース神(シガミー)、仮想化シシガニャン起動

一体何(いったいなに)をしたのっ――――!?()

 (かみ)としての神格(じつりょく)を目の当たりにして、ひるむ丸茸(めがみ)


「くすくす、二号(にごう)さんの内装(ないそう)をそっくり、稼働中の十号に(・・・・・・・)換装(かんそう)しただけです()

「その(こころ)わぁ――――!?()


「シシガニャンの内装(ないそう)があれば、シガミーちゃんの様子(ようす)がわかりますでしょう? くすくす()

 説明(せつめい)する少女(カヤノヒメ)


十号(じゅうごう)ってぇ吹き飛んだはずじゃ!? どういうことっ!?()

 おののく御神体(ごしんたい)

(おどろ)くべきことデすが、仮想実行(かのうじっコう)環境(かんきょう)にテ――特撃型(とくげキがた)十号(じゅうゴう)再起動(リブート)しマし()

 一号(おにぎり)に投げ捨てられたINTタレット(アーティファクト)が、ヴォヴヴォンと(もど)ってくる。


 ふぉふぉふぉぉん♪

『<仮想シシガニャン接続>』

 猫の置物(ジュークボックス)画面(かお)(なが)れる文字(もじ)は、とても(おお)きく読みやすい。


「では、おにぎりさん。お(ねが)いいたしますわ()

 フライングディスクのように――――ジャラララッン♪

 ヒュルリと投げられた、女神像付属品(タンバリン)

 うしろも見ずに――すぱんっと受けとる、強化服一号(おにぎり)


 ジャララララッ、タタタタァン――チャリィン♪

 ぽっきゅきゅきゅむ――ぽきゅぽん♪

 複雑(ふくざつ)演奏(えんぞう)に、奇怪(きっかい)舞踏(ぶとう)


「なんだぁぁっ――!?」

(あし)(なが)いっ――(へん)なのっ♪」

「まさか、女将(おかみ)さん直伝(じきでん)古代魔術(こだいまじゅつ)!?」

 (おどろ)くギャラリー。


迅雷(ジンライ)クーン、たしか古代魔術(こだいまじゅつ)ってさぁ。カブキーフェスタでぇ女将(おかみ)さんが(うで)を振るった……大道芸(だいどうげい)よねぇーん()

 目を(さら)のようにする御神体(めがみ)


「はイ。攻略本(こうりゃくボん)に寄レば、文様魔術(もんようマじゅつ)ト呼ばレる旧式(きゅうシき)生活魔法(せいかつマほう)でス――が、魔方陣(まほうジん)出現(しゅつゲん)してイないので……(たン)にコイン投入後(とウにゅうご)、ボタンヲ押しただけと(おも)わレま()

 同業他社(どうぎょうたしゃ)であるカヤノヒメの神格(じつりょく)を、推しはかるのに余念(よねん)のない、女神の眷属インテリジェンスタレット


 ピロピロピロロロッ――猫の置物(ジュークボックス)がきらめき。

 黒板(かお)の真ん(なか)に――ヴォポコォヴン♪

 (あらわ)れたのは――『(^10^)』


(ねこ)(かたち)ぃー? かわいい♪」

「10って書いてありますね?」

「ガハハハハッ――さっぱりわかりゃしねぇ、(だれ)説明(せつめい)してくれや」


 ふぉふぉん♪

『(^10^)>>>』

 (ねこ)マークが(ふる)え、通話中(つうわちゅう)をあらわす波模様(なみもよう)が出る。


「みゃにゃにゃぁーご? みゃにゃぁー♪」

 聞こえてきたのは、(ねこ)共用語(きょうようご)だった。


   §


「(■■み■さぁん)」

 なんか、聞こえた気がしないでもない。


「だぁかぁらぁ、おれぁ、死神(しにがみ)じゃねぇって言ってんだろうがぁ」

 ぽっきゅぽきゅぽきゅぽきゅ――ぽぎゅぽぎゅ♪

 たちどまると――カカカカカァァァァッ!!!


 化けおれの手が、(ひかり)りだした。

 固結(かたむす)びにした(ほう)だ。


 あまりにも(まぶ)しいから――(うで)背中(せなか)(かく)し、目を閉じた!


「おさまったかな?」

 手を(もど)すと――なんでかしらねぇけど。

 (しろ)(うで)が、くっ付いてた。

 (むす)び目もなくなってて、両腕(りょううで)(なが)さが(おな)じになった。


「どういうこったぁ!?」

 その手には、文字(もじ)が書かれていて――

 『アナタの名前はシガミー。』とか『美しい女神さま、イオノファラー。』とか、(わけ)のわからねぇことが書いてある。


「けどこれで、(はし)りやすくなるな♪」

 (うで)を振ってみる。


「(■■み■さぁん)」

 またなんか、聞こえた気がしないでもない。


 カカカカカカカカッカカカカカァァァァッ!!!

