問題児とはいつもそこに
終わった、だと……!
馬鹿な! こんなの早すぎる!
「本当に終わったんですか? イーリス様」
「はい、今から説明しますね」
魔王様
ミステル様のメイド、少し乱暴だが、村の口減らしとして捨てられたところを主に救われ、心から信頼している。
ミステル様
クレーエの主、元は訳ありの没落貴族、戦闘時は合理的かつ効率的な判断を下すが、街ではフラフラとしていて、よくメイドに叱られる主、散り散りになってしまった元の屋敷の者達に会って礼を言う為に旅をしている。
ヴィンデ様
フラフラしているミステル様を見つけて、当初は肩を貸し、今は背中を預ける騎士、遠い街の騎士をしていたが、魔王により壊滅、することがなかった為、旅に同行した。
私
元はさすらいの拳闘士、とある大会で罠に嵌められたところをミステル様に助けてもらい、この力を捧げることを誓い旅に同行した。
アーホルン
とある会社に勤めていたが、セクハラ、パワハラで疲れ、ついには上司に手を上げてしまい、謝罪として体を要求された時に助けられ、仕事がない為、旅行気分で旅に同行した。
ガルデニア
途中で泊まった村の村長の娘、しかし、姉ばかり可愛いがられた為失踪、親は探さず、それに激怒したクレーエが発見、その時見た景色に心打たれ、世界を知る為旅に同行した。
ロートス
ミステル様の家の元騎士長、年の為引退していたが、坊ちゃんの成長を見て、そして、久しぶりの運動として旅に同行した。
キーファ
ミステル様の家の料理長、得意な料理はハンバーグ、肉から作る為安心品質、携帯食ばかり食べてる坊ちゃんにご飯を食べてほしくて旅に同行した。
カメリエ
山生まれ、山育ち、とりあえず喧嘩売ってミステル様一行に初めて負け、いつの間にかついて来た。
ザンテーメ
とある街の元憲兵、妻と子がいたが、ある日魔王の手下の悪霊に殺され、その後、墓に向かった時に墓荒らしと争いになったところをミステル様が助けに入り、荒らされた妻の墓を直した時、妻の霊が現れて、私達のことは大丈夫だからと言われ、ミステル様の後を追い、旅に同行した。
強い……! それにアーホルンが生々しい!
「ザンテーメおじちゃんそんなことが……!」
「Even if I open, it is a story of the setting(あくまで、設定上の話だ)」
「ミステル坊ちゃん、ご飯の時間ですよ」
「ああ、ありがとう、キーファ」
「おうおう! 力比べしようぜ!」
「あっ! おい! 俺のサンドイッチ取るなミステル!」
「そう細かいこと気にしとったら禿げるぞ若造」
「はあ、お酒飲みたいわ」
全員適応早すぎだろ!
