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滅せよ! ジリ貧クエスト~悪鬼羅刹と恐れられた僧兵のおれが、ハラペコ女神の料理番(金髪幼女)に!?~  作者: スサノワ
3:ダンジョンクローラーになろう

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292/744

292:ダンジョンクローラー(シガミー御一行様)、一匹おおくね?

「(やい迅雷(ジンライ)、居るのかっ!?)」

 返事(へんじ)がねぇ。


「(五百乃大角(いおのはら)でも良いぞ?)」

 やっぱり返事(へんじ)がねぇ。


 おれを(たす)けに来たわけじゃ、ねぇのか?

 ひょっとしたら神々(かみがみ)知恵(ちえ)を練って、なんかの(さく)(こう)じてくれたんだと(おも)ったんだが――


 こいつら(たん)(はしら)(かべ)に突き刺さった(ところ)を、とっ捕まっただけじゃね?


「みゃふぅー」

 おれはため(いき)をつき、(くち)をとじた。

 なぜなら――


 文字(もじ)がビッシリと書かれた、特撃型(シシガニャン)九号(きゅうごう)

 その背中(せなか)文字(もじ)が、目に(はい)ったからだ。

 書かれていた言葉(ことば)は――


『謹上 猪蟹殿』

 ()本言葉(もとことば)筆書(ふでが)き。

 九号(コレ)は、おれ(あて)書状(しょじょう)だ。


『この度、シガミー御一行様等手廻りの者ども――』

『一番合戦の儀を論ずるの間――』

『出陣を待たれたく候。』

 はぁ?

 なんか『待て』とか言われたが――


 馬鹿野郎(ばかやろう)め、そんなのは言われるまでもねぇや。

 もう、おれぁ、ここで〝半年暮(はんとしく)らす〟と決めたんでぃ。


 迅雷(ジンライ)五百乃大角(いおのはら)からの連絡(れんらく)だから、いちおう読んどくけど。


『塩から――』『蛸わさ――』『ポテサラ――』

 これはちがう、続き(・・)はドコだ!?


 むっぎゅぽん♪

 やいオマエ、邪魔(じゃま)すんな。

 この黄緑色の(・・・・)シシガニャンが押し返して(・・・・・)くるもんだから――

 (つづ)きが(さが)せねぇ――――ぽこむぎゅむっ♪


 うぐっ――!?

 この遠慮(えんりょ)のねぇ――押しかえし!

 よくみりゃ、その(いろ)――――ぽっきゅりーん♪


てめぇ(みゃぁ)――おにぎり(みゃみゃん)じゃねぇーかっ(みゃにゃやーが)!?」

「にゃぎゃーぁ? ぎゅに♪」

 まったくよう、おまえまで。

 一体(いったい)ドコで、とっ(つか)まった?


 ぼぎゅぎゅっぽふーん♪

 おにぎりが力一杯押(ちからいっぱいお)(かえ)して――()いた隙間(すきま)

 ソコに特撃型(とくげきがた)が――――ぽぎゅっちり♪

 はまり込んで、身動(みうご)きが取れなくなった。


『前略、シガミーさまへ。』

 ん? なんか(べつ)文面(ぶんめん)も見つけたぞ?

『ソコに居る女性は――』

 えーっと?


『央都ラスクトール自治領第一王女ラプトル・ラスクトール姫であらせられるので――』

 第一王女(だいいちおうじょ)

 なーんか、さっきも(おも)ったけど……なんか。


『滅多なことはぜず――』

 どーっかで聞いた気もするんだが……どこだったか。


「――、――――。――――、――♪」

 (くだん)杓子姫(しゃくしひめ)が、なんか言ってるけど――

 まわりがぽぎゅぎゅむと、うるさくて聞きとれねぇ。


 まあ、この九号(しょじょう)からさっするに――

 いまは(うご)くときではなく――

 (うご)きようもないので――

 どうするかな……ぽぎゅぽぎゅ、ぎちぎゅち。


 ゆーらゆーらぁ――――すやぁ♪


   §


 ぼっぎゅぎゅぼっぎゅぎゅぽぽぎゅぼごごぉぉん♪

 なんだなんだ――!?

 いつの間にか寝てたが――――つよく押されて、目が覚めた!


 ギシギシギッシギシ――――ぽごぎゅむっ♪

「っみゃにゃぉぉぉぉん――――♪」

 ぎゅっぎゅむぎゅむ――――!


なんだなんだ(にゃがみゃが)キツイキツイ(みゃごみゃご)痛くはねぇが(みゃんやーにゃ)潰れるだろーがっ(ふぎゃぎゃみゃぁー)!!」

 ユラユラと(うごめ)くだけだった、特撃型(シシガニャン)たち。

 そのなかに一匹(いっぴき)まじった――おにぎり一号(いちごう)


 押されたら押しかえす。

 女将(おかみ)さんの(もと)で、(べつ)(げい)仕込(しこ)まれてなけりゃ――

 おにぎりは――押されたら押しかえす。

 それしかしないはず。


こんにゃろう(みゃにゃ)あばれんじゃねぇや(みゃにゃーんぎゃ)♪」


 ぽぎゅぎし、ぼぎゅぎし、ぼごぼごん♪

 ぼっぎゅっぎゅむ、ぼぼっぎゅぎゅむん、ぼぼぼぼごごごごごぎゅぎゅぎゅぎゅっむっ♪


 つ、つぶれる。

 (いた)くはねぇけど……(かたち)が変わるほど、四方(しほう)から押されてる!


