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滅せよ! ジリ貧クエスト~悪鬼羅刹と恐れられた僧兵のおれが、ハラペコ女神の料理番(金髪幼女)に!?~  作者: スサノワ
3:ダンジョンクローラーになろう

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324/744

324:惑星ヒース神(シガミー)、お行儀が悪い方のシガミーと神々のちゃぶ台

「ふぃー、かれこれ三日四日(みっかよっか)は、(はし)(つづ)けてるんだが――見当(けんとう)も付かねぇなぁー」

 ぽきゅぽきゅぽきゅぽきゅぽきゅぽきゅぽきゅぽきゅむん♪


 (きり)(なか)一直線(いっちょくせん)(はし)る――(ねこ)魔物(まもの)

 ぽごぎゅむっ――――!?

 ときおり、なにかにぶつかっては――

 (すす)方向(ほうこう)がズレてしまい、赤いぬかるみ(・・・・・・)(しず)む。


「っつぁ、ごぼがぼっ――いけねぇやぁ! あがれあがれぇ、(そこ)なしの血の池地獄(いけじごく)だっ!」

 ぽきゅぽきゅどさりっ――♪

 あおむけになるも、あたまが(おお)きくて――

 自然(しぜん)と血の(いけ)を見つめてしまう、(ねこ)魔物(まもの)


「まったく(なに)に、ぶつかってる(・・・・・・)んだろうなぁ――(かげ)(かたち)もねぇ何かに(・・・)いちいちぶつかっちまう」

 ぬかるんだ(あか)(みず)が――すっと(かわ)いていく。

 足下(あしもと)までペタペタと(つづ)(ねこ)足跡(あしあと)も、(ひかり)を散らしてかき消える。


「くそぅ、足跡(あしあと)のひとつでも(のこ)っててくれりゃぁ――(すす)目印(めじるし)出来(でき)るんだがぁなぁぁっ!」

 じっと(みじか)毛皮(けがわ)の手を見つめる、(ねこ)魔物(まもの)

 ぬかるみに(しず)んだ(ところ)は、血色(ちいろ)のように(あか)く染まっている。


「コレ、ひょっとしたら……(くび)から(した)だけが、(あか)く染められてんのかぁ? 最初(さいしょ)(しろ)っぽい(いろ)をしてたからなぁ」

 (からだ)をよじり背中(せなか)を見やると――肩口(かたぐち)から背中(せなか)にかけて、白地(しろじ)(のこ)っている。


「だとしたら、いっそのこと(あたま)から突っ込んで――真っ赤に染め上げちまった(ほう)がいいかもしれんなぁ……けどそのまま浮かんでこれなかったら、終わりだからなぁ」

 (あたま)(かか)える、(ねこ)魔物(まもの)


「それとコレ、なんとか(なお)らねぇもんかなぁ」

 (ひじ)固結び(・・・)にした部分(ぶぶん)を、ブルブルと(ふる)わせ――

 じぃぃっと見つめる、血塗(ちぬ)れの魔物(まもの)


「おい、(なお)れ。おれの(うで)め、(なお)りやがれ!」

 ぼっぎゅぼっぎゅぼぎゅぎゅぎゅっ――――♪

 (うご)(ほう)の手で固結び(・・・)を、べしべしとひっぱたく。


(なお)るわけねぇんだが、なーんでか治りそうな気がする(・・・・・・・・・)んだよなぁ」

 ごろぉーんと(きり)(なか)(たお)れ込み、だらける(ねこ)魔物(まもの)


 その(おお)きな(あたま)(ささ)えていた腕枕(ひじ)が――ぞぶり。

 (たお)れ込んだ方向(むき)が、(わる)かったらしく――また血の(いけ)(そこ)なし地獄(じごく)へ。


 ばっちゃばちゃっ――「ごっぼがっばへ、うひゃへぇーい!」

 こんどは(あたま)からぬかるみへ、突っ込んでしまった(からだ)をおこし――

 またもや(はし)(はじ)める、(ねこ)魔物(まもの)


(あぶ)なかったけどコレで、全身(ぜんしん)赤色に染まった(・・・・・・・)だろ……自分(じぶん)じゃ見られねぇけどなっ♪」

 そう思ったとき(・・・・・)――――ヴッ♪

 魔物(まもの)がちいさく、跳び上がる。


「うひゃわぁっ――くすぐってぇなっ、指先(ゆびさき)(なん)だか(ふる)えやがったぞ!? (はち)でも(はい)っちまっ――」

 ――――――――どっがららぁん!

 魔物(まもの)(おお)きく、跳び上がる。


「こんどは(なん)でぇいっ、やかましい!? (なに)(おち)ちたみてぇだがっ!?」

 (おと)のした(ほう)を、じっと見つめるも――

(きり)が晴れやしねぇから――なにもみえねぇってんだ!」

 (ねこ)魔物(まもの)が、イライラしている。


 そぉーっと、(おと)のした(ほう)(すす)むと――ガチャ!

「んむぅ!? なんか有りやがるぜ?」


 足先(あしさき)をそぉっと伸ばし――ぽ――きゅ――り――ん♪

 ガチャ、ガチャ、ガリガリガリッ!

 (あし)で落ちてる何か(・・)を、たぐり寄せ――ぱしん。

 つかみ上げたソレは――!


