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滅せよ! ジリ貧クエスト~悪鬼羅刹と恐れられた僧兵のおれが、ハラペコ女神の料理番(金髪幼女)に!?~  作者: スサノワ
3:ダンジョンクローラーになろう

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249/744

249:ダンジョンクローラー(シガミー御一行様)、火山ダンジョンB1F

 ふぉふぉん♪

『コントゥル家専用一式装備 クラフト依頼達成クエスト

 〝武器と防具による一式装備〟を作成しよう

 残り時間 4日と04:01:58』

 ごわぁん♪


 さっきのとちがって、こっちは五百乃大角(いおのはら)からのクエスト表示(ひょうじ)

 通路(つうろ)(おく)階段(かいだん)を降りたら、なんでか出た。

 成功報酬(せいこうほうしゅう)によるSP(スキルポイント)増加(ぞうか)はなくなったから、(いま)となっては意味(いみ)はないんだったか。


「――はイ。神々(かミがみ)(ふネ)でアる〝フルダイブ()アバタート()ランスデュー()サーシステム()〟へノ再接続(さいせつゾく)がかナえば、ふタたびSP(スキルポイント)支給(しきゅウ)見込(みコ)めまスが――」

 けどそうなったら五百乃大角(いおのはら)は、神々(かみがみ)世界(せかい)だか常世(とこよ)(くに)だか未来(みらい)()(もと)だかに帰っちまう(・・・・・)

 そんなことになったら、おれはっ――――面倒(めんどう)女神(めがみ)飯当番(めしとうばん)を……御役御免(おやくごめん)じゃねぇか。

 もちろん世界(うつつ)が終わらねぇように、化けて出るたびに(めし)くらい食わせてやるけど……(いま)みたいにつきっきりで朝昼晩(あさひるばん)とおやつに(くわ)えて夜食(やしょく)まで、用意(ようい)させられることはなくなる。


 いいね、じつにいいね。

「(迅雷(ジンライ)、この穴蔵(あなぐら)神々(かみがみ)(ふね)(つく)るなり呼びつけたりするための、手がかりはありそうか?)」


「――残念(ざんネん)ながラココは魔物(マもの)生息域(せイそくいき)でスので、情報(じょウほう)入手(にゅウしゅ)でキる可能性(かノうせい)(ヒく)いト(オも)わレます――」

 うーん、ダメか。


「(じゃあ酢蛸(SDK)になりそうな、いらない女神像(めがみぞう)は?)」

「――そちらも魔物(まもの)使用(しよう)できないように、女神像(めがみぞう)設置(せっち)された屋舎(おくしゃ)やフロアには、魔物(まもの)よけの結界(けっかい)敷設(ふせつ)されていますので――」

 魔物(まもの)が居る場所(ばしょ)に、女神像(めがみぞう)はないと。


「ギギギギギイギギッギッ――!」

 (うえ)から落ちてきたのは、しっぽの(なが)武佐左妣(ムササビ)か?

 フッカ(じょう)(おとり)にするまでもなく――錫杖(しゃくじょう)でひと突き。

 慣れてきたのか二号(レイダ)が、すかさず――すぽん♪

 迅雷(ジンライ)にしまい込む。


 一階(いっかい)とちがって(あた)りが(くら)い。

 リオレイニアがひかりのたまを、パーティーが(すす)歩調(ほちょう)に合わせて飛ばしてくれてるから、(ちか)くは見えるけど。


 夜営(やえい)のときは、(あか)りとりの魔法具(はこ)か焚き火。

 穴蔵(だんじよん)のなかでは、ひかりのたまを使(つか)うのが普通(ふつう)らしい。


「((くら)(よる)(あか)るくする画面(・・)を――耳栓越(みみせんご)しに、みんなにも使(つか)えるようにできるか?)」

「――(わタし)が付いてイるレイダと、白仮面(しろかメん)AOS(エーオーエス)更新(こうシん)拡張済(かくチょうず)ミのリオレイニア以外(イがい)にハ、強化(きょウか)シた耳栓(みミせん)使(ツか)ってイるシガミーまでシか〝暗視(あンし)モード〟は使(ツか)えませン――」


 つかえねぇのか。

 じゃあ、せめてレイダには(あか)るくして見せてやってくれ。

 あと、おれにもよこせ。


 ふぉん♪

『暗視モード/ON アクティブトラッカー/ON』

 ヴュパァァァァ――――カッ!