「それでは行きましょうか」
注、ミステル
俺は憲兵として八年働いている。
だが、その八年間の中で類を見ない事があった。
それは、十人の旅人がこの街に来たんだ。
礼服を着た若者、そのメイド、料理人、騎士が三人、子供が一人、鬼が一匹が並んで歩いて来たんだ。それも全員顔を隠して。
途轍もなく怖かったさ、だが、逃げちまったら何の為の憲兵かってんだ。
俺は意を決して、そいつらを門で止めた。そしたら……
「私達は旅をしてまして、つい先程、とても凶悪な何かの気配を感じ取ったのですが、食料も尽きかけ、長時間の移動の後だった為、精神的に疲労していたので、最低限の荷物を持って逃げたのですが、持ってくる袋を間違えてしまい……」
若者曰く、三首熊が死んでいた。危険を察知して逃げ出した為、所持品を置いて来てしまい、先程から周りに怒られているらしい。
怪しくないかと言われたら、怪しい。
豪華な鎧を着た奴らがいて、持っている武器も相当の業物。鬼の体についた筋肉を見るに、よく鍛えられている。何より、あのメイドが危険だと、俺の経験が危険信号をバリバリ鳴らしてる。
俺はこいつらを通すべきか……
「カートさん! 冒険者、ギルドから、緊急要請が、出て、門を閉めろと、そして、門の外の、はぁ、者がいるならば、一先ず、中に入れろと!」
「そうか……すまない、君達はこの街に入ってもらうが、まだ信用できたわけではない為、君達の代表者と別室で話がしたい」
「ええ、分かりました。ならば私が行きましょう」
「感謝する」
「それで、緊急要請になった理由は?」
「ギルマスが、危険な魔物の気配を感じ取ったと、それもSランクの……」
「Sランクだと! アイツの探知に引っかかるということは5km圏内か……! 不味いな」
どうする! ここにそいつが来るとは限らんが、それだけ危険な存在だ、何をしてくるか……
「私達にお任せ下さいませんか?」
「何だと?」
「まぁ、連行されている身であり、身分証やら何やら何にも持っていない者達がそんなことを言ったところで信用はできないでしょうが、少しお時間を頂ければ、必ず、貴方達の信用に足ることでしょう」
「だが、いや、ここはひとつお前達に賭けてみるのも良いかもしれない」
「ありがとうございます」
「ただし! 命までは無駄にするなよ」
「はい!」
「それで緊急要請になった理由は?」
この街の人すいません! その怪物は私です!
多分、さっきの威圧がギルマスさんに引っかかってしまいました!
「私達にお任せ下さいませんか?」
あっ! アイツ洗脳使ってやがる! 非道! 極悪人! 腐れ外道!
「それじゃあ早速、ギルドに行きましょうか!」
「この外道が!」
何爽やかな笑顔してんだよ!
ここがギルドか……
酒場のようなそうでないような造りだな
「すみません、そこのお嬢さん、冒険者登録をしたいんですが」
「そうですか! それではこちらへどうぞ!」
おじさんだらけかと思ったら、以外と若い人もいるんだな
「緊急任務に参加する方ですか?」
「いえ、ただ冒険者登録をしに来ただけですが、その、緊急任務について詳しく教えて下さりますか?」
「ええと、先に登録を済ませてからでよろしいでしょうか?」
「勿論、大丈夫ですよ」
「少々お待ち下さい……十人でよろしいですか?」
「はい」
「それでは皆様、この板に手を置いて下さい」
隠蔽Max!
= = = = =
名前:クレーエ
Lv:56
HP:3850
MP:2640
筋力:A
体力:B
特攻:A
特防:A
俊敏:A
幸運:E
= = = = =
案外細かいところまで分からないのか
「ええっ! 筋力と俊敏がS!? というか、何ですか! このHPとMPは!」
「お? 何だ? スゲェのか?」
カメリエ、まさか!
= = = = =
名前:カメリエ
Lv:97
HP:6200000
MP:2400000
筋力:S
体力:A
特攻:A
特防:A
俊敏:S
幸運:A
= = = = =
やらかしたぁぁぁぁ!
ミステル?お前何する気だ? また洗脳か!
いや、違うな……板の端を手刀で切り飛ばした!?
「おや、これ、ここが欠けていますよ」
「あっ、本当です! すいません、もう一度よろしいでしょうか?」
「おう!」
= = = = =
名前:カメリエ
Lv:58
HP:5800
MP:3200
筋力:A
体力:B
特攻:A
特防:B
俊敏:S
幸運:A
= = = = =
「ほら、きっと誤作動だったんですよ」
「も、申し訳ありませんでした!」
「それじゃあ、作ってもらえるかね?」
ザンテーメがまた日本語喋ってるぅぅ!
「はい! 少々お待ち下さい」
「出来ました! 皆様は最低ランクのEからとなります! 倒した魔物の数や危険度、街の人からの評判、その他の功績によってランクが上がります」
ここら辺は他の作品とか同じだな
「それでは、緊急任務について説明」
「そこはオレがやるよ」
誰だ? コイツ?
「おっと、名乗って無かったな、俺の名はファザーン。このギルドのマスターだ」