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おや? 厨二病のカラスの様子が……  作者: ピラフォー
王国編
17/25

罪人に罰を

ちょっとグロいシーンがあるので、食事中などの場合は気分を害する場合があります。ご注意ください。

「三回戦、開始!」

やべっ! 早く行かなきゃ終わっちまう!

間に合ってくれよ……!


「やあ、冒険者、君のことはリサーチ済みだ。名をザンテーメといい、使う武器は両刃の大鎌。ランクはD」

「それがどうかしたか?」

「いや? 少しは揺さぶれるかと思ったんだけどね。ここまで効かないとは思っていなかったよ」

「そうか」

「では、こちらから行かせてもらおうか!」

「なあ、実況者、長引かせた方が盛り上がるか?」

「え、ええ」

「そうか……なら、そうしよう」

「キェヤァァァ!」

「ふっ」

よぉぉぉぉし! 間に合ったぁぁぁぁ!

「見せてくれるのだろう? 貴族の戦い方とやらを」

「も、もちろんさ、そのでかい図体に刻み込んでやるよ!」

槍の構えを変えた!? どうする気だ

「くらえ! 槍術、穿ち嵐!」

「左、右、前、右、上、下、下、左」

「うおおおおぉぉぉ!」

「右、下、上、左、前、左、上、下」

全部口に出して避けるなんて……酷いことしやがる。私だったら、すぐさま降参するわ。

「どうして、どうして当たらないんだ!」

「簡単だ、お前が遅く、弱いからだ」

「貴様ぁぁぁぁ!」

「単純な言葉にこうも憤る者が、貴族とは思いたくないものだ」

「奥義! 乱れ桜ぁぁぁ!」

「すまん、飽きた」


ドゴッ!


「またしても拳一つ! ズィルパー選手撃沈! 勝者、神速ぅぅぅぅ!」

「「「「ワァァァァァ!」」」」

次の戦いは……別に興味はないかな。


五回戦が、勇者との戦いか……学園がどんなとこか聞いてみよっかな

「早くお前とやりたいものだ」

「そうだな! 戦いって呼べる戦いを生まれてから一度もできていないもんな!」

「ああ」

「あ、あの!」

ん? 誰だ?

「エルザさんですよね?」

勇者が何故ここに?

「確か、透轟君だったか? どうして君が?」

「その、明日は負けませんよ!」

負ける気がしませんよ!

「そうか、頑張ってくれよ?」

「はい!」

よし、どっか行ったな?

「ザンテーメ、アイツのスキルとかの対策なんだが」

「どうするんだ?」

「使われる前に速攻で潰す」

「それは策と言うのか?」

策って言ったら策なんだ!



『透轟、勇者透轟』

この声は……! 女神様!

どうしたのですか?

『今から、とても大事な話をします。心して聞いて下さい』

はい!

『では……エルザと名乗るあの女は我々人類の敵です。この後の戦いで出来る限り弱らせて下さい』

え? それはどういうことでしょうか? エルザさんが人類の敵?

『勝利しなくてもよろしいのです。ただあの女を弱らせれば、後は私達が終わらせます。そうすれば、王女の呪いも解けることでしょう』

本当ですか!?

『はい。あの女こそ、王女に呪いをかけた張本人。術者が死ぬことで、その者が使った術も解けるということは、学園で習ったでしょう?』

エルザさんが、そんな人だったなんて!

『今の貴方では、傷一つつけることもできないでしょう。ですが、私の力で貴方の勇者の力を解放すれば、必ず、弱らせることができるでしょう』

そうなんですか!?

『そして、戦う前に、私の信者たちに強化魔法をかけてもらいなさい。そうすれば、体がとても軽くなります』

分かりました! 女神様、僕、頑張ります!

『ふふっ、頑張って下さいね』




「それでは! 勇者と迅雷! ぶつかり合って勝つのはどちらだぁぁぁぁ! 五回戦開始!」

一撃で決める! カメリエ、お前の技、借りるぞ!

「模倣、時断絶 破!」

終わりだぁぁぁぁ!

「たぁっ!」

今振っても遅!?

「うぐっ!?」

なんだ!? なんで当たった!? それにこのダメージ! どうにか急所は逸らしたけど、痛い!

= = = = =

名前:クレーエ

HP:960000/1600000

= = = = =

一気に640000削られた!? 後一発しか耐えられない!それに、あの振る速度、どう潜り抜けるか……!

「ヒッ、ヒヒッ、勝てる、勝てるぞ! 僕はやりますよ! 女神様!」

女神、様?

「あぁ、もっト、弱らセないト……」

来る!

「ふヒヒッ!」

速い!? 不味い、当たる!

「こぉんの!」

なんとか、剣を蹴り上げて避けれたけど……

= = = = =

名前:クレーエ

HP:580000/1600000

= = = = =

衝撃波でこのダメージ! それに、血が出すぎてどんどん、意識が……!

「終わりダァ!」

「おっと!? 迅雷でも流石にこの勇者には勝てないのか!」

クソッ! 何か突破口は……!