「こいつぁー、小太刀(こだち)じゃねぇか! (だれ)んだぁ!?」

 あたりを見わたすも、返事(へんじ)はなく。

 (きり)がどこまでも(つづ)いている。


   §


爆心地(ばくしんち)に居た、あたくしさまのぉープロジェクションBOT(ボット)とおー、決定打(・・・)を放った(・・・・)特撃型(とくげきがた)シシガニャン十号(じゅうごう)がぁー、跡形(あとかた)もなくなったのねぇん()

 ちゃぶ(だい)()大きめの黒板(タブレットPC)に、(うつ)し出されているのは。


閃光(せんこう)(はな)つ、まるい(たま)と――

 ソレに、手刀をたたき込む(・・・・・・・・)――

 (ねこ)魔物(まもの)


「はイ、そのようデす。ソれと召喚(しょうかん)(とう)瓦礫(がれき)と、仙果(せんか)とご神木(しんぼく)の根の一部(いちぶ)消滅(しょうめつ)させまし()

 画像(がぞう)が切りかわり、『(まる)くえぐれた大穴(おおあな)』を(うつ)しだした。


(われ)ながらぁ、(ろく)でもない破壊力(はかいりょく)わねぇー。シガミーとか天狗が(たたか)えないときの、変異種(バリアント)討伐(とうばつ)使(つか)えそうじゃね()

 超女神像(ちょうめがみぞう)のサンダル履きの、カカト付近(ふきん)


 ちゃぶ(だい)(かこ)む、車座(くるまざ)(かお)ぶれは――

 美の女神(イオノファラー)御神体(ごしんたい)(ふく)め、約四名(やくよんめい)


「わたくしは、(たたか)えますわよ? なにせ惑星(わくせい)ヒースの、すべてを(つかさど)星神(ほしがみ)ですので、うふふふ♪」

 たおやかな仕草(しぐさ)(とし)(ころ)は10(さい)ほど。


 自称(じしょう)(ほし)(かみ)――

 猪蟹屋(ししがにや)オーナー店主(てんしゅ)にして、美の女神(イオノファラー)使(つか)いの聖女(せいじょ)シガミー(カヤノヒメ)。

 派手(はで)(いろ)帽子(ぼうし)には、(けもの)(みみ)(かたち)

 その(した)には、〝ねじれた小枝(こえだ)のような(つの)〟が生えている。

 彼女(かのじょ)(べん)によるならば、彼女(かのじょ)は〝星神(ほしがみ)〟であるらしい。


「そういやぁ(まえ)にシガミーが、この金槌(かなづち)(なか)にも(かみ)さまがいるっていっ

てたな。(おれ)ぁなるほどなぁって(おも)ったぜ♪」

 巨大(きょだいな)鉄塊(てっかい)によりかかる、小柄(こがら)男性(だんせい)

 (かれ)もしくはシガミーの(べん)によるなら、鉄塊(てっかい)のような金槌(かなづち)にも(かみ)存在(そんざい)していることになる。


(わたくし)央都(おうと)初等(しょとう)魔導学院(まどうがくいん)(かよ)っていた(ころ)、〝魔神(まじん)再来(さいらい)〟なんて呼ばれたことがありましたわね」

 (しろ)(とり)仮面(かめん)を付けた給仕服姿(きゅうじふくすがた)が、とおい目をしている。

 彼女(かのじょ)(べん)によるなら、彼女(かのじょ)は〝魔神(まじん)再来(さいらい)〟であるらしい。


 日も(かげ)りつつある、超女神像(ちょうめがみぞう)()

 高窓(たかまど)から差し込む日の(ひかり)が、(かべ)大時計(おおどけい)(かげ)を落とす。

 現在時刻(げんざいじこく)は、午後(ごご)4時すぎ――

 ツナギ姿(すがた)王女殿下(おうじょでんか)が、超女神像(ちょうめがみぞう)改修(かいしゅう)(おこな)ってから数時間後(すうじかんご)


 超女神像(ちょうめがみぞう)のサンダルから引かれた、(ほそ)いケーブルが――

 ちゃぶ(だい)そばに置かれた装置(そうち)に、(つな)がっている。

 ソレは、木さじ食堂(しょくどう)設置(せっち)されたのと同型(どうがた)の――ジュークボックスだった。


 ふぉふぉん♪

『龍脈通信プロトコル>私はマナにより構成されたネットワーク上に、顕現した神的存在αです。何なりと質問してください。』

 その化け(ねこ)の、(かお)表示部分(ひょうじぶぶん)

 表示(ひょうじ)された文面(ぶんめん)によるなら、このジュークボーックスは(いま)――

 神格(しんかく)(ゆう)す、高次存在(こうじそんざい)と化していることになる。


「んなぁあん? なんだかぁこのちゃぶ(だい)神さま率が(・・・・・)(たか)いわねぇん?」

 ソレはちゃぶ(だい)(うえ)、ちいさな座布団(ざぶとん)鎮座(ちんざ)ましました――

 猪蟹屋(ししがにや)御神体(ごしんたい)にして美の女神(めがみ)、イオノファラー(しん)戯言(ざれごと)だったが。


 ちゃぶ(だい)はまさに――神々(かみがみ)坩堝(るつぼ)と化していた。

 美の女神(イオノファラー)星神(カヤノヒメ)金槌(かなづち)(かみ)魔神(リオレイニア)神的存在α(ジュークボックス)――「にゃみゃぁご♪」

「あんたわぁ、(ちが)うでしょ――ぺちり!」

 何気(なにげ)ない一言(ひとこと)が――のちのち真実(しんじつ)と化すことは、往々(おうおう)にしてあるものだ。


 黄緑色(きみどりいろ)(ねこ)魔物(まもの)みたいなヤツに、反撃(デコピン)を喰らい――ぽきゅむ!

 美の女神(イオノファラー)御神体(ごしんたい)が、超女神像(ちょうめがみぞう)のふくらはぎに――ズガァァンッと突き刺さった。

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