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滅せよ! ジリ貧クエスト~悪鬼羅刹と恐れられた僧兵のおれが、ハラペコ女神の料理番(金髪幼女)に!?~  作者: スサノワ
3:ダンジョンクローラーになろう

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259/744

259:ダンジョンクローラー(シガミー御一行様)、迷宮(攻略済み)へ

 ヴッ――――くるくるるっ、ぱしん♪

 ジギャリリィン♪

 鉄輪(てつわ)(おも)(おと)


「ぬぅ――(らち)があかねぇ!」

 ふぉん♪

『イオノ>この世界にひとつしかないユニークスキルっていうなら、

     シガミーや、あたくしさまがいくらSPをつぎ込んだ所で、

     使えるようにはならないわ。攻略本に書いてあるもの』

 書いてあるのか。それじゃ(ひめ)さんのぶった切りは、本当に使えなくなっちまったらしい。


残念(ざんねん)だがぁ、(ひめ)さんの目を当てに出来(でき)ねぇのはわかったぜ!」

 ぐるぐる――ぶぉ――ん?

 さすがに子供(シガミー)細腕(ほそうで)には、(おめ)ぇか?

 ぱしん、ぐるっ――――ぎゅららららぁっ!

 両手(りょうて)使(つか)わねぇと、振り(まわ)せん。


「そもそもこんな〝落ち葉ひとつ燃やせない〟、一切攻撃(いっさいこうげき)(やく)に立たない高等魔術(こうとうまじゅつ)って(なん)なんですのっ!?」

 その仄暗(ほのぐら)(ほのお)は、直接(・・)(いのち)をやり取りする(たぐ)いの(もの)で――

 ガムランじゃあ、なじみがねぇだろうからなぁ。

 〝(のろ)い〟が(おそ)れられてるところをみると、なんかの使(つか)(みち)はあるんだろうが。


奥方(おくがた)さまに使(つか)いかたくれぇ、(おそ)わらなかったのか?」

「ふぅ、あの牝狐が(・・・・・)、すんなりと(おし)えてくれると――お(おも)い?」

 そりゃ――――――――(おも)わねぇ。

 なんか殿さんの家(コントゥルけ)事情(じじょう)に、(くび)を突っ込む(はなし)になってきたぞ。

 なんか話題(わだい)を変えるっていうかそもそも、踏み込んだ(はなし)なんかしてるときか。


「えーあー、そうだぜ。こいつらがぁ、火を使(つか)わねぇのは、なんでなんだぜ? 聞いてたのと大分(だいぶ)ちがう」

 (はり)を吐く(おおかみ)といい、このズングリ(ミノタウ)野郎(やろう)といい。

 火山(ここ)までの道中(どうちゅう)で聞いてたとおりなら、(つめ)てぇ魔法(まほう)得意(とくい)なリオレイニアが大活躍(だいかつやく)してたはずだ。


「――――、――! ――――――!」

 (だれ)かの(こえ)、よく聞こえねぇがリオレイニアの(こえ)か。

 身を(かた)めてる連中(れんちゅう)(はなし)だけでも出来(でき)りゃ、短い魔物(すんたらず)のことももっとくわしく聞けそうだが。

 おい、また全員(ぜんいん)(こえ)を聞こえるようにしとけ。

 コレだけの人数(かず)耳栓(みみせん)をあてがうのは(はじ)めてだから、いたしかたねぇだろうが。


「ちぃぇぇいぃっ――――!」

 ゴッ――――ゴォズゥゥゥゥン!

 (ふと)錫杖(しゃくじょう)で、(たた)いてみた!


 ギャギギッ、ゴバキャッ――――!

 鉄柱(てつばしら)みてぇな錫杖(しゃくじょう)で打ち下ろしたら、魔物(ミノタウ)(ひづめ)通路(つうろ)に突き刺さった!

