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滅せよ! ジリ貧クエスト~悪鬼羅刹と恐れられた僧兵のおれが、ハラペコ女神の料理番(金髪幼女)に!?~  作者: スサノワ
3:ダンジョンクローラーになろう

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310/744

310:仙果到達ルートC、惑星ヒース神(シガミー)降臨

 なんか、

 きこえた>ヒント>イオノ/イオノファラー(斧原イオノ17歳、牛霊正路御前大学大学非常勤講師)。美の女神、イオノフ教開祖。ガムラン町食育理事会代表取締役、猪蟹屋御神体――――――――チチチッ♪


 >FATSシステム内線#10286から呼び出されています。

 >FATSシステム内線#10286から呼び出されています。

 >FATSシステム内線#10286から呼び出されています。

 >FATSシステム内線#10286から呼び出されています。

 >FATSシステム内線#10286から呼び出され――――


 なんか、

 めのまえの暗闇(くらやみ)を、すさまじい(いきお)いで(のぼ)っていく(あか)文字(もじ)

 とても読めねえその文字(もじ)をみてると、なんかが引っかかる。

「(こね――いっ――にゃ――にゅ――わ――――ぇい♪)」

 (こえ)だか(うた)だかわからない、幽玄(ゆうげん)調(しら)べまで聞こえて来やがった。


 その(こえ)一言(ひとこと)でも聞くと、間違(まちが)いなく面倒(めんどう)ごとに駆り出されるに決まってる。

 この場は目を閉じて、やり過ごスヤァ――♪


 ヴュザザザッ――――コワァァァンッ――――ゴォルァ、ジギャビー!

 おぎんがぁっぁぁぁぁぁぁぁっ――――――――ビリビリビリビリッ!!!!

 なにこの音声入力(おんせいにゅうりょく)?うるさいですよ>echo please be quiet

>mute mic


 ふう、(しず)かになった。

 よかった。

 いまは日を浴びて、一刻(いっこく)(はや)実を付けたい(・・・・・・)

 ひとり三個(さんこ)までだから、ええと――>netstat ーa


アクティブな接続

 プロトコル   ローカルアドレス    外部アドレス     状態

 FATS    0.0.0.0:『蟹』 #44Ga3:0   LISTENING

 FATS    0.0.0.0:『迅』 #44Ga3:1   LISTENING

 FATS    0.0.0.0:『腹』 #44Ga3:2   LISTENING

 FATS    0.0.0.0:『一』 #44Ga3:3   ESTABLISHED

 FATS    0.0.0.0:『二』 #44Ga3:4    TIME_WAIT

 FATS    0.0.0.0:『三』 #44Ga3:5   ESTABLISHED

 FATS    0.0.0.0:『四』 #44Ga3:6   ESTABLISHED

 FATS    0.0.0.0:『五』 #44Ga3:7   ESTABLISHED

 FATS    0.0.0.0:『六』 #44Ga3:8   ESTABLISHED

 FATS    0.0.0.0:『七』 #44Ga3:9   ESTABLISHED

 FATS    0.0.0.0:『八』 #44Ga3:10   ESTABLISHED

 FATS    0.0.0.0:『九』 #44Ga3:11   ESTABLISHED

 FATS    0.0.0.0:『十』 #44Ga3:12    TIME_WAIT


 UNFATS  [e383aae382abe383abe383ab0d0a0d0a]736356 ※:※

 UNFATS  [e382a8e382afe383ace382a2]438463 ※:※

 UNFATS  [e383aae382aae383ace382a4e3838be382a2]690917 ※:※

 UNFATS  [e38395e38383e382ab]689730 ※:※

 UNFATS  [e383ace382a4e38380]1088643 ※:※

 UNFATS  [e382b2e383bce383ab]6271 ※:※

 UNFATS  [e3838be382b2e383ab]遺跡獣Σ267被害者0201 ※:※

 UNFATS  [e383a9e38397e38388e383ab]611395 ※:※


>えーっと、同一ネットワーク上にふたり、いや三人と――

>近い接続網に七人だから、全部で30個!?

>いそげいそげ、実を付けろ

>不老不死の妙薬、仙果、桃――ってことは、ここは隠れ世……隠れ里か?

>川がなくなってる?

 おれぁ、どーやって(もど)


   §


 ふぉん♪

『>イオノファラー、解析終了しました

 シガミー魂跡とのアクセスが可能になりました』


「ばか、シガミィー! はやくかえってきなさぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああああぁぁっぁあっぁっぁぁぁぁぁぁぁぁっぁぁぁぁぁぁぁああああぁっっぁあぁぁあぁっっぁぁあっぁあぁっぁぁ――――げっほけほけほっ!?()


 うるさいですよ。

 もうすぐ、もうすぐ。

 ちゃんと実が付くからさ。

 そうしたら、おなかいっぱい食べてよ。


 ぐぐぐぐぐっ――――ぽこん♪

 ほらひとつ、実がなった。

 わーいわぁーぃ♪


 ポン♪

 ポポポポポポポポポォン♪

 んぁ? なんか、

>すっげぇ上の方からICMPパケットを投げつけられたぞ?

