『戦果』
子どもたちが小さかった頃、ショッピングセンターに行くと、嫁さんがゲームセンターで200円ずつ渡してコインゲームをさせていた。
それがきっかけで始めたクレーンゲーム。当時は子どもにやらせていた。小学3年生ぐらいの子どもがやっていると、ゲームセンター側のガードも甘い。
スポンサーは、わたしなので、獲れたものは、当然わたしの物である。大人気ないと思うかもしれないが、以前、コミックフェアの特典缶ケースや某人気作家の付録を○○美お姉さんに送ったことがあるが、返信を見ると、お子さんに渡ったようすはなかった。いずこも似たようなものであろう。
最近では、子どもたちは、晴れたら部活、雨が降ると友達と出かけてしまう。やむなく、一人淋しく「ONE PIECE」専門に励んでいる。このところは、フィギュアよりも、チョッパーのぬいぐるみに、はまっている。店のディスプレイに使いやすいということもあるのだが、小さなものより、大きなものを選んでしまうという、舌切り雀に出てくる悪いおじいさん状態だ。
「もう、30個は、越えたんじゃないの?」と言っていた嫁さんだが、それ以降、何も言ってくれなくなった。――最近では、嫁さんの目を気にして、せっかくの戦果を、こっそりと持ち込んでいるわたしなのである。