 リオの〝ひかりのたま〟がつよく(かがや)いたとおもったら、(あた)りがあかるくなった。 まるで昼間(ひるま)とかわらねぇ、よる出かけるときのいつもの画面(・・)だ。


 ヴヴュ――ゥン、ザザザッ。

 ひかりのたまのまぶしさと、岩陰(いわかげ)(くら)さが(おな)じくらいになじむ。


「わわわニャッ!? まわりが(あか)るくなった――ニャッ♪」

 レイダの(こえ)猫語(ねこご)が混じった。

「――シシガニャンとシガミーノ焦点距離(しょうてんきょり)離れると(・・・・)視点(してん)補正(ほせい)演算(えんざん)リソース……(おお)きな頓知(とんち)必要(ひつよう)になるため、音声処理(おんせいしょり)遅延(ちえん)発生(はっせい)します――」

 言葉(ことば)はわかるが、わからん。

 ニャーニャーうるさい気もするが、レイダが(たの)しそうだから良しとする。


 ふぉん♪

『>リオレイニアの白仮面<ArtifactObject#53B>

  正常に作動しています。神力残量【■■■■■】』

 リオの仮面(かめん)神力(しんりょく)は、満杯(まんぱい)だ。


「ねぇ、シガミャーン♪」

「……ブツブツブツ……じゃあ、あまり(はな)れなけりゃ……」

 ぽぎゅむ♪

 がしりと背中(せなか)大荷物(おおにもつ)をつかまれた。


「な、なな、なんでぇい!?」

 ジタバタともがいてから、振りかえると――シシガニャン二号(にごう)の、(まゆ)が吊り上がっていた。


もぉー(にゃがぁ)ちゃんと(にゃん)聞いてよっ(みゃにゃやっ)!」

 ここまで(ちか)いと(ちい)さくしたはずの猫共通語(ねこきょうつうご)も、ふつうに聞こえてくる。


「わるいわるい、ちょっと(かんが)えごとしてたよ……わぜ。どうした?」

「えっとねー、たぶんダメって言われると(おも)うけど――」

 なんだその前置(まえお)き。

「ダメっておれが言いそうなことなら、ダメだな」

「まだ言ってない――ニャ」

 背中(せなか)荷物(にもつ)にじゃれつく二号(にごう)

 本当(ほんとう)野良猫(どらねこ)みてぇだ


「なんだよ、言ってみろ」

「え、えっとねぇー。こ、この子、(わたし)にくれなぁい?」

 ぽきゅぽきゅぽきゅむ♪

 うるせぇ足音(あしおと)(かく)れてすすむような(とき)には、なんとかしねぇと。


「うん、聞くまでもなかった。やっぱりダメだな」

 〝この子〟ってのは、シシガニャンのことだ。

「すっごく大事(だいじ)にするからっ!」

「だめだ。言っとくが今回(こんかい)レイダに貸したのだって、仕方(しかた)なくだからな」

「なんでっ!? 上手(じょうず)に着れてるでしょぉ?」


「――レイダ。残念(ざンねん)ナがら、コの強化服(きょウかふく)譲渡(じょうト)すルことは(かナ)いマせん――」

迅雷(ジンライ)までっ、なんでよ!」


「それ一個(いっこ)しか、予備(よび)がねぇからだよ」

「えー、そんなの(うそ)だもんねっ! お(まつ)りのときに、いっぱい居たじゃない!」

「ありゃぁ使(つか)い捨てで、とても使(つか)いもんにはならねぇ……らしいよ」

 こんな、あちこちから(ほのお)が噴き出してる場所(ばしょ)では、よけいに。


「そ――それじゃぁ、だめか――ニャァ?」

 (ほほ)に手を添え小首(こくび)をかしげても、「ダメなものはダメだ」


「シガミー、フォチャカが(どく)を喰らいました!」

 先行(せんこう)してた〝ひかりのたま〟が、リオの(こえ)一緒(いっしょ)に引きかえしてきた。

(どく)だぁ!?」

 おれは状態異常(じょうたいいじょう)(おちい)らねぇから、おれが(まえ)に出た(ほう)が良さそうだ。

 スタタタトォン――!

 (ひろ)場所(ばしょ)に出た。

 リオと合流(ぼうりゅう)、フッカが指先(ゆびさき)を押さえている。


「〝解毒薬(げどくやく)〟をだすから、ちょっと待ってくれ」

 薬草師(やくそうし)でも簡単(かんたん)(くすり)(つく)れる。

 ましてやおれは、このあいだ(くすり)調合(ちょうごう)使(つか)えるスキルを沢山取(たくさんと)った。

 たぶんだけど……この世界(せかい)存在(そんざい)するすべての(くすり)(つく)れる。


 荷物(にもつ)を降ろすと――「ふっギャ!」

 二号(レイダ)のうめき(ごえ)

 ぽっきゅごろごろごろろぉっ――――♪


 いきおい(あま)って(みち)(さき)(ころ)がっていく、薄桜色(うすさくらいろ)

 見れば(おお)きな亀裂(きれつ)があり、(みち)(みっ)つに分かれている。


 すたたたっトトォォォン――――――ジャリィィン♪

 強化服(レイダ)(みみ)錫杖(しゃくじょうの)鉄輪(てつわ)を引っかけて、なんとか止めた。

(あぶ)ねぇなっ! 気をつけるって約束(やくそく)だっただろ!」

「ご、ごめん――ミャ♪」


 そして三本道(さんぼんみち)(うえ)には、無数(むすう)の――なんだ?

 (ひも)で巻かれた……巻物(まきもの)みてぇなのが、バラ撒かれていた。

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