「ギュギュギュギュギュギャギャギャギャギャギャギャァ――――!」

 通路(つうろ)にめり込んだ(あし)を引っこ抜くのに――難儀(なんび)してやがる。


「(凡几冗儿、勺勹句刁、:/∈亡⊆/)))――――)(○)」

 また念話(ねんわ)(みだ)れた。もともとなんて言ってるかわからねぇが、ことさらひどくとち(くる)ってるのだけがわかる。


「この殺気(さっき)(はな)っていたのは――――ミノタウロースでしたのねっ!? ほんっとうにイライラらしますぅわぁー!!」

 やっと気づいたか。耳元(みみもと)でわめくな。


(ひめ)さん、コイツを(わた)しとく!」

 ヴッ――ぱしん♪

 取り出したのは――黒板(くろいた)

 いろんな画面(がめん)を張りつけられる、便利(べんり)(いた)だ。

 迅雷(ジンライ)が――ヴユォォン♪

 ほぼ完成(かんせい)した迷路(めいろ)地図(ちず)表示(ひょうじ)した。


 いまいましげに、黒板(それ)をうけとる伯爵(はくしゃく)令嬢(れいじょう)

 くるりと(しり)を向けて通路入(つうろい)(ぐち)へ――――ひかりのたま!

「(やっぱり、(かん)がいーぜ)」

「――我々(われわレ)ハ、迷路内部(つうろナいぶ)突入(とつニゅう)しマ()――」

(ほか)のみんなは、いったん地上(ちじょう)へ向かってくれ!」


「――ガミー――」「――おきをつけ――!」

「にゃみゃぁ――!」「――かりまし――!」

 全員(ぜんいん)(こえ)が混ざっちまって、うまく聞こえねぇけど。

 みんなが、地上(うえ)へつながる通路(でぐち)へ走りだした、


   §


(さん)(かま)え、大刀(たち)から四方(しほう)暗器(あんき)まで。」

 ヒュヒュヒュヒュッヒュヒュヒヒヒュフォオン!


 錫杖(ぼう)がこんだけ(おも)いと、末端(はじの)速度(はやさ)簡単(かんたん)にのってくれる。

 そして(ちい)せえ(からだ)は、かってに(・・・・)重心(じゅうしん)(おお)きく旋回(せんかい)させ――――(せま)通路(つうろ)にぶち当たる!


 痛ってえな――――!

 魔物(ミノタウ)は、おれたちの思惑通(おもわくどお)りに、最初(さいしょ)標的(ひょうてき)をいつまでも追っかけてきた。


 ――――ゴゴン!

 (かべ)にぶち当たりつつも――大角(つの)一点(いってん)目印(めじるし)を打った。


 フォヴォォォォォォォォォォォォォォォォン!

 重心(じゅうしん)がえがく(えん)のうごきを、まっすぐなはずの錫杖(しゃくじょう)(つた)えていく。


 ゴガガガガッガガガッ――――ブォォォォンッ!

 手数(てかず)で押して――止まった(ところ)をぶったた――――ギキュギッ!?

 いけねぇ、こう(くら)いと手元(てもと)があやしい。

 (かべ)(けず)っちまった!


「ギュギギギギッ――――!」

「ひかりのたま――――!」

 (あかり)りを(とも)す。

 対峙(たいじ)するおれと魔物(ミノタウ)


 コッチも(せま)いが、向こうも(せま)い。

「よし、背中(せなか)(まわ)られねぇぞ! 最初(はな)からこうすりゃ良かったか?」

 こんどは、おれの突きを魔物(まもの)(つの)で、打ちかえすことになった。


「ねぇ、ちょっとシガミー、まさかとは(おも)いますけれど、この(わたくし)足手(あしで)まといだなんて(おも)ってやしませんでしょうね?」

 (せま)通路(つうろ)(もど)ってきた、そんな(こえ)


 ギュギィィィィィィィィンッ――――大角(おおつの)にふたたび突き刺さる豪奢(ごうしゃ)(けん)

 おれの目線(めせん)、きらめく細剣(ほそけん)

 あぶねぇな、おれ越しに突くんじゃねぇやい。


 さらに間合(まあい)いを詰める――ガムラン最強(さいきょう)(けん)

 ゴドッガァァァァァァァァァァァアァンッ――――!!!

 いくさ場じゃなくても会いたくない(たぐ)いの剣筋(けんすじ)が、大角(おおつの)(くだ)いた!


「よぉし、まず一本(いっぽん)! 今度(こんど)曲がらなかった(・・・・・・・)みてぇだなっ!」


 ふぉふぉん♪

『まがい物の聖剣【匠スペシャル】

 攻撃力287。聖剣の柄を再利用した業物。

 伝説の職人によるリペアにより、不壊が付与されている。

 剣速に補正が付くが、攻撃力は高級品並み

 追加効果/AGI+78』


「あー?」

 いかん、伝説(でんせつ)職人(しょくにん)スキルを持ってるのは、烏天狗(からすてんぐ)だ。


 ふぉん♪

『>やってしまいましたね』

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