= = = = =

名前:逾槫エ朱剰ス

種族:人

HP:◼️2◼️00

MPPPPMMP

ERROR

ERROR

ERROR

ERROR

ERROR

ERROR

謇謖√せ繧ュ繝ォ

ERROR、ERROR、ERROR、ERROR

遘ー蜿キ

◼️神の駒

状態

縺雁燕繧呈ョコ縺

= = = = =

= = =

縺雁燕繧呈ョコ縺

・ゼッタイニニガサナイ

= = =

文字化けしてやがる!? どうする、どうするどうする! 一か八か、その状態異常を消してみるか……!

「医術!」

「ギ、ギギギ!」

どうだ? 決まったか!?

「あれ、僕は何を……? そうだ……! エルザさん! どうして、どうして! 王女様に呪いなんてかけたんですか!?」

「な、透轟君? お前、何を?」

「しらばっくれないで下さい! 女神様が、貴方がやったと!」

「どういうことだ?」「さあ?」「王女様は呪われているのか?」「いや? 聞いたこともないが……」

「待て、話を聞」

「黙れ! お前の言葉なんて聞きたくない!」

「だから話を!」

「うるさいうるさいうるさいうるさい! はぁ、はぁ、本当にうるさいなぁ、もういい、王女様を解放しよう」

「どういう意味」

「死ね!」

あれ? 視界がずれて? 私の体が……遠くに……それに、眠くなって……

= = = = =

名前:クレーエ

HP:0/1600000

= = = = =

「キャァァァァァ!」



ハハッ! ハハハハハハハ! やった、やったぞ! コイツを殺した! 王女を救った! これで僕は英雄になったんだ!

『よく出来ましたね』

やりました! 僕はやりました! 女神様!

『ええ、ですから、貴方はもう()()()です』

は? それって、どういう……?

『お疲れ様でした。っとそうでした、ご褒美が必要ですね』

その、どういう意味ですか?

『はぁ? うるさいですねぇ、さっさとご褒美を受け取って失せなさい』

女神、様……?

「はっ!?」

なんだ? これ? 紙?


哀れな勇者に送る種明かし

其の一、貴方は数いる駒の一つに過ぎない。

其のニ、王女に呪いなんてかかっていない。

其の三、貴方はもう勇者ではない。


「は? どういうことだよ、嘘だろ? 王女は呪われてて、アイツを殺すことでみんな助かるんだろ? おい! なんとか言えよ! これじゃあ、俺が一人の人間を殺した殺人鬼じゃないか! クソ女神!」

「女神様にクソですって!」「なんて奴なんだ!」「エルザさん、首が……!」「嘘だぁぁぁぁ!」「おい、クソ勇者! 俺たちの天使を返せ!」「あれは偽物だ!」「殺せ!」「そうだ! 殺せ!」

「「「「「殺せ! 殺せ! 殺せ! 殺せ!」」」」」

なんで、なんで僕が! みんなから罵倒されなきゃいけないんだ!?

「ぼ、僕は被害者だ! みんな、そうだみんな操られているんだろ! 僕は騙されないっ!?」

痛い、痛い痛い痛い痛い! 吹き飛ばされた!? 僕が?

「痛いじゃないか! 何すんだよ!」

「それ以上、口を開くな。そして動くな。苦しませながら殺せないだろ?」

こ、コイツは……! アイツと一緒に居た男!

「やれ! 神速!」「殺せ!」「さあ、早く!」

「いや、殺さない」

「何だと!」「お前も仲間なのか!」「そうだったなんて!」

え? は、ハハ、ハハハハッ!

「お、おい! 神速! お前仲間なんだろ! それなら、僕を罵倒するアイツらを殺」


ザシュッ!


あ? 僕の腕が……?

「あ゛? あああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁ!? 僕、の、腕がぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い!?

「なんだよ! 何すんだよ!」

「両腕を切り落とした。どうだ? 痛いか?」

なんだよコイツ! イカレたのか!?

「痛くないのか。なら次だ」


バシュッ! ビチャッ!


「どうだ? 足が無くなった気分は。痛いか?」

「痛い! 痛いから! もう、やめてくれ! 頼む!」

なんだよ、近づいて来るなよ!

「そこのお前」

「は、はい!」

今度は何する気だ?

「部位欠損を治せるか?」

「すいません! 覚えてはいるのですが、魔力が足りないんです……」

「大丈夫だ。俺が魔力を回そう」

部位欠損? 治す? もしかして、治してくれるのか?

「すごい魔力……! これなら、無詠唱でも!《母よ、この者の時(エクス)を戻したまえ(ヒール)

ああっ! 僕の腕が、足が戻ってくる!


ザシュッ!


「な、何で……?」

「分からないのか?」

何でまた切られたんだ?

「テイク2だ」


「テイク3」


「テイク4」


「テイク5」


「テイク6」


「もう、やめてください……! お願いします……!」

「だそうだ。周りはどうだ?」

「まだだ!」「死んでないなら意味はない!」「やれ!」「続けろ!」

お願いだ! もう嫌だ!

「そうか……ならば」

終わる?

「テイク7だ」


「おやめなさい。ザンテーメ」


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