 ぎしぎしぎしぎぎぎぎぎぎししししししっ――――!?

 ばっがぁぁぁん!


 んぁっ――ついになんか、(はじ)け飛んだ!?

 おにぎりは二号(おれ)よか頑丈(がんじょう)だし、特撃型(とくげきがた)(やぶ)いたり切ったり出来(でき)るのはニゲルくらいのはずで。


 ごっばぁぁぁぁん!

 (なに)かが(はじ)け飛んだ方向(ほう)に、(ちから)が抜けていく。

 (こわ)れたのが、シシガニャンたちじゃねぇなら――


 わらわらと散る、シシガニャンたち。

 ガッチャガワランッ――格子(こうし)が踏みつけられる(おと)がする。

 あーあー、書状(きゅうごう)(はなし)じゃ――待て(・・)と言われたんだがなぁ。


「みゃみゃぎゃぁー♪」

 へへ、(ろう)(やぶ)っちまったならもう、やるしかねぇ!


 最後(さいご)(のこ)格子(こうし)を――「おれぁいま(みゃにゃん)力が出ねぇから(ふぎゃーみゃん)おまえがけってくれ(みゃにゃがぁー)♪」

 その場で回転(かいてん)する一号(おにぎり)

 (はな)たれる、するどい蹴り。


 どっごっがぁぁぁぁぁん!!


 そんな(わざ)、ドコで(おぼ)えた?

 そりゃ女将(おかみ)さんのところに、決まってるが。

 どうせなら魔法(まほう)とか、(いも)(した)ごしらえでも仕込(しこ)んでくれよなー。


 舞う噴煙(ふんえん)――どこかから鳴りひびく、早鐘(はやがね)のけたたましい(おと)

 うるっせぇが、景気(けいき)が良くていいやな!


「ぴゃらぁーん!?」

 ふざけた(こえ)

 どさりと(なに)かが、(たお)れた(おと)


 噴煙(ふんえん)が晴れ、(あた)りを見渡(みわた)すと――

 杓子姫(しゃくしひめ)が、ひっくり(かえ)ってやがる。

 (かたわ)らにはバラバラになったゴーレムの、頭胴手足(あたまどうてあし)

 身を(てい)して主人(しゅじん)(まも)るとは、見た目に(はん)して見あげたヤツだ。


 波打(なみう)(かみ)をかきわけ、(かお)を寄せる。

 すーっ、すーっ♪

 (いき)はしてるから、ヴッ――パキ、ぱちゃり♪

 蘇生薬(エリクサー)を掛けてやった。


これで良いだろ(みゃんみゃやーん)――とっととずらかるぞ(にゃにゃんぎゃーみゃ)!」

 格子(こうし)通路(つうろ)()に出れば、ソコは(ひろ)場所(ばしょ)だった。

 踏み(かた)めた灰色(はいいろ)(つち)はザラザラしていて、とても(かた)い。


 とおくの(ほう)に、(おお)きな(まど)が開いている。

 よし、あそこを蹴破(けやぶ)って、(そと)に出るぞ!

 ぽきゅぽきゅぽきゅ――はぁはぁはぁ。

 なんか、どんどん(おも)くなる。

 ひょっとしたら、神力切(しんりょくぎ)れを起こしたのかもしれねぇ。


 (おも)二号(にごう)(からだ)を引きずって、ようやく(まど)(ちか)づく。

 その透明(とうめい)(びーどろ)の向こうには――


 (あか)大地(だいち)が、ドコまでも(つづ)いていた。

 あきらかに、魔王城(まおうじょう)とは(べつ)場所(ばしょ)だぜ。


「にゃみゃがぁー♪」

 ん、おにぎりおまえ、なに(かか)えてんだ?


「ふにゃらーん♪」

 それはまだ目を(まわ)したままの、杓子姫(しゃくしひめ)

 書状九号(しょじょうきゅうごう)によるなら――えっと、『第一王女』さまだ。

「おまえ、持って(・・・)きちまったのか!?」


 ぽきゅぽきゅぽきゅる――ぽきゅきゅりゅ♪

 特撃型(はでなニャン)(おく)れて、(あつ)まってきた。

 一号(おにぎり)のうしろにならぶ、特撃型(とくげきがた)たち。

 うん、アレはやべぇ。

 おれはいま、(ろく)(うご)けねぇし。

 一号(いちごう)を取り押さえられる気が、まるでしねぇ。


 すこし(はな)れとく。


 ぽきゅ――ぽきゅきゅ?

 なんだ、寄ってくるんじゃねぇ。

 (あぶ)ねぇだろうが――ぽきゅぽきゅ。


 ぽきゅきゅきゅきゅきゅきゅきゅる?

 なんで、ついてくんだぜ?


 やべぇ――おれぁ、いま金剛力(パワーアシスト)はおろか――

 普通(ふつう)(はし)ることすら、ままならねぇのに。


 ぽきゅぽきゅ――どぉん♪

 かるく吹っ飛ばされたおれを――がしり!

 第一王女(しゃくしおんな)とは反対側(はんたいがわ)

 二号(おれ)まで小脇(こわき)(かか)えられた。


 そして(いきお)いづいた隊列(たいれつ)は――

 ぽっきゅぽっきゅぽっきゅぽっきゅぽきゅぽきゅぽきゅきゅきゅ――ガッシャァァァン!


 (まど)を突き(やぶ)った。

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