 今度(こんど)はまえぶれもなく、全身(せんしん)(ひか)り出した!


 化けおれ(なか)(そと)も、まばゆい(ひかり)で満たされる!

 (からだ)まで(ひか)られちゃぁ――(かく)す手だてがない!


 ぐわぁくるしい!

 くるしいくるしい!

 お(やま)修行(しゅぎょう)だって、ここまで(ひど)いことはされなかった!


 おやまってのはなんだったか――――まぶしいまぶしい!

「びゃぁっくしょい、へくしょぉーい!」


 耐えられなくなり(ひざ)をつく――――あ、あの血の(いけ)のぬかるみに潜れば(・・・)、このまぶしさ(・・・・)から逃げられるんじゃねぇか?


 そう(おも)って(はし)りだしたら――――フッ!!!!!!

 こんどは(ぎゃく)に、(すべ)てが(くろ)く塗りつぶされた。


 ぷぴぽぽーん♪

「ハッ■閉■(へい■)■認(■■にん)、■ッチ■鎖(■■さ)確■(かく■■)――気■保持開■(き■■ほじかい■)し■す」

 耳元(みみもと)から、すっとぼけた(おんな)(こえ)がした!?


 ヴュパパパパッ!

 なんかの絵が(かお)(まえ)にあらわれ――チチチピピッ♪。

 小鳥(ことり)の鳴き(ごえ)がしたと同時(どうじ)――

 ごごごごおぉぉぉぉごごごごごごごぉぉぉぉぉぉぉうぉおぉっ――――!


「こりゃぁ、そとの風音(かざおと)か!?」

 (そと)(おと)が、よく聞こえるようになった。

 というか――

「みゃにゃにゃぁーご? みゃにゃぁー♪」

 なんだこりゃ、(ねこ)(こえ)までしやがるぞ!?


どーなってやがる(みゃにゃやーごにゃ)!?」

 けどそれでも、(うで)(さき)がくっ付いて――

 (そと)(おと)……たとえ風音(かざおと)でも聞こえるようになったのは――

 なんだか(うれ)しかった。


「シガミー■ーん♪ 聞こ■■すかぁー? わたくしでー■、おはつにお目に掛かりま■ー星の神です。コチラでは、カヤノヒメと呼ばれていますーう()

 目のまえに、(ひか)(いた)があらわれ、その(なか)(ちい)さな(ひと)が閉じ込められている!


ありゃ(にゃご)?」

 この(すず)の音のような(こえ)と、つぶらな(ひとみ)(おんな)(わらし)姿(すがた)には――

 見覚えがあった(・・・・・・・)


   §


 テーブルが(ふた)つ、くっつけられた。

 その片側(かたがわ)(なら)んで(すわ)るのは――


 金槌(かなづち)(たずさ)えた、鍛冶工房(かじこうぼう)工房長(こうぼうちょう)


 (あたま)から立派(りっぱな)立木(たちき)を生やした子供(こども)自称星(ししょうほし)(かみ)


 仕立(したて)ての良い給仕服姿(メイドふくすがた)の、女性(じょせい)

 その女性(じょせい)は、(とり)仮面(かめん)を付けており――

 (ほし)(かみ)とは(べつ)子供(こども)を、(ひざ)(うえ)に乗せている。


 そしてもう片側(かたがわ)(すわ)るのは――

 黄緑色(きみどりいろ)(かお)のない、猫の魔物(シシガニャン)

 そのかたわらには、猫形の置物(ジュークボックス)


「シガミー、大丈夫(だいじょうぶ)なのぉ!?」

「ひとまず生きちゃぁ、いるんだろう!?」

 心配(しんぱい)する少女(しょうじょ)男性(だんせい)


「コレを生きてる(・・・・)ってえぇ、言えるのかしらねぇん()

 テーブルの(うえ)仁王立(におうだ)ちの御神体(めがみ)


 猫の魔物(シシガニャン)一号(おにぎり)(おなか)に浮かぶ――『通話中(つうわちゅう)』。

 その文字(もじ)によるなら、おにぎりの顔の中(・・・)を――

 切り取るように(・・・・・・・)(うつ)し出している――

 (まる)(ひかり)の向こう(がわ)には――


通話相手(つうわアいて)でアるシガミーノ(たまシい)が、(うツ)シ出さレているハズで()

 ふたたび猫の魔物(おにぎり)に捕らえられた、女神(めがみ)眷属棒(けんぞくぼう)解説(かいせつ)する。


 通話機(つうわき)と化した猫の魔物(おにぎり)穴の中(かお)には、(なに)見当(みあ)たらない。

 うしろ(あたま)(ささ)える構造(こうぞう)が、見えているだけだ。


「みゃにゃにゃやーご、みゃにゃやーごにゃ?」

 目に見えない通話相手(シガミー)が――(ねこ)の鳴き(こえ)(はっ)した。

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