>あと、ちょっとまってよ

>あと30秒有れば、もう二個でひとりぶんの実が付くからさぁ


 サラサラサラサラアァ――――――――なんか、地面(じめん)(した)からわき上がるわき(みず)みたいなのが>ヒント>龍脈/活力の流れ。


「(本当(ほんとう)にこんな(もの)で――人の代わりに(・・・・・・)なるのですか?)」

「(マ、マナを(めぐ)らせることさえ出来(でき)れば良いのなららぁん、これで十分(じゅうぶん)ですらぁん!)」

「(ぎゃぁぁぁぁっ! シ、シガァミィィィィッ――――!?)」

「(駄目(だめ)です、見てはいけません!)」


 あれっ!?

 たしかにマイクをオフにしたのに――なんか聞こえてきた。


 ぐぬぬ、よっぽどわらわの実が(・・・・・・)ほしいとみえる。

 しかたないねぇ――――木をもう一本生(いっぽんは)やしますかねぇ。


 きえぇーいっ――ぽこん――芽が出たと(おも)うだろ?

 一瞬(いっしゅん)大木(たいぼく)へと成長(せいちょう)するから、見逃(みのが)さないでよぉ――

 めきめきめきょ――――んぐぐぐぐっ、ぽこん♪


 ぃよぉし、やった!

 (もと)の木に二個目(にこめ)がなって、(あたら)しい木にもひとつ実がなった。

 これでひとりぶん――――はぁはぁ、すこし(つか)れたから一息(ひといき)つこうかな>シガミー、(はヤ)ク起きナいと(れイ)(かク)してオいたマンドラゴーラ()――

 ヒント>五百乃大角に食べられてしまいますよ


「なんっだっとぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ――――ふざけりゅんぎゃありませんわよぉぉぉぉぅ、あれわぁ――――――――――女将(おかみ)さんの土産(みやげ)に取っといたんだぜっ――――こんのぉぉぉぉぉっ、駄飯神(だめしがみ:)さまめぇぇぇぇぇぇっ――――!?」


 仄暗(ほのぐら)視界(しかい)

 だれかが居る。

 ちいせぇ(まる)いのが、おれの(かお)に乗ってやがる。

 ぴーぴーうるせぇな。

 こぽこぽこぽぽっん――――(くち)(なに)かを(なが)し込まれた?

「(の ん で、 シ ガ ミ ィー ())」

 丸いのが(・・・・)、なんか言ってやがる。


 ふぉ ふぉ ふぉふぉ っふぉ おふぉふぉ ふぉぉぉ ぉぉん♪♪♪

『緊急時戦術プロトコル作動

 >WetWareID#44Ga3

  対象アドレス:生体デバイス個体シガミー内/不随意記憶領域内/……/……

 >Forced reboot with bootstrap

 >Access to room #44Ga3

 >Initiating bodycontrol

 >シガミー、起きてください。


 >んぁ?

 >どれでしょうか、あなたさまはぁ?

 >あらら? わたくしわぁ三途の川辺で、大木へと成長したはずですがぁ?


 チチチチチチチピッ――♪

 >小鳥が鳴いていますわ、うふふ♪

 ヒュヒュヒュヒュヒュヒュヒュヒュヒュゥ――ン。

 >これは馬かしら?

 どっこぉん、どっごぉぉん――――!!

 (からだ)(なか)まで、うるさ……そうぞうしいですわねぇ――――――――!!!


 ――――ごごごごごぉぉぉぉぉぉぉぉっ!

 ――もぉう。


 ふぉん♪

『>うる』

 ――さい。


 ふぉん♪

『>です』

 ――わぁ。


「すっはぁぁぁぁ――――!?」

 気づけば、あたりが(くら)くなっていますわ。


「「「「「「「「「シガミィィィィィィィィィィィィイ――――――――♪」」」」」」」」」

 大勢(おおぜい)(ひと)(こえ)

「――うるさいですわよぉうっ!」

 わたくしの(かお)に張り付いた何か(・・)を、ひょいとつまみ上げると――なんですの?

「シガミぃぃぃぃー()

 蹴鞠(けまり)のような根菜(こんさい)のような鏡餅(かがみもち)のようにもみえる、なにかが小煩(こうるさい)いですわ。


「ここはどちらでしょうか、見覚(みおぼ)えがないのですが?」

 あたりは……(ひど)い有りさま。

 (おか)をえぐり取ったような、大穴(おおあな)の真ん(なか)――折れた木かしら?

 そんなのが(たお)れていますわぁ。


「あれ? なんか、様子(ようす)がおかしいですよ?」

「シガミー、大丈夫(だいじょうぶ)っ!? どこか痛くなぁい!?」

「シガミィー?」

 わたくしは、背後(はいご)を振りかえる。

 ソコには(だれ)も居らず、荒涼(こうりょう)とした窪地(くぼち)(ひろ)がっているだけですわ。


 (くび)(かし)げていると――

「「「「「「「「「シガミー?」」」」」」」」」

 またもや聞き(おぼ)えのない名で、わたくしを呼ぶのです。

 そのシガミイという(かた)は、よっぽどわたくしに似ているのですね。


「ちがいますよ? こほん、わたくしは惑星(わくせい)ヒースの(かみ)です❤」

 見知(みし)らぬひとたちの、おどろいた(かお)面白(おもしろ)くて――クスクスクスクス♪

 わたくしとしたことが、大声(おおごえ)(わら)ってしまいましたわ。

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